[index] CentreCOM x610シリーズ コマンドリファレンス 5.4.1

インターフェース / 一般設定


  - インターフェースの種類
  - インターフェース名
  - インターフェースの指定方法
  - インターフェースの設定例
  - インターフェースの情報確認

ここでは、各種インターフェースの基本的な操作方法について解説します。

インターフェースの種類

■ 本製品の物理インターフェースは次の1種類です。
(コンソールポートはネットワークポートでないため除外しています)


スイッチポートには本体固定(内蔵)のものと取り外し可能なもの(SFP/XFPモジュールとして提供)があり、使用可能なメディアもさまざまです。

■ 本製品では、スイッチポートを複数束ねて1つのポート(トランクグループ)として使用することもできます(IEEE 802.3ad リンクアグリゲーション)。

トランクグループには、手動設定のもの(スタティックチャンネルグループ)と自動設定のもの(LACPチャンネルグループ)があり、それぞれ単一のスイッチポートとほぼ同様に扱うことができます。


■ 仮想的なインターフェースとしては、VLAN(バーチャルLAN)があります。
VLANはスイッチポートをグループ化したもので、各VLANがそれぞれ独立したブロードキャストドメインを形成します。同一VLANに所属するスイッチポート間ではレイヤー2スイッチング処理が行われます。
初期状態ではすべてのポートがvlan1(デフォルトVLAN)に所属しています。


■ さらに上位の論理インターフェースとしては、IP(IPv4)インターフェースとIPv6インターフェースがあります。
IPインターフェースは、VLANにIPアドレスを設定することで作成します。
IPv6インターフェースは、VLANにIPv6アドレスを設定することで作成します。

Note - 個々のスイッチポートにIPアドレスやIPv6アドレスを直接設定することはできません。IPアドレスやIPv6アドレスの設定は、スイッチポートをグループ化したVLANに対して行います。

また、IPインターフェースは、特殊なインターフェースであるループバックインターフェースにIPアドレスを設定することでも作成可能です。


Note - ループバックインターフェースにIPv6アドレスを設定することはできません。

IPインターフェースを複数作成すると、IPインターフェース間でIPユニキャストパケットの転送処理(IPユニキャストルーティング処理)が行われるようになります。
なお、IPマルチキャストパケットの転送処理(IPマルチキャストルーティング処理)を行うためには、マルチキャストルーティングプロトコル(PIM-DM、PIM-SM)の設定が必要です。

また、IPv6インターフェースを複数作成し、IPv6パケットの転送機能を有効化(ipv6 forwardingコマンド)すると、IPv6インターフェース間でIPv6ユニキャストパケットの転送処理(IPv6ユニキャストルーティング処理)が行われるようになります。

インターフェース名

インターフェース名は、「インターフェースの種類を表す記号(文字列)」と「同一種類の個々のインターフェースを区別するための番号」を組み合わせた形式で表します。ただし、ループバックインターフェースの名前は、種別記号だけで構成されています。次にインターフェース名の具体例を示します。


インターフェースの指定方法

インターフェースに対する設定コマンドを実行するときは、グローバルコンフィグモードのinterfaceコマンドで設定対象のインターフェース名を指定し、該当インターフェースの設定を行うためのインターフェースモードに入る必要があります。

次に例を示します。

■ スイッチポート1.0.1の設定を行うため、インターフェースモードに移行する。

awplus(config)# interface port1.0.1
awplus(config-if)# 


interfaceコマンドでは、同じ種類であれば複数のインターフェースを一度に指定することも可能です。

Note - 複数インターフェースを指定してインターフェースモードに入った場合、単一インターフェースに対してのみ意味を持つコマンドは実行できません。たとえば、IPアドレスは各インターフェースで重複しないよう設定する必要があるため、複数インターフェースを指定してインターフェースモードに移行した場合、ip addressコマンドを実行するとエラーになります。一方、スイッチポートの所属先VLANを指定するswitchport access vlanコマンドや、インターフェースを無効化するshutdownコマンドは、複数インターフェースに対しても実行できます。


Note - インターフェースを複数指定するときは、カンマ、ハイフンの前後にスペースを入れないでください。入れるとエラーになります。

インターフェースの設定例

以下では、インターフェースの設定を行う具体的なコマンド例を示します。
なお、ここではあくまでもインターフェース設定の概要を示すことが目的なので、設定内容の詳細については、それぞれのコマンドのページや機能解説編をご覧ください。

■ スイッチポートにメモ(説明文)を付けます。説明文はshow interfaceコマンドで表示されます。

awplus(config)# interface port1.0.1
awplus(config-if)# description Connected to 3rd floor switch


■ スイッチポート1.0.1の通信モードを100M Full Duplex固定に設定します(デフォルトはオートネゴシエーション)。

awplus(config)# interface port1.0.3
awplus(config-if)# speed 100
awplus(config-if)# duplex full


■ スイッチポート1.0.1〜1.0.4を束ねて手動設定のトランクグループ(スタティックチャンネルグループ)「1」を作成します。

awplus(config)# interface port1.0.1-1.0.4
awplus(config-if)# static-channel-group 1


■ スイッチポート1.0.24を無効化します。

awplus(config)# interface port1.0.24
awplus(config-if)# shutdown


■ スイッチポート1.0.24を有効化します。

awplus(config)# interface port1.0.24
awplus(config-if)# no shutdown


■ VLAN 10を作成します。

awplus(config)# vlan database
awplus(config-vlan)# vlan 10


■ スイッチポートをVLAN 10に割り当てます。

awplus(config)# interface port1.0.1-1.0.8
awplus(config-if)# switchport mode access
awplus(config-if)# switchport access vlan 10


■ VLAN 10にIPアドレスを設定します。VLAN 10のインターフェース名は「vlan10」となります。

awplus(config)# interface vlan10
awplus(config-if)# ip address 192.168.10.1/24


■ ループバックインターフェースにIPアドレスを設定します。

awplus(config)# interface lo
awplus(config-if)# ip address 192.168.1.1/32


インターフェースの情報確認

■ インターフェースの全般的な情報は、show interfaceコマンドで確認します。

awplus> show interface port1.0.1
Interface port1.0.1
  Scope: both
  Link is UP, administrative state is UP
  Thrash-limiting
    Status Not Detected, Action learn-disable, Timeout 1(s)
  Hardware is Ethernet, address is 0000.cd24.0367
  index 5001 metric 1 mtu 1500
  current duplex full, current speed 100, polarity auto
  configured duplex auto, configured speed auto
  <UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST>
  VRF Binding: Not bound
    input packets 7, bytes 1912, dropped 0, multicast packets 4
    output packets 0, bytes 0, multicast packets 0 broadcast packets 0



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