[index] CentreCOM x610シリーズ コマンドリファレンス 5.4.1

show ipv6 route database

モード: 特権EXECモード
カテゴリー: IPv6ルーティング / 経路制御


# show ipv6 route database [TYPE]


IPv6経路表(RIB: Routing Information Base)を表示する。

IPv6経路表(RIB)は、IPv6転送表(FIB: Forwarding Information Base)のもとになるデータベース。RIB内に同一宛先への経路が複数存在している場合は、最適経路だけがFIBに登録される。FIBを表示させるにはshow ipv6 routeコマンドを使う。


パラメーター

TYPE 表示する経路を絞り込むときに指定する。次の値を指定できる
connected インターフェース経路(直結経路)だけを表示する
rip RIPng経路だけを表示する
static スタティック経路だけを表示する


使用例


■ RIPng使用時のRIB表示例

awplus# show ipv6 route database
IPv6 Routing Table
Codes: C - connected, S - static, R - RIP, O - OSPF, B - BGP
       > - selected route, * - FIB route, p - stale info
Timers: Uptime

S*> 2001:1:2::/48 [1/0] via fe80::1, vlan10, 00:39:46
S*> 2001:1:2:3::/64 [1/0] via fe80::2, vlan10, 00:21:47
S*> 2001:2:2::/48 [1/0] via fe80::1, vlan20, 00:31:45
R*> 2001:10:10::/48 [120/2] via fe80::20a:79ff:fe33:7b43, vlan10, 00:01:05
R*> 2001:20:10::/48 [120/2] via fe80::20a:79ff:fe33:7b43, vlan10, 00:01:05
R   3ffe:b80:3c:10::/64 [0/1] via ::, vlan10, 00:09:11
C*> 3ffe:b80:3c:10::/64 via ::, vlan10, 00:46:32
R   3ffe:b80:3c:20::/64 [0/1] via ::, vlan20, 00:06:38
C*> 3ffe:b80:3c:20::/64 via ::, vlan20, 00:31:16
R   3ffe:b80:3c:30::/64 [0/1] via ::, vlan30, 00:06:34
C*> 3ffe:b80:3c:30::/64 via ::, vlan30, 00:13:54
S*> 3ffe:b80:3c:100::/64 [1/0] via 3ffe:b80:3c:10::1, vlan10, 00:41:24
S*> 3ffe:b80:3c:200::/64 [1/0] via 3ffe:b80:3c:10::1, vlan20, 00:41:01
C*  fe80::/64 via ::, vlan30, 00:13:54
C*  fe80::/64 via ::, vlan20, 00:31:16
C*> fe80::/64 via ::, vlan10, 00:46:32

■ 各行の先頭に表示される「C」、「S」のような記号は、経路種別(経路の学習元)を示す。サポートしている経路種別には以下のものがある。

表 1:経路種別を表す記号
記号
経路種別
C インターフェース経路(直結経路)
S スタティック経路
R RIPng経路


また、宛先プレフィックスの前に表示される「*>」のような記号は、各経路の属性フラグを示す。それぞれの意味は次のとおり。

表 2:経路エントリーの属性フラグ
記号
属性フラグ
* FIB経路フラグ。該当経路がIPv6転送表(FIB:Forwarding Information Base)にも登録されていることを示す。「*」の付く経路には必ず次項の「>」が付くが、その逆は必ずしも真ではない
> 最適経路フラグ。該当経路がRIB内における該当プレフィックス宛ての最適経路であることを示す。通常、最適経路 == FIB経路だが、RIB内に特定プレフィックス宛ての最適経路が複数存在している場合は、maximum-pathsコマンドで設定された等コストパスの最大数まではFIBに登録されるが、それ以上最適経路があってもFIBには登録されない。したがって、「>」のみ表示されている経路もありうる


■ インターフェース経路(記号:C)の表示項目は次のとおり。

C*> 3ffe:b80:3c:10::/64 via ::, vlan10, 00:27:04


表 3:インターフェース経路の表示項目
C Connected route、すなわち、インターフェース直結経路であることを示す
*> 経路属性フラグ。詳細は別表を参照のこと。インターフェース経路はつねに最適経路であり(>)、FIBにも登録される(*)
3ffe:b80:3c:10::/64 宛先プレフィックス(ネットワークアドレス/プレフィックス長)
via :: 「C」の繰り返し。ネクストホップが「::」)(未指定)、すなわち、直結経路であることを示す
vlan10 ネクストホップインターフェース(出力インターフェース)
00:27:04 該当経路の情報が最後に更新されてからの経過時間


■ スタティック経路(記号:S)の表示項目は次のとおり。

S*> 2001:1:2::/48 [1/0] via fe80::1, vlan10, 00:20:18


表 4:スタティック経路の表示項目
S Static route、すなわち、スタティック経路であることを示す
*> 経路属性フラグ。詳細は別表を参照のこと
2001:1:2::/48 宛先プレフィックス(ネットワークアドレス/プレフィックス長)
[1/0] 管理距離/メトリック。スタティック経路の管理距離は特に指定しないかぎり1となる。メトリックはスタティック経路では意味を持たないのでつねに0と表示される
via fe80::1 ネクストホップアドレス(転送先IPv6アドレス)
vlan10 ネクストホップインターフェース(出力インターフェース)
00:20:18 該当経路の情報が最後に更新されてからの経過時間


■ RIPng経路(記号:R)の表示項目は次のとおり。

R*> 2001:10:10::/48 [120/2] via fe80::20a:79ff:fe33:7b43, vlan10, 00:01:05


表 5:RIPng経路の表示項目
R RIPng route、すなわち、RIPng経路であることを示す
*> 経路属性フラグ。詳細は別表を参照のこと
2001:10:10::/48 宛先プレフィックス(ネットワークアドレス/プレフィックス長)
[120/3] 管理距離/RIPngメトリック。RIPng経路の管理距離は120。RIPngにおけるメトリックはホップ数だが、各種設定により変更も可能
fe80::20a:79ff:fe33:7b43 ネクストホップアドレス(転送先IPv6アドレス)
vlan10 ネクストホップインターフェース(出力インターフェース)
00:01:05 該当経路の情報が最後に更新されてからの経過時間


注意・補足事項

■ インターフェースがダウンしている場合、該当するインターフェース経路は表示されない。


関連コマンド

ipv6 address(インターフェースモード)
ipv6 route(グローバルコンフィグモード)
ipv6 router rip(インターフェースモード)
show ipv6 rip(特権EXECモード)
show ipv6 route(特権EXECモード)
show ipv6 route summary(特権EXECモード)



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