AT-TQ5403・AT-TQm5403・AT-TQ5403e・AT-TQ1402・AT-TQm1402: クイックツアー
クイックツアー
1 基本操作
1.1 管理者ユーザー名とパスワードを変更する
- 本製品にログインします。
Note
ご購入時の管理者ユーザー名は「manager」、パスワードは「friend」です。
- メニュー欄から「アカウント」/「ユーザー」をクリックします。ユーザー情報の設定画面がコンテンツ欄に表示されます。
- 「ユーザー名(管理者)」に新しいユーザー名を入力します。ユーザー名(管理者)はログイン時のユーザーIDとなります。
- 「現在のパスワード」に「friend」と入力します。
- 「新しいパスワード」、「新しいパスワードの確認」に新たな管理者パスワードを設定します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
1.2 IPアドレスを固定設定にする
本製品のIPアドレスを固定設定にする方法について説明します。
ここでは、IPアドレスを「192.168.1.54」、サブネットマスクを「255.255.255.0」、デフォルトゲートウェイを「192.168.1.10」で設定すると仮定します。
- 本製品にログインします。
Note
ご購入時の管理者ユーザー名は「manager」、パスワードは「friend」です。
- メニュー欄から「設定」/「システム」を選択します。「通信」タブをクリックします。
- 「IPアドレスの取得」ドロップダウンリストをクリックし、「スタティックIP」を選択します。
- 「スタティックIPアドレス」に「192.168.1.54」、「サブネットマスク」に「255.255.255.0」、「デフォルトゲートウェイ」に「192.168.1.10」を入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
1.3 VAP0のSSID・セキュリティーを設定する
Note
無線1、無線2、無線3(AT-TQ5000番台のみ)のVAP0は、常に有効で無効にできません。そのため、各無線のステータスを「有効」にするとVAP0も有効となり、デフォルト状態(セキュリティー:無し)で接続可能になるため、各無線のステータスを「有効」にする前に、SSID、セキュリティーの設定を行ってください。
ここでは、無線1(2.4GHz)のVAP0にSSIDを「5_Floor_AP001」、セキュリティーモードを「WPAパーソナル」、セキュリティーキーを「QazXswEdcQwerAsdf」で設定すると仮定します。
- メニュー欄から「設定」/「VAP/セキュリティー」を選択します。
- コンテンツ欄に「無線1」/「VAP0」/「バーチャルアクセスポイント」の設定項目が表示されます。
- 「SSID」に「5_Floor_AP001」と入力します。
- 「セキュリティー」タブをクリックすると「モード」設定欄が表示されます。
- 「モード」設定欄をクリックし、ドロップダウンボックスから「WPAパーソナル」を選択すると「WPAパーソナル」の設定欄が表示されます。
- 「キー」に「QazXswEdcQwerAsdf」と入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
1.4 設定を保存・リストアする
- 設定の保存
-
- 本製品にログインします。
- メニュー欄から「メンテナンス」/「設定」をクリックします。設定画面がコンテンツ欄に表示されます。
- 「保存」欄の「ダウンロード」ボタンをクリックします。
- 設定ファイルがダウンロードされます。デフォルトの設定ファイル名は「config.txt」です。
- 設定のリストア
-
- 本製品にログインします。
- メニュー欄から「メンテナンス」/「設定」をクリックします。設定画面がコンテンツ欄に表示されます。
- 「復元」欄の「ファイルを選択」ボタンをクリックし、保存した「config.txt」ファイルを指定します。
- 「アップロード」ボタンをクリックします。
- ポップアップ画面が表示されます。「OK」ボタンをクリックします。
Note
リストア中は、無線APの使用はできません。またリストア中に電源は切らないでください。
- リストアが完了すると、「設定のリストアに成功しました」とメッセージが表示され、その後ログイン画面に切り替わります。
1.5 無線電波の送受信を開始する
本製品のデフォルト設定では、無線1、無線2、無線3(AT-TQ5000番台のみ)のステータスは「無効」で設定されています。そのため、無線電波の送受信を行うためには、各無線のステータスを有効にする必要があります。
Note
各無線のステータスを有効にする前にセキュリティーの設定などを行うことをおすすめします。
- 本製品にログインします。
- メニュー欄から「設定」/「無線LAN」をクリックします。無線1の基本設定画面がコンテンツ欄に表示されます。
- 「ステータス」項目を「有効」に変更します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 無線電波の送受信が行えるようになると、本体全面のLEDが緑色に光ります。また管理画面の「監視」/「ステータス」/「各無線」のステータス欄が「アップ」と表示されます。
1.6 ファームウェアのアップグレードを行う
- 本製品にログインします。
- メニュー欄から「メンテナンス」/「アップグレード」をクリックします。ファームウェア情報と更新画面がコンテンツ欄に表示されます。
- ファームウェアの更新欄の「参照...」ボタンをクリックし、ファームウェアを選択します。
- 「更新」ボタンをクリックします。
2 設定例
本項目は、本製品の具体的な設定例で説明します。
Note
本項目はAT-TQ5000番台を例にして説明しています。
2.1 本製品を使ってみよう
ここでは、特別な設定を行わずに、すぐにご使用いただく方法について説明します。
- 初めに、基本操作の「管理者ユーザー名とパスワードを変更する」、「IPアドレスを固定設定にする」の操作を行います。
- メニュー欄から「設定」/「VAP/セキュリティー」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」タブ/「VAP0」タブ/「バーチャルアクセスポイント」タブをクリックします。
- SSIDに任意のネットワーク名を入力します(ここでは「AaBBCCDDeE」と仮定します)。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「無線2」、「無線3」タブの「VAP0」についても、無線1で設定したSSID(AaBBCCDDeE)を入力し、「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「セキュリティー」タブをクリックします。
- モード欄のドロップダウンリストから、「WPAパーソナル」を選択します。
- キーに任意のパスワードを入力します(ここでは「ABCDEFG_1234」と仮定します)。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「無線2」、「無線3」タブの「VAP0」についても、無線1で設定したモード(WPAパーソナル)を選択し、キー(ABCDEFG_1234)を入力後に、「保存&適用」ボタンをクリックします。
- メニュー欄から「設定」/「無線LAN」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」タブをクリックします。
- 「基本設定」タブをクリックします。
- ステータスのドロップダウリストをクリックし「有効」を選択します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「無線2」、「無線3」タブについても、ステータスを「有効」にし、「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 接続する無線クライアントの設定を行います。設定方法については、お使いの無線クライアントの取扱説明書をご覧ください。
設定例(アンドロイド端末):
セキュリティー | ネットワークSSID | パスワード |
WPA/WPA2 PSK | AaBBCCDDeE | ABCDEFG_1234 |
2.2 MACアドレスフィルタリングを使う
ここではMACアドレスフィルタリング機能の使用方法について説明します。
MACアドレスフィルタリングは、無線クライアントのMACアドレスを本製品に登録することにより、無線クライアントからの不正アクセスを防ぐことができます。例えば、SSIDとセキュリティーキーを知っている社員の個人所有のスマートフォンやタブレットなどからの安易な不正侵入を防ぐことができます。
Note
MACアドレスは偽装できるため、意図的に不正侵入を行おうとする攻撃に対して、効果は低いことに留意する必要があります。
Note
MAC(MACアドレス)とは通信のインターフェースごとに付与された6バイトの固有の値です。
設定を行う前に、登録を行う無線クライアントのMACアドレスを確認してください。
無線LAN機能を搭載したコンピューター、または無線LANアダプターを装着したコンピューターのMACアドレスは「ipconfig」コマンドで調べることができます。
- 無線LAN機能を持つコンピューターでコマンドプロンプトを開きます。
- 「ipconfig /all」と打ち込み、「ワイヤレス ネットワーク接続」の物理アドレス(MACアドレス)を調べます。
その他の無線クライアントのMACアドレスは、製品の筐体に貼り付けられているラベルに記載されていたり、設定画面から確認できたり、無線クライアントにより確認方法が異なります。お使いの無線クライアントの取扱説明書をご確認のうえ、お調べください。
- メニュー欄から「設定」/「MACアドレスリスト」を選択します。
- コンテンツ欄にMACアドレスリストの登録リストが表示されます。
- フィルタータイプから、「許可する」または「ブロックする」のどちらかを選択します。
Note
本製品のMACフィルタリング機能は、許可またはブロックのどちらかのみ登録できます。
許可リストとブロックリストの2つを作成することはできませんので、ご注意ください。
- MACアドレス入力欄に対象のMACアドレスを入力し、「追加」ボタンをクリックします。
Note
「追加」ボタンのクリックではセッションのタイマーが更新されないため、自動でログアウトしてしまう可能性があります。たくさんのMACアドレスを追加する場合は、「セッションタイムアウト」が満了する前に「保存&適用」ボタンをクリックするか、一時的に「セッションタイムアウト」の時間を延ばしてください。セッションタイムアウトの設定は、「設定」/「システム」/「Web」画面で行えます。
- 追加したMACアドレスが「無線クライアントのリスト」に表示されます。
- すべての登録が完了したら「保存&適用」ボタンをクリックします。
登録したMACアドレスを削除するには
- MACアドレスの右横に表示されているチェックボックスにチェックを入れます。
すべてのMACアドレスを一括で削除したい場合は、「無線クライアントのリスト」の右横に表示されているチェックボックスにチェックを入れると、すべてのMACアドレスのチェックボックスにチェックが入ります。
- 「削除」ボタンをクリックします。
- 「無線クライアントのリスト」から削除したMACアドレスが消えていることを確認し、「保存&適用」ボタンをクリックします。
2.3 VAPとVLANを使用しネットワークを分ける
VAPとスイッチのVLAN機能を使用し、ネットワークを分ける設定について説明します。
ここでは、学校を例に教職員と生徒用にネットワークを分ける方法について説明します。なお、下記の構成を仮定します。
- セキュリティーの設定:
-
教職員用のネットワークのセキュリティー設定を行います。
- 本製品にログインします。
- メニュー欄から「設定」/「VAP/セキュリティー」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」タブ/「VAP0」タブ/「セキュリティー」タブをクリックします。
- モード欄のドロップダウンリストから、「WPAパーソナル」を選択します。
- キーに「Teacher_Senyou_2525」と入力し、「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「無線2」、「無線3」タブの「VAP0」についても、無線1で設定したモード(WPAパーソナル)を選択し、キー(Teacher_Senyou_2525)を入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
生徒用のネットワークのセキュリティー設定を行います。
- メニュー欄から「設定」/「VAP/セキュリティー」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」タブ/「VAP1」タブ/「セキュリティー」タブをクリックします。
- モード欄のドロップダウンリストから、「WPAパーソナル」を選択します。
- キーに「Student_Senyou_1129」と入力し、「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 「無線2」、「無線3」タブの「VAP1」についても、無線1で設定したモード(WPAパーソナル)を選択し、キー(Student_Senyou_1129)を入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- ネットワーク設定:
-
教職員用のネットワークの設定を行います。
- メニュー欄から「設定」/「VAP/セキュリティー」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」タブ/「VAP0」タブ/「バーチャルアクセスポイント」タブをクリックします。
- SSIDに「Teacher」、VLAN IDに「10」と入力します。
- 「無線2」、「無線3」タブについても、無線1で設定したSSID(Teacher)とVLAN ID(10)を入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
生徒用のネットワークの設定を行います。
- メニュー欄から「設定」/「VAP/セキュリティー」を選択し、コンテンツ欄の「無線1」/「VAP1」/「バーチャルアクセスポイント」タブをクリックします。
- SSIDに「Student」、VLAN IDに「20」と入力します。
- 「無線2」、「無線3」タブについても、無線1で設定したSSID(Student)とVLAN ID(20)を入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 本製品をコンピュータールームに設置する
-
- メニュー欄から「設定」/「システム」/「通信」を選択し、コンテンツ欄のIPアドレスの取得を「スタティックIP」にします。「スタティックIPアドレス」を他の機器と同じにならないように設定します。「サブネットマスク」、「デフォルトゲートウェイ」を正しく入力します。
- メニュー欄から「設定」/「有線LAN」を選択します。コンテンツ欄の管理VLANタグを「有効」にし、管理VLAN ID に「10」と入力します。これにより、教職員用のネットワークから設定画面にアクセスできるようになります。
- 「保存&適用」ボタンをクリックし、設定を保存します。
- 設定画面との接続が切断されます。30秒そのまま待った後、本製品の電源を切ります。
- コンピュータールームのVLAN対応スイッチのタグ付きポートに接続し、実際の設置場所に設置します。
- 生徒用の無線クライアントは生徒用無線LANネットワークに、教職員用の無線クライアントは教職員用無線LANネットワークに接続できるよう設定します。
設定方法については、お使いの無線クライアントの取扱説明書をご覧ください。
設定例(アンドロイド端末):
対象 | セキュリティー | ネットワークSSID | パスワード |
教職員用 | WPA/WPA2 PSK | Teacher | Teacher_Senyou_2525 |
生徒用 | WPA/WPA2 PSK | Student | Student_Senyou_1129 |
2.4 複数台(セル型)で無線ネットワークを構築
本製品を複数台使用する場合の設定は、本製品1台を設定する手順と変わりありませんが、無線AP間の移動を可能にするローミングを行えるよう下記の設定が必要となります。
- 各無線APのSSIDとセキュリティー設定を同じにします。
- 無線1、無線2、無線3の何れかに接続可能にするには、無線1、無線2、無線3のバーチャルアクセスポイントのSSIDとセキュリティーを同一にします。
2.5 WDSを使う
WDS(Wireless Distribution System)を使用すると、有線でLAN間を接続できないような場所でも、無線AP間を接続することにより離れた場所での無線LAN環境を構築できます。
WDSの設定の際には以下の点に注意してください。
- WDS接続の対となる2台の無線AP(AT-TQ5000番台同士、またはAT-TQ1000番台同士)のそれぞれでWDSの設定を行います。
- WDS接続を行うもの同士は、下記の設定を同一にします。
- WDSブリッジ単独でも、イーサネットとWDSブリッジの組み合わせのどちらにおいても、ループを作らない構成にしてください。
ここでは、本館(LAN接続あり)に設置されている無線AP(親機)と別館に設置した無線AP(子機)とを無線1(2.4GHz)を用いて接続し、別館にもインターネット環境を提供する構成の設定手順を説明します。
Note
ここでは、本製品にIPアドレスの設定が行われていることを前提として説明しています。IPアドレスの設定方法は、通信をご覧ください。
- 本館用 無線AP(親機)の設定
-
- 本製品にログインし、メニューから「設定」/「VAP/セキュリティー」をクリックし、コンテンツ欄の「無線1」タブ、「VAP0」タブをクリックします。
- 「バーチャルアクセスポイント」タブをクリックし、「モード」設定欄をクリックします。
- ドロップダウンボックスから「WDS(親機)」を選択します。
- 「SSID」設定欄に「wds_connection」と入力します。
- 「VLAN ID」設定欄に「1」と入力します。
- 「セキュリティー」タブをクリックし、「モード」設定欄をクリックします。
- ドロップダウンボックスから「WPAパーソナル」を選択します。
- 「キー」設定欄に「wds_1173_Wds」と入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- メニューから「設定」/「無線LAN」をクリックし、コンテンツ欄の「無線1」タブをクリックします。
- 「チャンネル」設定欄をクリックし、ドロップダウンリストから「11」を選択します。
- 「ステータス」設定欄をクリックし、ドロップダウンリストから「有効」を選択します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- 別館用 無線AP(子機)の設定
-
- 本製品にログインし、メニューから「設定」/「VAP/セキュリティー」をクリックし、コンテンツ欄の「無線1」タブ、「VAP0」タブをクリックします。
- 「バーチャルアクセスポイント」タブをクリックし、「モード」設定欄をクリックします。
- ドロップダウンボックスから「WDS(子機)」を選択します。
- 「SSID」設定欄に「wds_connection」と入力します。
- 「VLAN ID」設定欄に「1」と入力します。
- 「セキュリティー」タブをクリックし、「モード」設定欄をクリックします。
- ドロップダウンボックスから「WPAパーソナル」を選択します。
- 「キー」設定欄に「wds_1173_Wds」と入力します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
- メニューから「設定」/「無線LAN」をクリックし、コンテンツ欄の「無線1」タブをクリックします。
- 「チャンネル」設定欄をクリックし、ドロップダウンリストから「11」を選択します。
- 「ステータス」設定欄をクリックし、ドロップダウンリストから「有効」を選択します。
- 「保存&適用」ボタンをクリックします。
3拠点以上の接続(AT-TQ5000番台のみ)においても、上記設定と同じように親機の設定を行ってから子機の設定を行ってください。
2.5.1 多段接続(2段まで)の設定例
多段接続を行う場合は、親機を子機で挟むように設定する方法と、無線を変更して設定する方法があります。
Note
AT-TQ1000番台は多段接続できませんので、ご注意ください。
Note
VAPのVLAN IDを「1」以外に設定した場合、WDS間は設定したVLAN IDのタグ付きフレームのみ転送します。VLAN IDを「1」に設定した場合は、タグなしフレームのみ転送します。
3 チャンネルブランケットについて
チャンネルブランケットの設定は、AT-TQ5403・AT-TQ5403eの管理画面からは行えません。
AT-Vista Manager EX および AWC-CB対応コントローラー製品からのみ設定が行えます。
なお、AWC-CB対応コントローラー製品、対応バージョンにつきましては弊社ホームページをご覧ください。
チャンネルブランケットの概要などは、クイックツアーの「3 チャンネルブランケットについて」をご覧ください。
設定方法については、対応製品のリファレンスマニュアルまたはコマンドリファレンスをご覧ください。
本製品の管理画面に、チャンネルブランケットに関する下記の設定項目が表示されますが、管理画面からは設定を行わないでください。
設定/VAP/セキュリティー/無線1/VAP0〜7のモード欄の「チャンネルブランケット」
設定/VAP/セキュリティー/無線2/VAP0〜7のモード欄の「チャンネルブランケット」
設定/VAP/セキュリティー/無線1/BSSID欄(モード欄で「チャンネルブランケット」を選択すると表示)
設定/VAP/セキュリティー/無線2/BSSID欄(モード欄で「チャンネルブランケット」を選択すると表示)
3.1 チャンネルブランケット(AWC-CB)概要
AWC-CB(AWC-Channel Blanket)は、セル型ネットワークと併用可能な、かつ、特許技術でより効率的に運用可能な、アライドテレシス独自のチャンネルブランケット型無線ネットワークです。
- セル型無線ネットワーク
従来型のセル型無線ネットワークでは、無線AP1台でカバーできない広いフロアに無線ネットワークを提供する場合、異なるチャンネルで動作する複数台の無線APを用いてフロアを網羅します。
運用する無線APが増加するとチャンネル設計が複雑になるうえ、フロア内の移動には無線AP間のローミングが伴い、パケットロスが生じたり、移動した先に無線APがあるにもかかわらず先に接続した無線APと低品質な電波状況での通信を続けてしまう「スティッキー端末」が発生したりします。
- ブランケット型無線ネットワーク
これに対し、チャンネルブランケット、または、ブランケット型ネットワークは、複数の無線APを単一チャンネルで運用し、仮想的に巨大なひとつの無線APとしてネットワークアクセスを提供する技術です。共通の無線チャンネルでフロア全体を包み込むため、ローミングによるパケットロスやスティッキー端末が発生せず、安定した通信が可能となります。また、煩わしいチャンネル設計は不要です。
一方で、チャンネルブランケット配下の無線クライアントは、すべて同じチャンネルで通信を行うため、同時に送信を行える無線APは原則として1台のみとなり、ダウンリンクのスループットは低下します。
AWC-CBでは、特許技術のマルチコミュニケーションテクノロジーにより、ブランケット型での運用時において、互いに電波干渉しない複数の無線端末は、異なる無線APを利用して同時に通信できます。
Note
ブランケット用のVLANに所属するすべての機器でMACアドレススラッシングを無効にする必要があります。
セル型とブランケット型の無線ネットワークには以下の違いがあります。
セル型とブランケット型の比較
| セル型(従来型) | ブランケット型 |
ローミング | × 端末に依存 | ◎ ゼロ時間 |
設置 | △ 煩雑なチャンネル設計が必要 | ◎ 同一チャンネルを使用するためチャンネル設計不要 |
スループット | ○ 複数セルを運用しセルあたりの端末数を抑えることで高スループットを実現可能 | × 同一チャンネルを使用するため端末数増加時のスループットは低下 |
Note
チャンネルブランケットは複数の無線APを仮想的に1つの大きな無線APとして制御するため、チャンネルブランケット内の無線APが協調して順番にビーコンフレーム(無線APの情報を無線クライアントに知らせるフレーム)を送信します。そのため、無線クライアントによっては受信感度が不安定に見える場合がありますが、実際に通信している無線APとビーコンフレームを送信する無線APが異なるためで、通信品質に問題はありません。
- ハイブリッドワイヤレスシステム
AWC-CBを利用したハイブリッドワイヤレスシステムでは、セル型とブランケット型の双方の利点を組み合わせ、快適なネットワークを簡便に導入することができます。
例えば、PCなど比較的移動が少なく高スループットの通信を行う固定端末をセル型VAPに、頻繁に移動を行い、かつスループットを重視しない移動端末をブランケット型VAPに収容することで、ネットワークをより効率的に運用できます。
3.2 必要ライセンス
AWC-CB機能を使用するにはライセンスが必要となります。
必要なライセンスは製品により異なりますので、各製品のリファレンスマニュアル、またはコマンドリファレンスをご覧ください。
(C) 2018-2019 アライドテレシスホールディングス株式会社
613-002599 Rev.J