AT-TQ6602 リリースノート

• 1. ファームウェアバージョン 7.0.1-0.1
• 2. 重要：注意事項
• 3. 本バージョンで追加・拡張された機能
• 4. 本バージョンで仕様変更された機能
• 5. 本バージョンで修正された項目
• 6. 本バージョンでの制限事項
• 7. マニュアルの補足・誤記訂正
• 8. 未サポート機能・設定項目
• 9. 最新マニュアルについて

1. ファームウェアバージョン 7.0.1-0.1

2. 重要：注意事項

2.1. 設定

• 2.1.1
  無線が混雑している環境で無線1を使用する場合の注意

  無線1は周囲の電波状況により、無線クライアントの接続ができなくなることがあります。

  弊社検証環境において、無線1の有効VAP数と本製品から見える周囲のAP数を変化させて挙動の発生を確認した検証結果は以下となります。

  • 本製品の有効VAP数が1個で周囲のAP数が120個前後の場合
  • 本製品の有効VAP数が3個で周囲のAP数が95個前後の場合
  • 本製品の有効VAP数が5個で周囲のAP数が75個前後の場合
  • 本製品の有効VAP数が10個で周囲のAP数が55個前後の場合
  • 本製品の有効VAP数が16個で周囲のAP数が35個前後の場合

    ※AP数とはBSSIDの数を示しています。例えば1台の無線APが5つのVAPを有効にしていた場合、AP数は5個となります。
    ※弊社検証環境での検証結果となります。実際の環境では、この条件に満たなくても本挙動になる場合があります。
    ※周囲の電波状況にて、低レートのパケットにより無線空間が圧迫された環境だと本挙動になりやすくなります。

  無線が混雑している環境において無線1に接続できなくなった場合は下記の対処法をお試しください。

  • 本製品の稼働チャンネルを変更する
  • 本製品の有効VAP数を減らす
  • 周囲の無線APの稼働チャンネルを変更する
  • 周囲のAP数（BSSID数）を減らす
  • 周囲の無線APのレートセットを変更する（事象が改善する場合があります）

3. 本バージョンで追加・拡張された機能

3.1. 設定/システム

• 3.1.1
  SNMP機能をサポートしました。

3.2. 設定/無線LAN

• 3.2.1
  OFDMA機能をサポートしました。
  ※OFDMAはショートパケットを多用する状況でのチャンネル利用効率を向上させますが、ロングパケットを中心とする通常の利用条件ではオーバーヘッドの影響によりスループットを低下させる場合があります。

3.3. 設定/VAP/セキュリティー

• 3.3.1
  プロキシARP機能をサポートしました。
  ※無線LANコントローラー対応製品からの適用は未サポートです。
• 3.3.2
  IEEE 802.11rをサポートしました。
• 3.3.3
  WDS機能をサポートしました。
• 3.3.4
  無応答端末切断タイマー機能をサポートしました。
• 3.3.5
  ローミング通知機能をサポートしました。
  ※本製品の無線クライアント間通信の仕様に関して
  無線クライアントのローミングを行った際、ローミング元無線APの接続クライアントリストに該当の無線クライアントが残っている間は、ローミング元に接続されている無線クライアントとローミングした無線クライアントとの通信が行えません。
  無応答端末切断タイマーによってローミング元無線APの接続クライアントリストから該当の無線クライアント情報が削除されたのちに通信可能となります。
  ローミング時にローミング元無線APの無線クライアントとの通信を早急に行いたい場合は、該当VAPでローミング通知を有効にしてください。

3.4. 設定/QoS

• 3.4.1
  APSDサポート設定の有効・無効の変更を行えるようになりました。
  ※使用するモバイル端末のAPSD（U-APSD）の使用方法によって通信がうまくできない場合があります、その際は本製品のAPSDサポートを無効にしてご利用ください。

3.5. チャンネルブランケット

• 3.5.1
  チャンネルブランケット機能をサポートしました。

3.6. その他

• 3.6.1
  近隣管理AP検出機能をサポートしました。
  本機能は無線LANコントローラー対応製品の管理下で動作する機能です。

4. 本バージョンで仕様変更された機能

4.1. AT-Vista Manager EX

• 4.1.1
  無線LANコントローラー対応製品の管理下において、他機種と同じ管理グループでの運用が可能になりました。
• 4.1.2
  近隣管理AP検出機能を利用したAWC計算結果の適用が可能になりました。
• 4.1.3
  AWC計算結果適用時、チャンネルは変更されず、送信出力のみが変更される場合は無線クライアントの接続を維持するよう仕様変更しました。

5. 本バージョンで修正された項目

ファームウェアバージョン 7.0.0-1.3 から 7.0.1-0.1 へのバージョンアップにおいて、以下の項目が修正されました。

• 5.1
  テクニカルサポート情報を取得する際にエラーログが出力されてしまうことがありましたが、これを修正しました。
• 5.2
  無線クライアントの接続時、無線クライアントの接続を示すログの前に不要なログを付与して出力することがありましたが、これを修正しました。
• 5.3
  LLDPが有効に設定されているときに、不要なログが大量に出力されることがありましたが、これを修正しました。
• 5.4
  バンドステアリング有効時、WPA3-SAE認証フレームが正常に処理されず認証失敗となっていましたが、これを修正しました。
• 5.5
  MACフィルタリング機能により無線クライアントの接続が拒否されても、無線クライアントの切断を示すログが出力されませんでしたが、これを修正しました。
• 5.6
  セキュリティー設定において、モードを「WPAエンタープライズ」、WPAバージョンを「WPA3」に設定した際に、選択可能な暗号スイートが「CCMP」と表示されていましたが、「GCMP」と表示されるように修正しました。
• 5.7
  IEEE 802.11w (MFP)が有効のVAPにおいて、複数台の無線クライアントが頻繁に接続・切断を行った際にメモリーを異常使用してしまい、無線クライアントの接続ができなくなってしまうことがありましたが、これを修正しました。
• 5.8
  WPAエンタープライズ使用時、RADIUSサーバーからSession-Timeoutと、Termination-ActionがRequestの属性が付与されていると、Session-Timeoutによる再認証がされませんでしたが、これを修正しました。
• 5.9
  無線APが無線LANコントローラー対応製品の管理下に入る際に、AWC管理モジュールが再起動し、一時的に無線LANコントローラー対応製品から管理外になることがありましたが、これを修正しました。
• 5.10
  無線LANコントローラー対応製品からファームウェアアップグレードを行った際、成功しているのにもかかわらず失敗と表示されてしまうことがありましたが、これを修正しました。
• 5.11
  無線クライアントから接続要求と切断要求を短い間隔で受信した際、無線APが自律再起動してしまうことがありましたが、これを修正しました。
• 5.12
  無線LANコントローラー対応製品からコンフィグを適用した際に、無線APのCPUが高騰し、無線LANコントローラー対応製品の管理下から外れたり、管理下に入れなくなったりすることがありましたが、これを修正しました。
• 5.13
  DHCPオプション43を使用した際、無線LANコントローラー対応製品のIPアドレスの取得に失敗し、管理下に入れないことがありましたが、これを修正しました。
• 5.14
  外部RADIUSによるMAC認証時、RADIUSサーバーからSession-Timeout属性が付与されていた場合、無線クライアントを切断していましたが、これを修正しました。
• 5.15
  無線クライアントのエージングプロセスと統計情報収集プロセスとの間でデッドロックが発生し、割込み禁止状態に陥りCPUストールが検出され無線APが自律再起動することがありましたが、これを修正しました。
• 5.16
  電波の衝突によって発生したエラーフレームをレーダー波と誤って検出してしまう場合がありましたが、レーダー検出精度を向上させ、誤検出する確率を下げました。

6. 本バージョンでの制限事項

ファームウェアバージョン 7.0.1-0.1 には、以下の制限事項があります。

6.1. 監視/ログ

• 6.1.1
  レーダー検出ログが重複して出力されてしまうことがあります。

6.2. 監視/近隣AP

• 6.2.1
  監視/近隣APページのタイプ欄において、アドホックデバイスが「AP」と表示されます。
• 6.2.2
  監視/近隣APページにて、検出した近隣APの信号強度アイコンが、受信した実際の信号強度よりも高く表示されてしまいます。 実際の信号強度は、信号強度アイコンにマウスオーバーすることで表示されます。
• 6.2.3
  監視/近隣APページにおいて、近隣AP検出機能で発見したセキュリティー無しの無線APがWEPとして表示されることがあります。

6.3. 監視/接続クライアント

• 6.3.1
  監視/接続クライアントページにて、送受信レートの値が正しく表示されません。

6.4. 設定/システム

• 6.4.1
  IPアドレスの取得をDHCPで設定している場合、無線APの起動中にDHCPによってIPアドレスが割り振られる前に、デフォルトのIPアドレスでNTPパケットを送信してしまうことがあります。
• 6.4.2
  時刻設定において、NTP機能が自動で再起動してしまうことがあります。

6.5. 設定/無線LAN

• 6.5.1
  無線インターフェースを有効にした際にエラーログが出力されてしまうことがあります。
• 6.5.2
  バンドステアリング機能とSSID隠蔽機能を併用すると無線クライアントが無線1に接続できなくなります。
  両機能の併用はしないでください。
• 6.5.3
  無線インターフェースのステータスを変更した際にエラーログが出力されてしまうことがあります。
• 6.5.4
  電波の衝突によって発生したエラーフレームをレーダー波と誤って検出してしまうことがあります。
  レーダー波を検出した場合、当該チャンネルに接続しているクライアントは切断されるなど通信に影響があります。
  外来波が非常に多い環境下の場合、電波が衝突する確率が上がりエラーフレームの発生頻度が高くなるため、レーダーの誤検出も発生しやすくなります。
  誤検出の頻度が高い場合は、外来波を減らすかW53/W56以外のチャンネルを使用してください。
  外来波の対象となるのは、当該無線AP以外が送信するすべての5GHz帯の通信となります。

6.6. 設定/VAP/セキュリティー

• 6.6.1
  RADIUSサーバーの設定欄において、セカンダリーRADIUS IPを入力せず、セカンダリーRADIUSキーのみ入力した場合でも設定の保存ができてしまいますが、セカンダリーRADIUSは使用されず、RADIUS機能は正常に動作します。
• 6.6.2
  セキュリティー設定において、スタティックWEPのキーにスペースが含まれていると正しく接続できません。
• 6.6.3
  MU-MIMOもしくはOFDMAの有効時、4つ以上のVAPを有効にするとエラーメッセージが表示されます。 これらの機能を有効にする際は、有効にするVAP数を３つまでとしてください。

6.7. メンテナンス

• 6.7.1
  ファームウェアのアップグレードや設定の初期化を行った際にエラーログが出力されることがあります。

6.8. メンテナンス/サポート

• 6.8.1
  テクニカルサポート情報の3行目の注意文に「802.1x認証ログ：ユーザIDを含みパスワードは含まない」とありますが、ユーザIDも含まれません。

6.9. AT-Vista Manager EX

• 6.9.1
  無線APが近隣AP検出情報をAT-Vista Manager EXに通知する際、SSID情報を含まない情報を送信してしまうことがあります。 本事象が発生した場合、AT-Vista Manager EXの侵入検知機能において、該当検出APの判定が正しく行えません。

6.10. チャンネルブランケット

• 6.10.1
  チャンネルブランケット有効VAPにおいて、無線クライアントが接続されていなくても、有線側から受信したブロードキャスト・マルチキャストパケットを無線側に転送してしまいます。

6.11. その他

• 6.11.1
  無線クライアントがPMKSAキャッシュを使用しての接続に失敗することがあります。 その際は、RADIUSサーバーを使用した認証による接続に移行します。
• 6.11.2
  WDSリンクを含む形でループが発生した際、構成を変更しループ状態を解消してもWDSリンク間で通信が正しく行えません。 本事象が発生した場合、ループ解消後にすべての無線APを再起動することで復旧します。 上位スイッチでループが発生したケースなど、WDSリンクが含まれないケースのループでは、本事象は発生しません。

7. マニュアルの補足・誤記訂正

各種ドキュメントの補足事項および誤記訂正です。

7.1. チャンネルブランケット

• 7.1.1

  チャンネルブランケット機能を使用する場合に、下記の制限がありますのでご注意ください。
  

  • 本製品全体に関する制限
    • 「バンドステアリング」機能を有効にすることは未サポートです。
    • 「近隣AP検出」機能は未サポートです。
    • チャンネルブランケットを構築している本製品同士で、共通設定内の「無線設定」に差異のある構成は未サポートです。
  • チャンネルブランケット機能を有効にしたVAPを含む無線に関する制限
    • 「RTSしきい値」の設定変更は未サポートです。
    • 「エアタイムフェアネス」を有効にすることは未サポートです。
    • 「MU-MIMO機能」機能との併用は未サポートです。
    • 「OFDMA機能」機能との併用は未サポートです。
  • チャンネルブランケット機能を有効にしたVAPに関する制限
    • 「ブロードキャストキー更新間隔」の設定変更は未サポートです。
    • 「RADIUSアカウンティング」機能を有効にすることは未サポートです。
    • 「ダイナミックVLAN」は無効になります。
    • 「高速ローミング」機能を有効にすることは未サポートです。
    • RADIUS attribute Session-Timeoutは無効になります。
    • 「無応答端末切断タイマー」機能の併用、設定変更は未サポートです。
    • 「ローミング通知」機能との併用は未サポートです。
  • AT-Vista Manager EXのAWCプラグイン上での設定と本製品の設定での制限
    • チャンネルブランケット用の「コントロールVLAN ID」と本製品の「管理VLAN ID」を同一にすることは未サポートです。
    • チャンネルブランケット用の「コントロールVLAN ID」と本製品のVAPの「VLAN ID」を同一にすることは未サポートです。

7.2. その他

• 7.2.1
  無線1（2.4GHz）のデフォルト設定

  ユーザーマニュアル（Rev.A）33 ページ「WIRELESS LAN LEDが点灯しない」に記載されている無線1のデフォルト設定に誤りがありましたので、下記のとおり訂正いたします。

  誤：ご購入時には無線電波の送受信（ステータス）が、無線1は有効、無線2は無効に設定されています。
  正：ご購入時には無線電波の送受信（ステータス）が無効に設定されています。

• 7.2.2
  ユーザーマニュアル（Rev.A）37 ページの 無線部の仕様/準拠規格/国際規格 に「IEEE 802.11r　Fast Basic Service Set Transition」が追加になります。

8. 未サポート機能・設定項目

9. 最新マニュアルについて