[index] AT-MWS-GPシリーズ リファレンスマニュアル 2.0.0

リファレンス編 / スイッチ / Management / SNMP


  - Global Settings
  - View List
  - Group List
  - Community List
  - User List
  - Trap Settings
  - Remote Engine ID


本製品は、ネットワーク管理プロトコルSNMP(Simple Network Management Protocol)のバージョン1(SNMPv1)、バージョン2c(SNMPv2c)、バージョン3(SNMPv3)に対応しています。
 

Global Settings

SNMPに関する一般設定を行います。

表 1:一般設定
項目名
説明
SNMP State SNMPを使用するか否かを、「Enabled」(有効)または「Disabled」(無効)から選択します。デフォルトは「Enabled」です。
Engine ID 本製品のSNMPエンジンIDを、5〜32オクテット長(10〜64桁の偶数桁)の16進数(0〜9、A〜F)で設定します。
デフォルトでは、「800000CF03」+MACアドレスです。
「Default」チェックボックスを「チェックあり」にして「Apply」ボタンをクリックすると、本設定はデフォルトに戻ります。
SNMPv3で管理ホストを識別するのに使用され、通常はSNMPエンジンIDを変更する必要はありません。

表 2:コマンドボタン
項目名
説明
Apply 設定の変更をコンフィグに保存し、動作に反映します。

 

View List

SNMPv3で使用する、SNMPビューのエントリーを管理します。

本製品のSNMPエージェントは、初期設定では実装しているすべてのMIBオブジェクトにアクセスを許可します。アクセス可能なオブジェクトを限定したい場合は、本ページでSNMPビューを定義し、「Group List」画面、「Community List」画面で該当ビューの名前を指定します。

SNMPビューは、複数のエントリーで構成されるリストです。各エントリーは、MIBノードのOID(オブジェクト識別子)と該当ノードをビューに含めるかどうかの指定(included、excluded)によって決まります(最長一致)。エントリーの追加順序は影響しません。
SNMPビューは最大で16エントリーまで登録できます。

表 3:SNMPビューの管理
項目名
説明
View Name SNMPビューの名前を1〜32文字の半角英数字、記号(# $ ( ) * , - . : ; < = > @ [ ] ^ _ { | } ~)または半角スペースで指定します。
SNMP同じ名前を指定することで、複数のinclude/excludeエントリーをまとめることができます。なお、excludeエントリーを作成する場合は、その上位のノードのincludeエントリーも作成する必要があります。
Subtree OID アクセス可能なMIBツリーのOIDを、ピリオド(.)区切りの数字で設定します。OIDは必ずピリオドから始まり、最大で20レベルまで指定できます。
例えば、MIB IIオブジェクト全体を示す場合は「.1.3.6.1.2.1」のように指定します。
Subtree Mask OIDに対応するマスクを2進数の数列、または「all」で指定します。マスクの各ビットが左から順に、OIDのピリオドで区切られた数字(サブ識別子)1つ分に対応します。
ビットが1のとき、該当のレベルには「Subtree OID」で同じレベルに指定したサブ識別子がSNMPビューに使用されます。
ビットが0のとき、該当のレベルはワイルドカードと見なされ、任意のサブ識別子がエントリーに一致します。
View Type サブツリーを含めるか、または除外するかを設定します。
「included」を設定すると、該当のサブツリーに対するアクセスを許可します。
「excluded」を設定すると、該当のサブツリーに対するアクセスを禁止します。
デフォルトは「included」です。

表 4:コマンドボタン
項目名
説明
Add
SNMPビューを追加します。
Delete
該当のSNMPビューを削除します。
Apply
設定の変更をコンフィグに保存し、動作に反映します。
Cancel
設定の変更を破棄します。

例えば、原則としてmib-2ノード(1.3.6.1.2.1)以下の全オブジェクトを含むが、tcp(1.3.6.1.2.1.6)ノードとudpノード(1.3.6.1.2.1.7)以下は含まないSNMPビューを定義する場合は、以下のようなエントリーを定義します。

表 5
Subtree OID
Subtree Mask
View Type
1.3.6.1.2.1 all included
1.3.6.1.2.1.6 all excluded
1.3.6.1.2.1.7 all excluded

 

Group List

SNMPユーザーグループを設定します。

表 6:SNMPグループの管理
項目名
説明
Group Name SNMPグループの名前を1〜30文字の半角英数字、記号(# $ ( ) * , - . : ; < = > @ [ ] ^ _ { | } ~)または半角スペースで設定します。
Security Mode 該当のSNMPグループに関連付けるSNMPのバージョンを「v1」、「v2c」、「v3」から選択します。デフォルトは「v1」です。
Security Level グループ所属のSNMPユーザーに求められるセキュリティーレベルを「No Auth」、「Auth」、または「Priv」から選択します。
「No Auth」を選択した場合は、認証、暗号化ともに行いません。
「Auth」を選択した場合は、認証、暗号化ともに行います。
「Priv」を選択した場合は、認証は行いますが、暗号化は行いません。
本項目は「Security Mode」が「v3」の場合のみ有効になり、デフォルトは「No Auth」です。
Read View グループ所属のSNMPユーザーが読み出せるMIBオブジェクトの範囲(SNMPビュー)をドロップダウンリストから選択します。
ドロップダウンリストには、「View List」画面で作成したSNMPビューが表示されます。
デフォルトは「all」です。
Write View グループ所属のSNMPユーザーが書き込めるMIBオブジェクトの範囲(SNMPビュー)をドロップダウンリストから選択します。
ドロップダウンリストには、「View List」画面で作成したSNMPビューが表示されます。
グループ所属のユーザーにどのMIBオブジェクトにも書き込みを許可しない場合は、「None」を選択します。
デフォルトは「None」です。
Notify View グループ所属のSNMPユーザーが受け取れる通知MIBオブジェクトの範囲(SNMPビュー)をドロップダウンリストから選択します。
ドロップダウンリストには、「View List」画面で作成したSNMPビューが表示されます。
グループ所属のユーザーにどの通知MIBオブジェクトも受け取りを許可しない場合は、「None」を選択します。
デフォルトは「None」です。

表 7:コマンドボタン
項目名
説明
Add
SNMPビューを追加します。
Delete
該当のSNMPビューを削除します。
Apply
設定の変更をコンフィグに保存し、動作に反映します。
Cancel
設定の変更を破棄します。

 

Community List

SNMPv1/v2cで使用する、SNMPコミュニティーを設定します。

表 8:SNMPグループの管理
項目名
説明
Community Name SNMPコミュニティーの名前を1〜20文字の半角英数字、記号(# $ ( ) * , - . : ; < = > @ [ ] ^ _ { | } ~)または半角スペースで設定します。
Community Mode SNMPコミュニティーのアクセス制御の方法を、「Basic」または「Advance」から選択します。
「Basic」を選択すると、いずれか1つのSNMPビューに対する読み出しのみ、または、読み書きを許可します。
「Advance」を選択すると、該当のSNMPコミュニティーのアクセス制御に、SNMPグループを使用します。SNMPグループの設定を参照することで、読み出しのみを行うSNMPビュー、読み書きを行うSNMPビュー、通知の受け取りを行うSNMPビューを、それぞれ個別に設定することができます。
デフォルトは「Basic」です。
Group Name 該当のSNMPコミュニティーに適用するSNMPグループをドロップダウンリストから選択します。
ドロップダウンリストには、「Group List」画面で作成したSNMPグループが表示されます。
本項目は、「Community Mode」が「Advance」に設定されている場合のみ選択できます。
View Name 該当のSNMPコミュニティーからアクセスできるSNMPビューを選択します。
ドロップダウンリストには、「View List」画面で作成したSNMPビューのうち、「Security Mode」が「v1」または「v2c」のもののみが表示されます。
本項目は、「Community Mode」が「basic」に設定されている場合のみ選択できます。
デフォルトは「all」です。
Access Rights 該当のSNMPコミュニティーからSNMPビューに対するアクセス権限を「Read Only」または「Read Write」から選択します。
「Read Only」を選択すると、該当のSNMPコミュニティーに対して、設定されたSNMPビューの読み出しのみを許可します。
「Read Write」を選択すると、該当のSNMPコミュニティーに対して、設定されたSNMPビューへの読み書きを許可します。
デフォルトは「Read Only」です。

表 9:コマンドボタン
項目名
説明
Add
SNMPコミュニティーを追加します。
Edit
該当のSNMPコミュニティーの登録内容を変更します。
Delete
該当のSNMPコミュニティーを削除します。
Apply
設定の変更をコンフィグに保存し、動作に反映します。
Cancel
設定の変更を破棄します。

本製品にはデフォルトで、MIBオブジェクトの読み書きが行える「private」と、MIBオブジェクトの読み出しのみが行える「public」が設定されています。

表 10:デフォルト設定のSNMPコミュニティー
Community Name
Community Mode
Group Name
View Name
Access Rights
private Basic all Read Write
public Basic all Read Only

 

User List

SNMPv3で使用する、SNMPユーザーを登録します。
SNMPユーザーには、所属するSNMPグループのほか、認証、暗号化の有無や方式を設定します。

表 11:SNMPユーザーの管理
項目名
説明
User Name SNMPコミュニティーの名前を4〜30文字の半角英数字、記号(# $ ( ) * , - . : ; < = > @ [ ] ^ _ { | } ~)または半角スペースで設定します。
Group Name 該当のSNMPユーザーが所属するSNMPグループをドロップダウンリストから選択します。SNMPグループをドロップダウンリストから選択します。
ドロップダウンリストには、「Group List」画面で作成したSNMPグループのうち、「Security Mode」が「v3」のもののみが表示されます。また、SNMPグループの「Security Level」を、SNMPグループ名とあわせて表示します。
Privilege Mode 該当のSNMPユーザーに設定するセキュリティーレベルを「No Auth」、「Auth」、または「Priv」から選択します。
「No Auth」を選択した場合は、認証、暗号化ともに行いません。
「Auth」を選択した場合は、認証、暗号化ともに行います。
「Priv」を選択した場合は、認証は行いますが、暗号化は行いません。
本項目は、所属させるSNMPグループの「Security Level」と同じものを選択する必要があります。
デフォルトは「No Auth」です。
Authentication Protocol 該当のSNMPユーザーの認証に用いる認証プロトコルを「None」、「MD5」、「SHA」から選択します。
「MD5」「SHA」を選択した場合は、「Authentication Password」を設定します。
デフォルトは「None」です。
Authentication Password 認証パスワードを8〜32文字の半角英数字、記号(! # $ ( ) * , - . : ; < = > @ [ ] ^ _ ` { | } ~)、および半角スペースで設定します。
Encryption Protocol 該当のSNMPユーザーの認証に用いる暗号化プロトコルを「None」、「DES」から選択します。
「DES」を選択した場合は、「Encryption Key」を設定します。
デフォルトは「None」です。
Encryption Key 暗号化キーを8〜64文字の半角英数字、記号(! # $ ( ) * , - . : ; < = > @ [ ] ^ _ ` { | } ~)、および半角スペースで設定します。

表 12:コマンドボタン
項目名
説明
Add
SNMPユーザーを追加します。
Delete
該当のSNMPユーザーを削除します。
Apply
設定の変更をコンフィグに保存し、動作に反映します。
Cancel
設定の変更を破棄します。

 

Trap Settings

SNMP通知メッセージ(トラップまたはInform Request)の送信先ホストの設定を行います。

表 13:SNMP通知メッセージの送信先ホストの設定
項目名
説明
Server IP/Hostname 送信先ホストのIPアドレス、またはホスト名を設定します。
SNMP Version SNMPメッセージのバージョンを、「v1」、「v2c」、「v3」から選択します。デフォルトは「v1」です。
Notify Type 送信先ホストへの通知メッセージの種類を「Traps」または「Informs」から選択します。
「Traps」を選択すると、イベント発生時にSNMPトラップを送信します。SNMPではUDPを使用するため、ネットワーク上でパケットが破棄された場合に、再送処理を行いません。
「Informs」を選択すると、SNMPトラップの代わりに、送信先ホストからの確認応答を要求する、SNMP Inform Requestを送信します。「Informs」は、「SNMP Version」が「v2c」または「v3」の場合のみ選択できます。
デフォルトは「Traps」です。
Community Name 送信先ホストに通知メッセージを送信するSNMPコミュニティー名をドロップダウンリストから選択します。
ドロップダウンリストには、「Community List」画面で作成したSNMPコミュニティーが表示されます。
本項目は「SNMP Version」が「v1」または「v2c」の場合のみ有効になり、デフォルトは「private」です。
User Name 送信先ホストにメッセージを送信するSNMPユーザー名をドロップダウンリストから選択します。
ドロップダウンリストには、「User List」画面で作成したSNMPユーザーが表示されます。
本項目は「SNMP Version」が「v3」の場合のみ有効になります。
UDP 送信先ホストとの通信に使用するUDPポート番号を1〜65535の数値で設定します。デフォルトは「162」です。
Timeout Inform Requestに対する送信先ホストからの確認応答の待ち受け時間を1〜300の数値(単位:秒)で設定します。
本項目は「Notify Type」が「Informs」の場合のみ有効になり、デフォルトは「15」です。
Retry Inform Requestの送信回数を1〜255の数値で設定します。送信先ホストから確認応答がない場合、最大で本項目に設定された回数まで、Inform Requestの再送を行います。
本項目は「Notify Type」が「Informs」の場合のみ有効になり、デフォルトは「3」です。

表 14:コマンドボタン
項目名
説明
Add
送信先ホストの設定を追加します。
Delete
送信先ホストの設定を削除します。
Apply
設定の変更をコンフィグに保存し、動作に反映します。
Cancel
設定の変更を破棄します。

 

Remote Engine ID

SNMPv3においてSNMPメッセージの送受信、認証や暗号化に必要となる、リモートエンジンIDを管理します。

表 15:リモートエンジンIDの設定
項目名
説明
Server ID リモート機器のIPアドレスを入力します。
Remote Engine ID リモート機器のSNMPエンジンIDを、5〜32オクテット長(10〜64桁の偶数桁)の16進数(0〜9、A〜F)で設定します。

表 16:コマンドボタン
項目名
説明
Add
リモートエンジンIDの設定を追加します。
Delete
リモートエンジンIDの設定を削除します。
Apply
設定の変更をコンフィグに保存し、動作に反映します。
Cancel
設定の変更を破棄します。





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