RTB2400 Ver1.2.6 リリース 平成11年12月6日 この度RTB2400に新機能をサポートしたファームウェアVer1.2.6をリリース致しまし た。 機能追加に伴い設定ツール(RTB Configuration Tools)も新しくなっております。 ver1.0でご使用いただいていました設定ツールでは新機能をご利用いただくことが 出来ませんのご注意ください。 また、ver1.2.6にて若干の仕様変更及び不具合の修正を行っております。 つきましては、追加機能の設定方法、仕様変更箇所の説明、不具合の説明を以下に 記述させていただきました。 不明な点ございましたら下記までご連絡ください。 ルート株式会社 営業部 サポートG 肥野貴義 Tel 03-5952-9446  Fax 03-5952-9447 E-Mail support@root-hq.com -------------------------------------------------------------------------- 1. 追加機能 ・無線アクセス方式の選択機能 ・簡易フィルタ ・スクランブル ・SNMP ・RIP デフォルトルート広告 ・設定ツール(RTB configuration file) 2. 仕様変更 ・dhcp server機能 ・rfchannelのデフォルト値 ・arpのキャッシュ時間 3. 不具合修正 --------------------------------------------------------------------------- 1.追加機能 ・無線アクセス方式の選択 無線アクセス方式が選択出来る機能です。 対向接続、1対n接続、多元接続、隠れ端末の有無等の接続方法、使用用途に応じて 無線アクセス方式を選択していただく事によりスピードをより効果的に引き出す事 が可能になります。 ・簡易フィルタ 一部のネットワークアプリケーションをRTB2400経由で使用できないようにする機能 です。この機能によって十分保護されていないコンピュータに対してRTB2400が簡便 な防壁となることが出来ます。簡易フィルタは指定された範囲のポート番号をもつ TCPおよびUDPのパケットをふるいに掛けて中継しません。 簡易フィルタはごく簡便な防壁であり、本格的なネットワークセキュリティーを得 るためには別途ファイアウォールを用意していただく必要があります。 ・スクランブル 簡便な暗号化機能です。 あらかじめ指定したキーによって伝送データをスクランブルし、キーを知らないも のが復号するのを困難にします。キーは約42億通り選択できます。 スクランブル機能は本格的な暗号機能とは言えません。 スクランブル機能によってデータが暗号化されるのは無線空間だけです。 インターネットを通じて通信内容を保護したい場合は通信の終端同士で暗号製品を 用いるなどする必要があります。 ・SNMP RTB2400の集中管理を可能にする機能です。これによってRTB2400の状態を遠隔地で 監視したり、データ流量などの統計を行うことが出来るようになります。 この機能を利用するには別途SNMPによる管理を行うソフトウェアが必要です。 SNMPはインターネット標準のネットワーク管理プロトコルです。 ・設定ツール(RTB Configuration file) ver1.2.6において機能が追加されたためツールも変りました。 checkの所でportfilter、scramble、txmethod、full duplex、snmp setupの確認す るためのボタンが増えました。 --------------------------------------------------------------------------- 2.仕様変更 ・dhcp server機能 RTBよりdhcp serverの機能を利用してIPアドレスをホストに割り当てます。ホスト の電源を切らずにRTBの電源をoff→onし、他のホストの電源を入れるとRTBはIPアド レスを若番より貸し出しますので電源を切らなかったホストとIPアドレスが重複す る可能性がありました。 そこでRTBのdhcp server機能使用したときにIPアドレスの重複が起きないようにIP アドレスを貸出す際に他のホストでIPアドレスが使用されていないかどうかを確か めるため事前にpingで確認する動作を追加致しました。 ・rfchannelのデフォルト値 設定ファイル(configuration file)にrfchannelを記述しなかった場合、 rfchannelはdefaultでchannel 0に設定される予定でしたが、ver1.0でファームウェ アのアップデートを行った際にrfchannelはchannel 1になってしまうという不具合 がありました。 ver1.0との互換性を保つためrfchannelを設定ファイル(configuration file)に記 述しなかった際のデフォルト値をchannel 1に変更しファーム更新時にrfchannelが 変らないように致しました。 ・arpキャッシュ時間 arp、rsarpのキャッシュ時間を変更しました。(ver1.0=1分、ver1.2=4時間) --------------------------------------------------------------------------- 3.不具合修正 ※ifconfig、group_id、rfchannel省略時デフォルト値に戻らない不具合の修正をし ました。 ※RIPで受け取ったdefault routeが一時的に消える不具合の修正をしました。 ※staticに設定したarp tableのエントリがarp requestにより消える不具合の修正 をしました。 ※トラフィックがないとarp tableのエントリがexpireされない不具合の修正をしま した。 ※ripで受け取った経路情報を包含する経路情報(default routeを除く)がある場 合その経路情報を受け取らない不具合の修正をしました。 ※dhcp server機能で貸出すIPアドレスは最大で100アドレスです。scoopを何も指定 をしないとcheckで確認をした際にRTB2400のIPアドレスがサブネットの前半なら ば128〜253まで、サブネットの後半ならば1〜126までを貸出すように表示されて いたものを正しく表示するように修正をしました。 --------------------------------------------------------------------------- ●無線アクセス方式の選択機能 使用方法により無線アクセス方式をD-TDMA方式(dtdma1、dtdma2、bidir)・CSMA 方式の中からひとつ選択することが可能です。 なお異なる方式同士では一切通信できませんのでご注意ください。またdtdma2を選 択した場合、強電界でパケットロスがおこりますのでご注意ください。 書式:txmethod     :dtdma1 / dtdma2 / csma / bidir の中からひとつ選択してくださ    い。 初期値:txmethod dtdma1 dtdma1…ver1.0と互換性のある方式です。 dtdma2…dtdma1と方式は同じですが送受切替、タイムスロットを短縮してdtdma1よ     り速度が最大2割程度速くなります。 csma…CSMA方式です。 bidir…2局対向専用モードです。スロット総数が2つで2局がお互いに1つずつのス     ロットを使用します。送受切替、タイムスロット長はdtdma2と同じです。 設定例:CSMA方式を使用する場合txmethod csma --------------------------------------------------------------------------- ●簡易フィルタ 指定したポート番号を持つUDP/TCPパケットを転送しないようにします。ソース、 ディスティネーションいずれか一方でも指定したポート番号と一致するパケットは 転送しません。簡易フィルタを使用する場合は転送しないポートの範囲を指定します。 書式:portfilter disable    portfilter enable   初期値:portfilter disable disable…簡易フィルタの機能を停止します。 enable…簡易フィルタの機能を起動します。 …転送しないポート番号範囲のうち最小の番号 …転送しないポート番号範囲のうち最大の番号 設定例:NetBIOSのパケットをフィルタする  portfilter enable 137 139 --------------------------------------------------------------------------- ●スクランブル 無線側で送受信されるパケットにkeyで指定したキーを用いてスクランブルをかけま す。keyの値が0x00000000の場合、スクランブルはかからず、ver1.0互換となります。 書式:scramble  初期値:scramble 0x00000000 …スクランブルキーを記述します。 設定例:scramble 0x12345678 --------------------------------------------------------------------------- ●SNMP インターネット標準のネットワーク管理プロトコルです。 書式:snmp state     snmp read_only_community     snmp read_write_community     snmp trap  初期値:snmp state disable     snmp read_only_community public     snmp read_write_community private     snmp trap 0.0.0.0 disable…SNMPの機能を停止するときに選択します。 read_only…SNMPの変数の参照のみ行うときに選択します。 read_write…書きこみをサポートする変数を変更することを可能にするとき選択し       ます。 …SNMPのコミュニティ名を記述します。 …trap通知先IPアドレスを指定します。IPアドレスが0.0.0.0の時は通知しま     せん。 snmp read_only_community…で指定したコミュニティー名でアク               セスした場合に参照のみ可能です。 snmp read_write_community…で指定したコミュニティー名でア               クセスした場合に参照及び変更が可能です。 snmp trap…SNMPトラップの通知先を指定します。 --------------------------------------------------------------------------- ●RIPデフォルトルート広告 ルーティングをripで行っているときデフォルトルートに関する経路情報を広告する か否かを設定します。 書式:rip  advertise_default  初期値:rip rs0 advertise_default disable     rip eth0 advertise_default disable …eth0(イーサネット側)、rs0(無線側)のどちらかを指定します。 disable…デフォルトルートに関する経路情報を広告しないときに選択します。 enable…デフォルトルートに関する経路情報を広告するときに選択します。 ---------------------------------------------------------------------------