[index] AT-TQシリーズ リファレンスマニュアル 3.1

設定例/4 ダイナミックVLAN


  - RADIUSサーバーの設定
  - 本製品の設定


ダイナミックVLAN(Dynamic VLAN Assignment)を使用すると、認証サーバー(RADIUSサーバー)から受け取った認証情報に基づいて、ユーザーの所属VLANを動的に変更することができます。無線クライアントがVLANに割り当てられると、DHCPサーバーによりそのVLANに適合したIPアドレスがリースされます。
次のような構成を仮定します。「設定例」/「3 RADIUSサーバーによる認証」との相違だけを示します。

Note - 共通部分は、「設定例」/「3 RADIUSサーバーによる認証」を参照してください。

 

RADIUSサーバーの設定

本製品をRADIUSクライアントとして、RADIUSサーバーに登録します。

表 1
RADIUSクライアントのIPアドレス 本製品のIPアドレス
(例)192.168.1.230
シークレット 本製品がRADIUSサーバーを認証するためのパスワード
(例)"himitsu"

Note - 認証サーバーの詳細な設定方法については、ご使用のサーバー製品のマニュアルをご参照ください。
ダイナミックVLANを使用する場合は、ユーザー名、パスワードに加えて、次のようなVLANに関連する属性を登録します。

表 2
属性名
属性値
備考
User-Name ユーザー名 認証対象のユーザー名(例:"user1", "user2")
User-Password パスワード (PEAP(EAP-MSCHAPv2)、TTLS使用時)ユーザー名に対応するパスワード(例:"passwd1", "passwd2")。
EAP-TLS使用時は不要です(別途、ユーザー電子証明書の用意が必要です)
Tunnel-Type VLAN(13) 固定値。指定方法はサーバーに依存
Tunnel-Medium-Type IEEE-802(6) 固定値。指定方法はサーバーに依存
Tunnel-Private-Group-ID VLAN ID 認証対象のユーザーや機器が認証をパスした後に所属させるVLAN ID(例:100, 200)

Note - 無線クライアントのパケットが本製品のイーサネットポートで送受信される際に、RADIUSサーバーから与えられたVLAN IDが自動的に付加されます。
Note - 認証方式としてEAP-TLSを使う場合は、RADIUSサーバーの電子証明書と各ユーザーの電子証明書を用意し、各コンピューター上に適切にインストールしておく必要があります。認証方式としてEAP-PEAP、EAP-TTLSを使う場合は、RADIUSサーバーの電子証明書を用意し、各コンピューター上に適切にインストールしておく必要があります。詳細はRADIUSサーバーおよびSupplicant(OSや専用ソフトウェアなど)のマニュアルをご参照ください。
 

本製品の設定

  1. スイッチ、RADIUSサーバーの設定を行います。
    RADIUSサーバーは、VLAN ID「10」(管理VLAN)のポートに接続します。

  2. 本製品を設定用コンピューターと同じVLANのポートに接続します。
    本製品の設定画面にアクセスします。
    Note - 本製品の設定画面へのログイン方法、管理者ユーザー名・パスワードの変更については、「1.1 本製品を使ってみましょう」を参照してください。
  3. 詳細設定」/「VAP」画面を開きます。
    「無線」で「1」(2.4GHz帯)を選択します。
    「VAP0」の「VLAN ID」「SSID」をそれぞれ「20」「Syanai」に設定します。
    「セキュリティー」で「WPAエンタープライズ」を選択し、次の項目を設定します。
    「RADIUSサーバー」に「192.168.1.200」を入力します。
    「RADIUSキー」に「himitsu」を入力します。
    「Dynamic VLAN 時にVLAN IDを必須とする」を「チェックあり」にします。
    Note - VLAN ID「20」は、RADIUSサーバーによる認証は成功したが、VLAN IDが得られなかった場合に使用されます(RADIUSサーバーが正しく設定されていれば、通常はこのような状況はありません)。必要であれば、スイッチにVLAN ID「20」を用意してこの状況に対応します。
    RADIUSサーバーによる認証に失敗した場合、無線クライアントは単に無線ネットワークに接続できない状態となります。

  4. 画面下の「適用」ボタンをクリックします。

  5. 「無線」で「2」(5GHz帯)を選択し、無線1と同様に設定します。

  6. 画面下の「適用」ボタンをクリックします。

  7. 「3 RADIUSサーバーによる認証」の「本製品の設定」手順9以降を参照してください。
Note - 「3 RADIUSサーバーによる認証」を参照してください。


(C) 2014-2015 アライドテレシスホールディングス株式会社

PN: 613-001965 Rev.D