[index] AT-UWC リファレンスマニュアル 2.0

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  - Global(高度なグローバル設定)
  - SNMP Traps(無線SNMPトラップ設定)
  - Distributed Tunneling(ディストリビューテッドトンネリング設定)
  - Centralized Tunneling(セントラライズドL2トンネリング設定)


 

Global(高度なグローバル設定)

無線コントローラーに詳細な設定を行います。

表 1
項目名
説明
Peer Group ID 大規模なネットワークを運用するために、複数の無線コントローラーをピアとして設定することができ、ひとつのクラスター(ピアグループ)には64台までの無線コントローラーを収容できます。
ピアはグループIDによりグループ分けされます。グループIDは(1-255)の範囲で指定できます。デフォルト値は1です。
Client Roam Timeout クライアントがアクセスポイントから切断された後、エントリーが「Associated Client Status」リストから削除されるまでの時間(単位:秒)を指定します。この値に到達すると、エントリーはリストから削除されます。この項目は(1-120)の範囲で指定できます。デフォルトは30(秒)です。
AP Failure Status Timeout 「Access Point Authentication Failure Status」リストからエントリーが削除されるまでの時間(単位:時間)を指定します。この値に到達すると、エントリーはリストから削除されます。この項目は(0-168)の範囲で指定できます。0を指定すると、エントリーは削除されません。デフォルトは24(時間)です。
MAC Authentication Mode 無線クライアントのMACアドレスを認証する方法とそのアクション(許可または拒否)を設定します。
・white-list - 「Known Client」データベースに登録されたMACアドレスの無線クライアントのアクセスを許可します。データベースにMACアドレスがない場合、そのクライアントからのアクセスは拒否されます。
・ black-list - 「Known Client」データベースに登録されたMACアドレスの無線クライアントのアクセスを拒否します。登録されていないMACアドレスは許可されます。
MAC認証はネットワークレベルで有効にされます。また、「Wireless Network Configuration」で、MACアドレスの検索の対象をローカルデータベース(Known Client データベース)の他に、RADIUSサーバーに設定することもできます。デフォルトは「white-list」です。
RF Scan Status Timeout 「Access Point RF Scan Status」リストからエントリーが削除されるまでの時間(単位:時間)を指定します。この値に到達すると、エントリーはリストから削除されます。この項目は(0-168)の範囲で指定できます。0を指定した場合は、エントリーは削除されません。デフォルトは24(時間)です。
Detected Clients Status Timeout 「Detected Client Status」リストからエントリーが削除されるまでの時間(単位:時間)を指定します。この値に到達すると、エントリーはリストから削除されます。この項目は(0-168)の範囲で指定できます。0を指定した場合は、エントリーは削除されません。デフォルトは24(時間)です。
Cluster Priority クラスターコントローラーを選出するために無線コントローラーの優先度(0-255)を指定します。デフォルトは1です。
クラスター内で最も高い優先度を持つ無線コントローラーがクラスターコントローラーになります。255が最高優先順位です。また、0はクラスターコントローラーになりません。同一値の場合、より小さなIPアドレスを持つ無線コントローラーがクラスターコントローラーになります。
Base IP Port 無線コントローラーがIP通信の送受信用に使用するポート範囲を決めるため、ベースとなるIPポート番号を(1-65000)の範囲で指定します。
デフォルトでは、無線コントローラーはIPポート(57775-57784)を使用します。
ベースのIPポートを変更すると、無線機能は自動的に一度無効にされた後に、再度有効になります。ベースIPポートはクラスター構成配布機能(コンフィグ・プッシュ)におけるグローバル設定の一部としては送信されないため、新しいベースIPポート番号を個別にクラスター内の各無線コントローラーに対して設定する必要があります。
無線コントローラーでベースIPポート番号をデフォルト値から変更した場合、アクセスポイントでも同様に変更する必要があります。ベースIPポート番号はWeb GUI、またはDHCPオプション43のサブオプション3を使用してアクセスポイントに設定できます。DHCPを使用してアクセスポイントにベースIPポートを設定する場合、先に設定されていた値は上書きされます。

表 2:コマンドボタン
項目名
説明
Submit 入力した値を無線コントローラーに適用します。再起動後も設定した値を保持したい場合、Save All Applied Changes 画面の「Save」ボタンをクリックしてください。
Refresh 最新の情報で画面を更新します。

 

SNMP Traps(無線SNMPトラップ設定)

無線コントローラーにSNMPエージェントの設定を行います。無線コントローラーはネットワーク管理プロトコルSNMPを使用して、ネットワーク内のSNMPマネージャーにトラップを送信します。
無線コントローラーの管理下にあるアクセスポイントはトラップを送出しません。無線コントローラーは自身のイベントと、配下のアクセスポイントの情報更新から学習したイベントをもとにすべてのSNMPトラップを生成します。
すべての無線SNMPトラップはデフォルトで無効に設定されています。

表 3
項目名
説明
AP Failure Traps 有効にすると、アクセスポイントと無線コントローラー間の接続または認証エラーの際にトラップを送信します。
AP State Change Traps 有効にすると、以下の原因によりトラップを送信します。
・Managed AP Discovered(管理下のアクセスポイントを検出)
・Managed AP Failed(管理下のアクセスポイントのエラーを検出)
・Managed AP Unknown Protocol Discovered(管理下のアクセスポイントと無線コントローラー間の通信において、不明なプロトコル(または未サポートの命令)を検出)
Client Failure Traps 有効にすると、クライアントと無線コントローラーの管理下のアクセスポイント間の接続または認証エラーの際にトラップを送信します。
Client State Change Traps 有効にすると、接続しているクライアントに関連する以下の要因により、トラップを送信します。
・Client Association Detected(クライアントの接続検出)
・Client Disassociation Detected(クライアントの切断検出)
・Client Roam Detected(クライアントのローミング検出)
Peer Controller Traps 有効にすると、ピアコントローラーに関連する以下の原因により、トラップを送信します。
・Peer Controller Discovered(ネットワーク上でピアコントローラーを検出)
・Peer Controller Failed(ピアコントローラーとの切断を検出)
・Peer Controller Unknown Protocol Discovered(この無線コントローラーとピアコントローラー間の通信において、不明なプロトコル(または未サポートの命令)を検出)
RF Scan Traps 有効にすると、RFスキャンにより新しいアクセスポイント、クライアント、またはアドホッククライアントが検出された際にトラップを送信します。
Rogue AP Traps 有効にすると、無線コントローラーがRogueアクセスポイントを検出した場合、トラップを送信します。
WIDS Status Traps 有効にすると、WIDS(無線ネットワーク侵入検出システム)がメッセージを生成した場合、トラップを送信します。
Wireless Status Traps 有効にすると、無線コントローラーの動作状態が変化した場合、または以下に示すデータベースまたはリストのエントリー数が最大値に到達した場合にトラップを送信します。
・Managed AP database
・AP Neighbor List
・Client Neighbor List
・AP Authentication Failure List
・RF Scan AP List
・Client Association Database
・Client Authentication Failure List

表 4:コマンドボタン
項目名
説明
Submit 入力した値を無線コントローラーに適用します。再起動後も設定した値を保持したい場合、Save All Applied Changes 画面の「Save」ボタンをクリックしてください。
Refresh 最新の情報で画面を更新します。

 

Distributed Tunneling(ディストリビューテッドトンネリング設定)

ディストリビューテッドL2トンネリング設定を行います。
無線クライアントが異なるIPサブネットワークのアクセスポイントにローミングしたとき、アクセスポイントの間にIPベースのトンネルを張り、初期のIPアドレスを継続して使用できるようにします。ローミングによりL2レベルの切断が起こりますが、トンネルによりL3レベルの接続を維持するため無線クライアント(アプリケーション)の切断が起こりません。この転送方法は、通常隣接したアクセスポイントの間で使用します(分散型トンネリング)。トンネルは必要に応じて随時張ります。
最初に無線クライアントがアクセスポイントにアソシエートしたとき、無線クライアントからのフレームはVLANフォワーディングで転送されます。
最初に無線クライアントがアソシエートしたアクセスポイントを「ホームAP」と呼びます。無線クライアントが異なったIPサブネットアドレスを持つ他のアクセスポイントにローミングしたとき、その新しいアクセスポイントを「アソシエーションAP」と呼びます。
アソシエーションAPは、無線クライアントからのすべてのトラフィックをホームAPにトンネルします。ホームAPは、トンネルからのトラフィックを有線ネットワークに送信します。無線クライアントが同じサブネットの他のアクセスポイントにローミングした場合は、そのアクセスポイントはその無線クライアントの新たなホームAPとなりトンネルは生成されません。ホームAPが新たなトンネルの生成ができなければ、アソシエーションAPにローミングした無線クライアントは切断され新たなIPアドレスを得ます。
Note - ディストリビューテッドトンネリングにおいて、無線クライアントがアクセスポイントにアソシエートしてそれがホームAPになると、Distributed Tunnel Idle Timeoutの時間が満了するまでは(デフォルト120秒)、手動操作で他のSSIDに接続しなおしても、ホームAPのSSIDのVLANに接続されます。完全な無通信状態がDistributed Tunnel Idle Timeout以上続けば、他のSSIDのVLANに接続することができます。

表 5
項目名
説明
Distributed Tunnel Clients ホームAPからローミングできる無線クライアントの最大数について(1-8000)の範囲で指定します。デフォルトは128です。
Distributed Tunnel Idle Timeout ローミングしている無線クライアントの無通信状態が持続したときに切断する時間(秒)を(30-3600)の範囲で指定します。デフォルトは120(秒)です。
Distributed Tunnel Timeout 無線クライアントのローミングの最大持続時間を(30-86400)の範囲で指定します。この時間を超すと強制的に切断されます。デフォルトは7200(秒)です。
Distributed Tunnel Max Multicast Replications Allowed ホームAPがディストリビューテッドトンネルへのマルチキャストフレームのコピー(配送)を許すディストリビューテッドトンネルの最大数を(1-1024)の範囲で指定します。デフォルトは128です。

表 6:コマンドボタン
項目名
説明
Submit 入力した値を無線コントローラーに適用します。再起動後も設定した値を保持したい場合、Save All Applied Changes 画面の「Save」ボタンをクリックしてください。
Refresh 最新の情報で画面を更新します。

 

Centralized Tunneling(セントラライズドL2トンネリング設定)

無線クライアントが、あるサブネットのアクセスポイントから別のサブネットのアクセスポイントまで、自身のIPアドレスを失わずにローミングできることが必要な場合があります。本操作モードは特にIP電話に役に立ちます。これにより、異なるサブネットにあるアクセスポイント間をローミングしていても通話をアクティブなままにできます。
セントラライズドL2トンネリング機能は無線コントローラーに定義済みのVLANを無線クライアントにまで拡張します。管理者はL2トンネルに参加するVLANを設定します。無線コントローラーは、すべてのピアコントローラーと管理する全アクセスポイントと共にひとつのL2トンネルを確立します。アクセスポイントは、参加するVLANへすべてのフレームをカプセル化し、無線コントローラーに送信します。無線コントローラーによりカプセル化は解除され、フレームはL2フォワーディングルールを使用して転送されます。
L2トンネリングへの参加のために、最大64個のVLANリストを設定することができます。このリストは、グローバル設定の配布(コンフィグ・プッシュ)によりピアコントローラーへ、無線コントローラーにアクセスポイントが接続したときにアクセスポイントへと渡されます。VLANは変更による影響を受けないため、アクセスポイントのトラフィックフローを中断しないで、いつでもVLANリストを修正することができます。
セントラライズドL2トンネリングは、「Centralized Tunneling」タブで作成します。
Note - 無線コントローラーがクラスターを構成している環境ではCentralized Tunnelingは使用できません。
Note - Centralized Tunnelingを使用する場合、System > System Utilities > Reset Configuration To Defaults 画面、System > System Utilities > Erase Startup Configuration file 画面の両方を実行して無線コントローラーの設定を完全に初期化しても、Switching > VLAN > Status 画面で表示されるVLAN ListからCentralized TunnelingのVLANは消えません。無線コントローラーを再起動することでリストから削除されます。

表 7
項目名
説明
VLAN List L2トンネルに追加されているVLANのリストを表示します。
VLAN(1-4094) VLAN ID(1-4094)を入力し、「Add」ボタンをクリックして、L2トンネルにVLANを追加します。

表 8:コマンドボタン
項目名
説明
Add L2トンネルにVLANを追加します。
Delete L2トンネルから選択したVLANを削除します。
Refresh 最新の情報で画面を更新します。
Submit 入力した値を無線コントローラーに適用します。



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