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CentreCOM AR560S 設定例集 2.9 #185 
PPPoEによる端末型インターネット接続+IPv6ブリッジによるフレッツ・スクウェア ネクスト(NTT東日本)接続
NTT東日本のフレッツ・スクウェア ネクストに接続するための設定例です。
インターネットへの接続はPPPoE(ppp0)経由で行い、フレッツ・スクウェア ネクストへの接続はIPv6ブリッジ機能を用いてLAN側のネットワークから直接通信します。
表 1:ISPから提供されたインターネット接続情報
  | 接続方式 | 
  PPPoE | 
  | PPPユーザー名 | 
  user@isp | 
  | PPPパスワード | 
  isppasswd | 
  | PPPoEサービス名 | 
  指定なし | 
  | WAN側IPアドレス(ppp0) | 
  グローバルアドレス1個(動的割り当て) | 
表 2:フレッツ・スクウェア ネクスト接続情報
  | 接続方式 | 
  ブリッジ | 
  | フレッツ・スクウェア ネクスト専用URL | 
  http://flets-east.jp/ | 

通常のインターネット通信はppp0、フレッツ・スクウェア ネクスト宛のパケットはブリッジ対象となるためeth0インターフェースを通ります。
- WAN側Ethernetインターフェース(eth0)上にインターネット(ISP)接続用のPPPインターフェース「0」を作成します。「OVER=eth0-XXXX」の「XXXX」の部分には、ISPから通知されたPPPoEの「サービス名」を記述します。ISPから指定がない場合は、どのサービス名タグでも受け入れられるよう、「ANY」を設定します。
  
    CREATE PPP=0 OVER=eth0-ANY ↓
  
 - ISPから通知されたPPPユーザー名とパスワードを指定し、接続時にIPアドレス割り当ての要求を行うように設定します。LQRはオフにし、代わりにLCP Echoパケットを使ってPPPリンクの状態を監視するようにします。また、ISDN向けの機能であるBAPはオフにします。
  
    SET PPP=0 OVER=eth0-ANY BAP=OFF IPREQUEST=ON USER=user@isp PASSWORD=isppasswd LQR=OFF ECHO=ON ↓
  
 - IPモジュールを有効にします。
  
 - IPCPネゴシエーションで与えられたIPアドレスをPPPインターフェースで使用するように設定します。
  
 - LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。
  
    ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.1.1 MASK=255.255.255.0 ↓
  
 - インターネット接続用のWAN側(ppp0)インターフェースにIPアドレス「0.0.0.0」を設定します。ISPとの接続が確立するまで、IPアドレスは確定しません。
  
    ADD IP INT=ppp0 IP=0.0.0.0 ↓
  
 - デフォルトルートを設定します。
  
    ADD IP ROUTE=0.0.0.0 MASK=0.0.0.0 INT=ppp0 NEXT=0.0.0.0 ↓
  
 - DNSリレー機能を有効にします。
  
 - DNSリレーの中継先を指定します。通常、中継先にはDNSサーバーのアドレスを指定しますが、IPCPによりアドレスを取得するまでは不明であるため、ここではインターフェース名を指定します。
  
 - ファイアウォール機能を有効にします。
  
 - ファイアウォールの動作を規定するファイアウォールポリシーを作成します。
  
    CREATE FIREWALL POLICY=net ↓
  
 - ICMPパケットはPing(Echo/Echo Reply)と到達不可能(Unreachable)のみ双方向で許可します。
  
    ENABLE FIREWALL POLICY=net ICMP_F=PING,UNREACH ↓
  
Note
 - デフォルト設定では、ICMPはファイアウォールを通過できません。
 - ルーターのidentプロキシー機能を無効にし、外部のメール(SMTP)サーバーなどからのident要求に対して、ただちにTCP RSTを返すよう設定します。
  
    DISABLE FIREWALL POLICY=net IDENTPROXY ↓
  
 - ファイアウォールポリシーの適用対象となるインターフェースを指定します。
LAN側インターフェース(vlan1)をPRIVATE(内部)に設定します。
  
    ADD FIREWALL POLICY=net INT=vlan1 TYPE=PRIVATE ↓
  
インターネット側WANインターフェース(ppp0)およびフレッツ・スクウェア側WANインターフェース(ppp1)をPUBLIC(外部)に設定します。
  
    ADD FIREWALL POLICY=net INT=ppp0 TYPE=PUBLIC ↓
  
 - LAN側ネットワークに接続されているすべてのコンピューターがppp0およびppp1を通って送出される際、ENAT機能を使用できるよう設定します。グローバルアドレスには、ppp0およびppp1で動的に取得したIPアドレスを使用します。
  
    ADD FIREWALL POLICY=net NAT=ENHANCED INT=vlan1 GBLINT=ppp0 ↓
  
 - ブリッジモジュールを有効にします。
  
 - WAN側(eth0)インターフェースにブリッジポートを作成します。
  
    ADD BRIDGE PORT=1 INT=eth0 ↓
  
Note
 - フレッツ・スクウェア ネクスト宛のパケット(ブリッジ対象のパケット)はppp0ではなくeth0インターフェースを通るため、ブリッジ対象のインターフェースとしてはeth0を指定します。
 - LAN側(vlan1)インターフェースにブリッジポートを作成します。
  
    ADD BRIDGE PORT=2 INT=vlan1 ↓
  
 - ブリッジ対象のプロトコルを指定します。IPv6をブリッジする場合はtypeパラメータに「86dd」を指定します。
  
    ADD BRIDGE PROTOCOL TYPE=86dd ↓
  
 - 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
  
    
CREATE CONFIG=router.cfg ↓
SET CONFIG=router.cfg ↓
    
  
 
ルーターのコンフィグ
[テキスト版]
CREATE PPP=0 OVER=eth0-ANY ↓ 
SET PPP=0 OVER=eth0-ANY BAP=OFF IPREQUEST=ON USER=user@isp PASSWORD=isppasswd LQR=OFF ECHO=ON ↓ 
ENABLE IP ↓ 
ENABLE IP REMOTEASSIGN ↓ 
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.1.1 MASK=255.255.255.0 ↓ 
ADD IP INT=ppp0 IP=0.0.0.0 ↓ 
ADD IP ROUTE=0.0.0.0 MASK=0.0.0.0 INT=ppp0 NEXT=0.0.0.0 ↓ 
ENABLE IP DNSRELAY ↓ 
ADD IP DNS INT=ppp0 ↓ 
ENABLE FIREWALL ↓ 
CREATE FIREWALL POLICY=net ↓ 
ENABLE FIREWALL POLICY=net ICMP_F=PING,UNREACH ↓ 
DISABLE FIREWALL POLICY=net IDENTPROXY ↓ 
ADD FIREWALL POLICY=net INT=vlan1 TYPE=PRIVATE ↓ 
ADD FIREWALL POLICY=net INT=ppp0 TYPE=PUBLIC ↓ 
ADD FIREWALL POLICY=net NAT=ENHANCED INT=vlan1 GBLINT=ppp0 ↓ 
ENABLE BRIDGE ↓ 
ADD BRIDGE PORT=1 INT=eth0 ↓ 
ADD BRIDGE PORT=2 INT=vlan1 ↓ 
ADD BRIDGE PROTOCOL TYPE=86dd ↓ 
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CentreCOM AR560S 設定例集 2.9 #185 
(C) 2010-2014 アライドテレシスホールディングス株式会社
PN: 613-001313 Rev.J
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