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CentreCOM AR300/AR700 シリーズ 設定例集 2.3 #42

フレームリレーによるIP2点間接続(同期インターフェース)


フレームリレー網を使って2つの拠点をIP接続します。WAN側インターフェースとして同期シリアル(AR023)を使う場合の例です。

まず最初に、同期(Synchronous)インターフェースを使用する上で、必要なカード・ケーブルについて説明します。

同期インターフェースを使用するには別売のAR023が必要です。このカードは、以下のインターフェースをサポートしています。


Note - AR023はDTE動作のみをサポートしており、DCEとしては動作しませんのでご注意ください。

AR023を使用にあたり、特別に設定しなくてはならない項目はありません。適切なケーブルをAR023に接続するだけで、個々のケーブルを判別します。したがって、ケーブルを接続した後は、その上で動作させるPPPやFRの設定を行うだけです。

物理インターフェースとしてAR023を指定する場合は、「SYNn」の形式で指定します。AR023を1枚しか装着していない場合、nは常に0となります。AR023を2枚装着している場合は、PICベイ番号の若いほうから順に、SYN0、SYN1となります。

たとえば、PPPの設定を行う場合は、次のようにします。


Note - AR023を使用した同期インターフェースは、専用線やフレームリレーのような常時接続している形態だけに利用できます。回線交換モードをサポートしているTAなどには対応していませんのでご注意ください。

ここでは、次のような構成のネットワークを例に解説します。

表 1
 
ルーターA
ルーターB
WAN側物理インターフェース syn0 syn0
PVC状態確認手順(LMI) Annex A Annex A
DLCI 16 17
WAN側(fr0)IPアドレス 192.168.100.1/24 192.168.100.2/24
LAN側(eth0)IPアドレス 192.168.10.1/24 192.168.20.1/24




ルーターAの設定

  1. FR(フレームリレー)インターフェース「0」をsyn0上に作成し、PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを設定してfr0をリセットします(LMIを設定した際は、FRインターフェースをリセットします)。


  2. IPモジュールを有効にします。


  3. LAN側(eth0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  4. WAN側(fr0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  5. 経路情報を設定します。


  6. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



ルーターBの設定

  1. FR(フレームリレー)インターフェース「0」をsyn0上に作成し、PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを設定してfr0をリセットします(LMIを設定した際は、FRインターフェースをリセットします)。


  2. IPモジュールを有効にします。


  3. LAN側(eth0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  4. WAN側(fr0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  5. 経路情報を設定します。


  6. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



メモ

■ 設定例中の「RESET FR=0」は、コマンドラインからfr0インターフェースの設定を行った場合に必要なものです。内蔵テキストエディター(EDIT)等で直接設定ファイルを記述する場合は「RESET FR=0」は不要です。


■ PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを使用する場合、フレームリレーのシステムパラメーターの1つであるError Threshold値(NN2パラメーター)の変更が必要になることがあります(本製品のデフォルト値は2)。たとえば、NTTのSuperRelayFRを使用している場合は、下記のコマンドを追加してNN2パラメーターの値を3に変更してください。


まとめ

ルーターAのコンフィグ [テキスト版]
* 「#」で始まる行は、コンソールから入力しないと意味を持たないコマンドか、設定ファイル(.cfg)に記述しても無効なコマンドを示しています。詳細は本文の説明をご覧ください。
CREATE FR=0 OVER=syn0 LMISCHEME=ANNEXA
# RESET FR=0
ENABLE IP
ADD IP INT=eth0 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=fr0 IP=192.168.100.1
ADD IP ROUTE=192.168.20.0 MASK=255.255.255.0 INT=fr0 NEXT=192.168.100.2 DLC=16


ルーターBのコンフィグ [テキスト版]
* 「#」で始まる行は、コンソールから入力しないと意味を持たないコマンドか、設定ファイル(.cfg)に記述しても無効なコマンドを示しています。詳細は本文の説明をご覧ください。
CREATE FR=0 OVER=syn0 LMISCHEME=ANNEXA
# RESET FR=0
ENABLE IP
ADD IP INT=eth0 IP=192.168.20.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=fr0 IP=192.168.100.2
ADD IP ROUTE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 INT=fr0 NEXT=192.168.100.1 DLC=17





CentreCOM AR300/AR700 シリーズ 設定例集 2.3 #42

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PN: J613-M0507-00 Rev.G

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