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CentreCOM AR300/AR700 シリーズ 設定例集 2.3 #58

ローカルルーター(IPフィルター)


Ethernet上のIPサブネットを接続するローカルルーターの設定例です。ここでは、IPトラフィックフィルターを併用して、サブネット間の通信を制御しています。

ここでは、次のような構成のネットワークを例に説明します。IPのフィルタリングは次のような条件にしたがって行います。


表 1
 
ルーターA
eth0のIPアドレス 192.168.10.1/24
eth1のIPアドレス 192.168.20.1/24




ルーターAの設定

  1. IPモジュールを有効にします。


  2. eth0インターフェースにIPアドレスを設定します。


  3. eth1インターフェースにIPアドレスを設定します。


  4. eth0インターフェースに適用するIPフィルター「1」の設定を行います。192.168.10.0/24から192.168.20.0/24へのICMPパケットは通過させます。


  5. 192.168.20.0/24からFTPサーバーにアクセスできるよう、FTPデータコネクションポートからのTCPパケットは無条件で通過させます(FTPではコントロール用とデータ用に2本のセッションを用います。データ用は通常サーバー側から開始されます)。


  6. その他のTCPパケットについては、すでにコネクションが確立されている場合のみ通過させます。


  7. eth1インターフェースに適用するIPフィルター「2」の設定を行います。192.168.20.0/24から192.168.10.0/24へのICMPパケットは通過させます。


  8. 192.168.20.0/24から192.168.10.0/24へのTCPパケットはすべて通過させます。


  9. IPフィルター「1」をeth0インターフェースに適用します。


  10. IPフィルター「2」をeth1インターフェースに適用します。


  11. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。

まとめ

ルーターAのコンフィグ [テキスト版]
ENABLE IP
ADD IP INT=eth0 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=eth1 IP=192.168.20.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP FILT=1 SO=192.168.10.0 SM=255.255.255.0 DEST=192.168.20.0 DM=255.255.255.0 AC=INCLUDE
SET IP FILT=1 ENTRY=1 PROTOCOL=ICMP
ADD IP FILT=1 SO=192.168.10.0 SM=255.255.255.0 DEST=192.168.20.0 DM=255.255.255.0 AC=INCLUDE
SET IP FILT=1 ENTRY=2 PROTOCOL=TCP SPORT=FTPDATA SESSION=ANY
ADD IP FILT=1 SO=192.168.10.0 SM=255.255.255.0 DEST=192.168.20.0 DM=255.255.255.0 AC=INCLUDE
SET IP FILT=1 ENTRY=3 PROTOCOL=TCP SESSION=ESTABLISHED
ADD IP FILT=2 SO=192.168.20.0 SM=255.255.255.0 DEST=192.168.10.0 DM=255.255.255.0 AC=INCLUDE
SET IP FILT=2 ENTRY=1 PROTOCOL=ICMP
ADD IP FILT=2 SO=192.168.20.0 SM=255.255.255.0 DEST=192.168.10.0 DM=255.255.255.0 AC=INCLUDE
SET IP FILT=2 ENTRY=2 PROTOCOL=TCP SESSION=ANY
SET IP INT=eth0 FILT=1
SET IP INT=eth1 FILT=2





CentreCOM AR300/AR700 シリーズ 設定例集 2.3 #58

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PN: J613-M0507-00 Rev.G

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