IP付加機能 / DHCPv6サーバー


基本設定
アドレスを割り当てる(IA_NA)
プレフィックスを割り当てる(IA_PD)
設定・動作の確認


DHCPv6サーバー機能は、DHCPv6クライアントに対して、IPv6アドレスやIPv6の設定情報を動的に提供する機能です。

本製品のDHCPv6サーバーは、次の2つの動作をサポートしています。

また、DHCPv6 PDクライアント機能を併用することで、下記の動作も可能です。
Note
DHCPv6 PDクライアント機能については「IPv6」の「IPv6インターフェース」をご覧ください。

基本設定

本製品をDHCPv6サーバーとして機能させるために必要な設定について説明します。

なお、以下の例では、IPv6の基本設定までは完了しているものとします。IPv6インターフェースの基本設定については「IPv6」の「IPv6インターフェース」をご覧ください。

アドレスを割り当てる(IA_NA)

DHCPv6クライアント(IPv6ホスト)に単一IPv6アドレスと設定情報を割り当てるには、次のようにします。

ここでは次の環境を想定します。
表 1
DHCPv6サーバー
インターフェース vlan1
アドレスの割り当て
動的割り当て 2001:db8:1:1::dd00 ~ 2001:db8:1:1::dd7f(128アドレス)
設定情報の通知
DNSサーバーアドレス 2001:db8:1:1::16, 2001:db8:1:1::1f
ドメイン名 tw.example.com

  1. DHCPv6プールを作成します。DHCPv6プール名をipv6 dhcp poolコマンドで指定してください。
    awplus(config)# ipv6 dhcp pool na1
    

  2. DHCPv6クライアントに割り当てる動的IPv6アドレスを指定します。これには、address rangeコマンドかaddress prefixコマンドを使います。


  3. DHCPv6クライアントに通知する基本的なIPv6設定パラメーターを指定します。
    ここでは、通知するDNSサーバーとドメイン名の情報を、それぞれdns-serverコマンド、domain-nameコマンドで設定しています。
    awplus(config-dhcp6)# dns-server 2001:db8:1:1::16
    awplus(config-dhcp6)# dns-server 2001:db8:1:1::1f
    awplus(config-dhcp6)# domain-name tw.example.com
    awplus(config-dhcp6)# exit
    
    Note
    IPv6アドレスなどを複数指定するときは、コマンドを複数回実行してください。

    Note
    上記以外にもさまざまな設定情報をクライアントに通知することができます。詳細はコマンドリファレンス編をご覧ください。

  4. デフォルトゲートウェイの情報をルーター通知(RA)パケットで通知するよう設定します。これにはipv6 nd suppress-raコマンドをno形式で実行します。
    また、RAパケットのMフラグをセットすることで、クライアントに対しDHCPv6などのステートフルプロトコルを使うよう指示します。これには、ipv6 nd managed-config-flagコマンドを使います
    awplus(config)# interface vlan1
    awplus(config-if)# no ipv6 nd suppress-ra
    awplus(config-if)# ipv6 nd managed-config-flag
    

  5. vlan1インターフェースでDHCPv6サーバーを有効にします。これには、ipv6 dhcp serverコマンドを使います。同コマンドでは手順1で作成したプール名を指定します。
    awplus(config)# interface vlan1
    awplus(config-if)# ipv6 dhcp server na1
    
設定は以上です。

プレフィックスを割り当てる(IA_PD)

DHCPv6 PDクライアント(IPv6ルーター)にIPv6アドレスプレフィックス(アドレスブロック)を割り当てるには、次のようにします。

ここでは次の環境を想定します。
表 2
DHCPv6サーバー
インターフェース vlan1
プレフィックスの割り当て
動的割り当て プールブロック全体 2001:db8:2200::/40
割り当て単位(プレフィックス長) 48
  1. DHCPv6 PDクライアントに割り当てるプレフィックスの仕様をプレフィックスプールBlockToDelegateとして設定します。これには、ipv6 local poolコマンドを使います。
    ここでは、アドレスブロック2001:db8:2200::/40から、/48単位でプレフィックスを割り当てするよう設定します。実際に割り当てられるプレフィックスは、2001:db8:2200::/48、2001:db8:2201::/48、2001:db8:2202::/48 ... 2001:db8:22ff::/48 のようになります。
    awplus(config)# ipv6 local pool BlockToDelegate 2001:db8:2200::/40 48
    

  2. DHCPv6プールを作成します。DHCPv6プール名をipv6 dhcp poolコマンドで指定してください。
    awplus(config)# ipv6 dhcp pool pd1
    

  3. 手順1で作成したプレフィックスプールBlockToDelegateの仕様にもとづいて、動的なプレフィックス割り当てを行うよう指示します。これには、prefix-delegation poolコマンドを使います。
    awplus(config-dhcp6)# prefix-delegation pool BlockToDelegate
    

  4. vlan1インターフェースにおいて、デフォルトゲートウェイの情報をルーター通知(RA)パケットで通知するよう設定します。これにはipv6 nd suppress-raコマンドをno形式で実行します。
    awplus(config)# interface vlan1
    awplus(config-if)# no ipv6 nd suppress-ra
    

  5. vlan1インターフェースでDHCPv6サーバーを有効にします。これには、ipv6 dhcp serverコマンドを使います。同コマンドでは手順2で作成したプール名を指定します。
    awplus(config)# interface vlan1
    awplus(config-if)# ipv6 dhcp server pd1
    
設定は以上です。

■ DHCPv6 PDクライアント機能を併用して、上位DHCPv6サーバーから取得したプレフィックスを再割り当てする方法については、「IPv6」の「IPv6インターフェース」をご覧ください。

設定・動作の確認

■ DHCPv6プールの情報を確認するには、show ipv6 dhcp poolコマンドを使います。

■ IPv6アドレスの割り当て状況を確認するには、show ipv6 dhcp bindingコマンドを使います。


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