設定例集#74: ネットワークマップ


構成
事前準備
ルーターの準備(必須)
APの準備(使用する場合は必須)
設定
無線LANコントローラー機能の設定(任意)
AMFネットワークの設定(任意)
ネットワークマップの利用
トポロジーマップ
ヒートマップ



ネットワークマップは本製品のAMFマスター機能や無線LANコントローラー機能の管理下にある端末をGUI上で可視化する機能です。
AMFネットワークのメンバーの接続状態や、無線LANアクセスポイント(以下AP)の配置・電波状況をGUI上で確認することができます。
ネットワークマップを利用するには、無線LANコントローラー機能かAMFマスター機能のいずれか、または両方の設定が必要となります。
Note
ファームウェアバージョン5.4.9-0.1以降では、ネットワークマップ(トポロジーマップ)を利用する目的に限り、AT-AR3050S、AT-AR2050Vでも下記のAMFマスター用コマンドを実行可能です。
本設定例では、便宜上これらのコマンドを設定したAT-AR3050S、AT-AR2050Vも「AMFマスター」という言葉で表しますが、AT-AR3050S、AT-AR2050Vは通常のAMFマスターとしての動作はサポートしておりませんのでご注意ください。

また、ネットワークマップ機能を利用するために必要なAMF設定については、下記の「AMFネットワークの設定(任意)」をご参照ください。

本設定例では、「設定例集」/「無線LANコントローラー(GUI編)」と同じ構成でネットワークマップを利用する例を紹介します。

ネットワークマップの詳細については「Web GUI」/「ネットワークマップ」をご参照ください。

構成

本項で使用するネットワーク構成は下記のとおりです。


事前準備

ルーターの準備(必須)

本製品のWeb GUIにアクセスするため、本製品に対してIPアドレスの設定とWebサーバーの有効化を行います。
  1. LAN側インターフェースにIPアドレスを設定し、Webサーバー機能を有効化します。
    awplus(config)# interface vlan1
    awplus(config-if)# ip address 192.168.1.1/24
    awplus(config-if)# exit
    awplus(config)# service http
    

  2. Webブラウザー Chrome または Firefox で「192.168.1.1」にアクセスし、管理者のユーザー名、パスワードでログインしてください。

    Note
    ネットワークマップ機能をサポートしているファームウェア、GUIファイルは以下のとおりです。
    ARシリーズ F/W v5.4.8-2.3 以降
    GUI ファイル arc-gui_548_10 以降

    また、AR3050S/AR2050V上でAMFネットワークトポロジーの表示をサポートしているファームウェア、GUIファイルは以下のとおりです。
    ARシリーズ F/W v5.4.9-0.1 以降
    GUI ファイル arc-gui_549_01 以降

APの準備(使用する場合は必須)

APを利用する場合は、同一構成での設定例が「設定例集」/「無線LANコントローラー(GUI編)」にありますので事前に設定してください。

設定

無線LANコントローラー機能の設定(任意)

無線LANコントローラー機能の設定を行うことで、管理下の無線APをネットワークマップに表示することができるようになります。
APの準備や無線LANコントローラーの設定については、同一構成での設定例が「設定例集」/「無線LANコントローラー(GUI編)」にありますので、そちらをご参照ください。

AMFネットワークの設定(任意)

AMFマスターとなっている機種では管理下のAMFメンバーをネットワークマップに表示することができます。AMFの設定はCLIから行います。
  1. AMFマスター(本製品)に下記設定を行います。
    awplus(config)# hostname RT01
    RT01(config)# atmf network-name AMF001
    RT01(config)# interface port1.0.1-1.0.2
    RT01(config-if)# switchport atmf-link
    RT01(config-if)# exit
    RT01(config)# atmf master
    RT01(config)# atmf topology-gui enable
    

  2. AMFメンバー(PoEスイッチ)に下記設定を行います。

    SW01の設定:
    awplus(config)# hostname SW01
    SW01(config)# atmf network-name AMF001
    SW01(config)# interface port1.0.1
    SW01(config-if)# switchport atmf-link
    

    SW02の設定:
    awplus(config)# hostname SW02
    SW02(config)# atmf network-name AMF001
    SW02(config)# interface port1.0.1
    SW02(config-if)# switchport atmf-link
    

  3. APがAMFゲストノード機能に対応している場合はAMFゲストノードに追加します。
    本設定は必須ではありませんが、より精密なトポロジーマップが生成されるようになります。
    本構成例ではAT-TQ2450とAT-TQ4400eをAMFゲストノードとするため、APを接続するPoEスイッチのポートにゲストノード機能の設定を行います。
    ここではAMFゲストノードの機器情報を検索する方法を手動として、APに事前に割り振ったIPアドレスを指定しています。

    SW01の設定:
    SW01(config)# interface vlan1
    SW01(config-if)# ip address 192.168.1.2/24
    SW01(config-if)# exit
    SW01(config)# atmf guest-class tq_device
    SW01(config-atmf-guest)# modeltype tq
    SW01(config-atmf-guest)# username manager password friend
    SW01(config-atmf-guest)# discovery static
    SW01(config-atmf-guest)# exit
    SW01(config)# interface port1.0.2
    SW01(config-if)# switchport atmf-guestlink class tq_device ip 192.168.1.230
    

    SW02の設定:
    SW02(config)# interface vlan1
    SW02(config-if)# ip address 192.168.1.3/24
    SW02(config-if)# exit
    SW02(config)# atmf guest-class tq_device
    SW02(config-atmf-guest)# modeltype tq
    SW02(config-atmf-guest)# username manager password friend
    SW02(config-atmf-guest)# discovery static
    SW02(config-atmf-guest)# exit
    SW02(config)# interface port1.0.2
    SW02(config-if)# switchport atmf-guestlink class tq_device ip 192.168.1.232
    

ネットワークマップの利用

本製品のWeb GUIにログインし、左メニューから「ネットワークマップ」を選択するとネットワークマップにアクセスすることができます。
ネットワークマップにはトポロジーマップとヒートマップの二つの機能があります。

トポロジーマップ

トポロジーマップは本製品の無線LANコントローラーの管理下にいるAPおよび本製品をAMFマスターとするAMFネットワークに所属しているメンバーをツリー状に表示する機能です。
本設定例のとおりに設定を行った場合、下図のようなトポロジーマップが表示されます。


トポロジーマップでは、AMFメンバーとAMFゲストノードは黒または緑色のリンクでツリー状に表示されます。
無線LANコントローラー機能でのみ管理されているAPは灰色のリンクで本製品直下に表示されます。
トポロジーマップの詳細な操作方法については「Web GUI」の「ネットワークマップ」をご参照ください。

ヒートマップ

無線LANコントローラーで管理しているAPがある場合、ヒートマップ機能を利用して本製品のWeb GUI上に各APの設置場所を記録することができます。
ここではヒートマップの作成手順の一例を紹介します。
  1. トポロジーマップ下部のヒートマップ一覧にある「+」ボタンを選択するとヒートマップ編集画面が表示されます。


  2. 「ヒートマップアップロード」ボタンをクリックして背景画像をアップロードします。
    スケールには画像の縦横の実環境での距離を入力します。この値はヒートマップの縮尺の計算や電波到達範囲の表示に利用されます。


  3. 成功するとアップロードした画像がヒートマップに表示されます。


  4. ヒートマップ上にAPを配置します。
    ヒートマップ左のアクセスポイント一覧からAP名を選択すると、ヒートマップにアイコンが追加されます。
    APのアイコンはドラッグ&ドロップで自由に移動することができます。


  5. 配置が完了したら「適用」ボタンをクリックして保存します。
    作成したヒートマップは画面下部のヒートマップ一覧に追加されます。

  6. 保存されたヒートマップを開くとAPの電波到達範囲と電波強度を確認することができます。

設定は以上です。
ヒートマップの詳細な操作方法については「Web GUI」の「ネットワークマップ」をご参照ください。




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