IP / BFD
BFD(Bidirectional Forwarding Detection)は、ネットワーク上の2点間において通信の正常性を監視する機能です。
BFDセッションを確立した2台の装置(BFDピア)は定期的に監視パケットを送受信し、一定時間受信できない場合に障害が発生したとみなします。
BFDを経路制御プロトコルと連携させることで、ルーター間にスイッチが存在していて対向機器のリンクダウンを直接検知できない環境においても障害を早期に検知し、経路制御プロトコル自身のメカニズム(Hello、Keepaliveなど)より素早い経路変更が可能になります。
基本仕様
本製品のBFDの仕様は次のとおりです。
- 経路制御プロトコルBGP(IPv4/IPv6)との連携をサポート(BFDによる障害検知時にBGPセッションをクローズ)
- BFD単独での使用もサポート(障害検出時にログを出力する)
- 非同期モードのみサポート。デマンドモードは未サポート
- エコーパケットをサポート(マルチホップセッションでは使用不可)
- VCSとBFDの併用は未サポート
- LAGインターフェースでの使用は未サポート
- 認証機能は未サポート
基本設定
経路制御プロトコルBGPとの連携
BFDとBGPを連携させるには、あらかじめBGPピアの設定が必要です。
ここでは、192.0.2.1 と 192.0.2.2の間でBGPの基本設定が完了しているものとし、これらのBGPピア間でBFDを使用するものとします。
BGPの設定方法については「IP」/「経路制御(BGP)」をご覧ください。
- BFDサービスを有効にします。これにはservice bfdコマンドを使います。
awplus(config)# service bfd ↓
- BGPルーティングプロセスの設定を行うため、router bgpコマンドを実行してBGPモードに移行します。AS番号はすでに設定済みのものを指定してください。
awplus(config)# router bgp 65010 ↓
- 設定済みのBGPピア 192.0.2.2 との間でBFDを有効にします。これには、neighbor fall-over bfdコマンドを使います。
awplus(config-router)# neighbor 192.0.2.2 fall-over bfd ↓
マルチホップBGPセッション(BGPピアまでのホップ数が2以上)の場合はmultihopオプションを指定してください。
192.0.2.1 側の設定は以上です。192.0.2.2 側も同様に設定してください。
これで、BGPピア 192.0.2.1 と 192.0.2.2 は BFDピアとしても動作するようになり、BFDで障害が検出されるとBGPセッションを即座にクローズするようになります。
■ BFDピアとの通信に関する詳細動作は、bfd peerコマンドでBFDピアモードに移動した上で、同モードの各種コマンドを利用して変更します。
たとえば、BFDピア 192.0.2.2 との間における、BFDコントロールパケットの送信間隔を変更するには、bfd peerコマンドとtransmit-intervalコマンドを用いて次のようにします。
awplus(config)# bfd peer 192.0.2.2 ↓
awplus(config-peer)# transmit-interval 500 ↓
■ BFDピアの情報はshow bfd peerコマンドで確認できます。
■ BFDピアの統計情報はshow bfd peer countersコマンドで確認できます。
■ BFDピアの統計情報はclear bfd peer countersコマンドでクリアできます。
BFD単独で使用する
BFDは単独で使用することもできます。その場合は、障害検出時にログを出力するだけの動作となります。
ここでは、10.1.1.1 と 10.1.1.2 の間でBFDを使用するものとします。
- BFDサービスを有効にします。これにはservice bfdコマンドを使います。
awplus(config)# service bfd ↓
- 10.1.1.2 との間でBFDを有効にします。これには、bfd peerコマンドを使います。
awplus(config)# bfd peer 10.1.1.2 ↓
awplus(config-peer)# exit ↓
マルチホップBFDセッション(BFDピアまでのホップ数が2以上)の場合はmultihopとlocal-addressオプションを指定してください。
10.1.1.1 側の設定は以上です。10.1.1.2 側も同様に設定してください。
これで、10.1.1.1 と 10.1.1.2 がBFDピアとして動作するようになり、障害検出時にログを出力するようになります。
■ BFDピアとの通信に関する詳細動作は、bfd peerコマンドでBFDピアモードに移動した上で、同モードの各種コマンドを利用して変更します。
たとえば、BFDピア 192.0.2.2 との間における、BFDコントロールパケットの送信間隔を変更するには、bfd peerコマンドとtransmit-intervalコマンドを用いて次のようにします。
awplus(config)# bfd peer 192.0.2.2 ↓
awplus(config-peer)# transmit-interval 500 ↓
■ BFDピアの情報はshow bfd peerコマンドで確認できます。
■ BFDピアの統計情報はshow bfd peer countersコマンドで確認できます。
■ BFDピアの統計情報はclear bfd peer countersコマンドでクリアできます。
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