[index] AT-ARX200S-GTX コマンドリファレンス 5.5.4
Note基本的には、HTTPSのように暗号化されたパケットは検査・判別できませんが、一部のアプリケーション(Skype、Facebook等)に関しては暗号化されたパケットでも検査・判別が可能です。
Noteサンドバイン社が提供するアプリケーションシグネチャデータベースを使用するにはアニュアルライセンスが必要です。
ライセンスのインストール方法については「運用・管理」/「システム」の「ライセンスキーのインストール」をご参照ください。
Noteサンドバイン社が提供するアプリケーションシグネチャデータベースがまだダウンロードされていない状態で、あらかじめDPIの設定を行い、アニュアルライセンスの更新を実行すると、以下のログが表示されますが、ライセンス、データベースともに正しく取得されます。
local5.crit awplus streamd[512]: Could not open NAVL library local5.crit awplus streamd[512]: Failed to enable DPI provider
Noteサンドバイン社が提供するアプリケーションシグネチャデータベースを使用する場合、サーバーからリソースファイルがダウンロードされると、リソースファイルの読み込みが開始されます。このリソースファイルの読み込み中は通信が破棄される可能性がありますのでご注意ください。
NoteNAT機能でもルール設定時にアプリケーションの指定を行いますが、NATルールではアプリケーションコントロール(DPI)によって判別されたアプリケーションは指定できません。ruleコマンド(NATモード)でNAT対象トラフィックを指定するときは、あらかじめ定義されている事前定義済みアプリケーションか、applicationコマンドで定義するカスタムアプリケーション、あるいは、すべてを意味する「any」キーワードを指定してください。
Note初期設定では、トンネルインターフェースで受信したパケットは検査されません。
トンネルインターフェースで受信したパケットに本機能を適用するには、インターフェースモードのtunnel inline-processingコマンドか、グローバルコンフィグモードのtunnel security-reprocessingコマンドを有効にしてください。
tunnel security-reprocessingコマンドの有効時は、すべてのトンネルインターフェースで受信パケットが検査対象になります。
一方、tunnel inline-processingコマンドは指定したIPsecトンネルインターフェースに対してのみ有効ですが、復号後のパケットだけを検査するためsecurity-reprocessingよりもパケット処理の負荷軽減が見込まれます。
awplus(config)# dpi ↓
awplus(config-dpi)# provider built-in ↓
awplus(config-dpi)# provider procera ↓
Noteアプリケーションコントロール(DPI)機能とファイアウォール機能の併用環境で、サンドバイン社の提供するアプリケーションシグネチャデータベースを使用する場合は、データベースを更新するため、本製品からインターネットへのDNS/HTTPS/SSL/TCP通信を許可する必要があります。
awplus(config-dpi)# enable ↓
awplus# show application detail dpi ↓
awplus(config)# dpi ↓ awplus(config-dpi)# update-interval days 1 ↓
awplus# update dpi_procera_app_db now ↓
awplus# show resource dpi_procera_app_db ↓ -------------------------------------------------------------------------------- Resource Name Status Version Interval Last Download Next Download Check -------------------------------------------------------------------------------- dpi_procera_app_db unknown - 10 None minutes N/A
awplus# show dpi ↓ Status: running Provider: built-in Mode: learning Counters: per entity Providing application database: enabled Web Categorization: disabled
awplus# show dpi statistics ↓ Application Packets Bytes ------------------------------------------------- arp 1741 170618 http 27 3299 mdns 15 2017 netbios 479 78911 ssdp 12 2616 dhcp 16 6080 ssl_no_cert 6415 6327945 ssh 245 46526 dhcpv6 151 28087 llmnr 18 2038
awplus(config-dpi)# counters detailed ↓
awplus# show dpi statistics private ↓ Statistics for entity: private Application TX Packets RX Packets TX Bytes RX Bytes ------------------------------------------------------------------------------- ssl_no_cert 6470 6470 6092823 6092823 ssh 201 201 29037 29037 http 32 32 2978 2978
NoteWebカテゴライザーによる分類が完了していないトラフィック(分類中のトラフィック)は、特殊なアプリケーション名「uncategorized」で表されます。
また、Webカテゴライザーによる分類ができなかった場合、そのトラフィックは通常のDPIアプリケーションとして判定されます。
NoteOpenText社が提供するURLカテゴリーデータベースを使用するにはWebコントロール機能のアニュアルライセンスが必要です。
ライセンスのインストール方法については「運用・管理」/「システム」の「ライセンスキーのインストール」をご参照ください。
NoteDPI Webカテゴライズ機能とWebコントロール機能は同時に使用できません。
awplus(config-dpi)# web-categorization opentext ↓
Noteアプリケーションコントロール(DPI)機能とファイアウォール機能の併用環境で、OpenText社が提供するURLカテゴリーデータベースを使用する場合は、データベースに問い合わせるため、本製品からインターネットへの通信を許可する必要があります。
Webカテゴライズ機能の有効時には、この通信を表す「system」というアプリケーションが自動的に定義されますので、ファイアウォールルールで「system」アプリケーションの通信を許可するよう設定してください。
次にルールの一例を示します(エンティティー「public.wan.ppp0」が本製品のWAN側インターフェース、「public.wan」がWAN側ネットワークを表していると仮定しています)。
awplus(config-firewall)# rule permit system from public.wan.ppp0 to public.wan ↓
awplus# dpi categorize www.google.com www.bbc.co.uk ↓ http://www.google.com: search-engines http://www.bbc.co.uk: news-media
Note各カテゴリーの概要についてはWebコントロール解説編のプロバイダーカテゴリー一覧をご覧ください。
awplus# show application detail ↓ ... abortion 0x49 DPI: Web Categorization - Abortion topics, either pro-life or pro-choice. about 0x341 DPI: English source for original information and advice (Cat=Web Services, Prod=3, Risk=1) abscbn 0x718 DPI: Filipino commercial broadcast television network (Cat=Streaming Media, Prod=2, Risk=1) acas 0x10F DPI: DEC's Application Control Architecture Services (Cat=Networking, Prod=5, Risk=1) accweath 0x571 DPI: Website that provides weather forecasting services worldwide. (Cat=Web Services, Prod=3, Risk=1) ...
awplus(config)# application example-sites ↓ awplus(config-application)# hostname www.example.com ↓ awplus(config-application)# hostname .example.jp ↓カスタムWebカテゴリーは、OpenText社が提供するURLカテゴリーデータベースよりも優先的に適用されます。
Note上記の手順によりカスタムWebカテゴリーとして作成したアプリケーション定義は、「UTM」/「アプリケーション定義」で説明している通常のアプリケーション定義としては使用できません。
NoteNAT機能でもルール設定時にアプリケーションの指定を行いますが、NATルールではアプリケーションコントロール(DPI)によって判別されたアプリケーションは指定できません。ruleコマンド(NATモード)でNAT対象トラフィックを指定するときは、あらかじめ定義されている事前定義済みアプリケーションか、applicationコマンドで定義するカスタムアプリケーション、あるいは、すべてを意味する「any」キーワードを指定してください。
Noteアプリケーションコントロール(DPI)機能では、各アプリケーション固有の通信パターンを検出するために一定量のパケットを受信してそのデータ部分を検査する必要があります。判別が完了していないトラフィック(判別中のトラフィック)は、特殊なアプリケーション名「undecided」で表されます。
Noteアプリケーションシグネチャデータベースを使用する場合は、以下の点にご注意ください。
- レイヤー4レベルの情報で検知可能なアプリケーションであっても、一部のアプリケーションに関しては、上位レイヤー(レイヤー5以上)の情報を検知することにより、意図しないアプリケーションとして検知する場合があります。また、アプリケーションが持つ情報の形式によっては、正常に検知できない場合があります。
これらのアプリケーションを意図したアプリケーションとして検知させるには、カスタムアプリケーション定義を使用してください。
- 製品内蔵データベースをファイアウォール機能と併用する構成では、本製品が送信するパケットをすべて許可(permit any)するよう設定してください。
- 製品内蔵データベースは、ファームウェアのバージョンアップ時をのぞきアップデートされません。
- 製品内蔵データベースを使用する場合、TCPストリームの再構築や並べ替えはサポートされません。そのため、本来ならシグネチャとマッチするはずのデータが複数パケットにまたがった場合は、該当アプリケーションを正しく検知できません。
awplus(config)# firewall ↓ awplus(config-firewall)# rule 10 permit X from public to private ↓ awplus(config-firewall)# rule 20 permit undecided from public to private ↓ awplus(config-firewall)# rule 30 permit dns from public.internet.myself to public ↓ awplus(config-firewall)# rule 40 permit https from public.internet.myself to public ↓ awplus(config-firewall)# rule 50 permit ssl from public.internet.myself to public ↓ awplus(config-firewall)# rule 60 permit TCP from public.internet.myself to public ↓ awplus(config-firewall)# rule 70 permit undecided from public.internet.myself to public ↓ awplus(config-firewall)# protect ↓
Noteここでの「X」は説明のための架空のアプリケーション名です(本マニュアル執筆時点)。実際に使用するときは適切なアプリケーション名に置き換えてください。
Noteアプリケーションコントロール(DPI)機能とファイアウォール機能の併用環境で、サンドバイン社の提供するアプリケーションシグネチャデータベースを使用する場合は、データベースを更新するため、本製品からインターネットへのDNS/HTTPS/SSL/TCP通信を許可する必要があります。
Noteルール「30」~「60」は、アプリケーションシグネチャデータベースを更新するため、本製品からインターネットへのDNS/HTTPS/SSL/TCP通信を許可するものですが、DPI機能の有効時には事前定義済みアプリケーション「dns」よりもDPIアプリケーション「dns」が優先されるため、ルール「30」を機能させるために本製品からインターネットへの通信についても、未判別のトラフィック(undecided)を許可する必要があります(ルール「70」)。
awplus(config)# firewall ↓ awplus(config-firewall)# rule 10 deny sharep2p from private to public ↓ awplus(config-firewall)# rule 20 deny winny from private to public ↓ awplus(config-firewall)# rule 30 permit any from private to public ↓ awplus(config-firewall)# rule 40 permit any from private to private ↓ awplus(config-firewall)# rule 50 permit dns from public.internet.myself to public ↓ awplus(config-firewall)# rule 60 permit https from public.internet.myself to public ↓ awplus(config-firewall)# rule 70 permit ssl from public.internet.myself to public ↓ awplus(config-firewall)# rule 80 permit TCP from public.internet.myself to public ↓ awplus(config-firewall)# rule 90 permit undecided from public.internet.myself to public ↓ awplus(config-firewall)# protect ↓
Noteアプリケーションコントロール(DPI)機能とファイアウォール機能の併用環境で、サンドバイン社の提供するアプリケーションシグネチャデータベースを使用する場合は、データベースを更新するため、本製品からインターネットへのDNS/HTTPS/SSL/TCP通信を許可する必要があります。
Noteルール「50」~「80」は、アプリケーションシグネチャデータベースを更新するため、本製品からインターネットへのDNS/HTTPS/SSL/TCP通信を許可するものですが、DPI機能の有効時には事前定義済みアプリケーション「dns」よりもDPIアプリケーション「dns」が優先されるため、ルール「50」を機能させるために本製品からインターネットへの通信についても、未判別のトラフィック(undecided)を許可する必要があります(ルール「90」)。
awplus(config)# log buffered level informational facility local5 ↓
2017 Oct 24 10:59:37 kern.info awplus kernel: Firewall: DENY in policy IN=eth1 OUT= MAC=ff:ff:ff:ff:ff:ff:a4:ba:db:15:e9:d3:08:00 SRC=172.16.1.2 DST=172.16.1.255 LEN=78 TOS=0x00 PREC=0x00 TTL=64 ID=49384 PROTO=UDP SPT=137 DPT=137 LEN=58 MARK=0x1013
2016 Nov 25 18:38:36 kern.info awplus kernel: Firewall rule 20: PERMIT IN=eth1 OUT=vlan1 MAC=00:00:cd:38:00:96:52:54:78:36:8f:a6:08:00 SRC=172.16.1.2 DST=192.168.1.1 LEN=239 TOS=0x00 PREC=0x00 TTL=63 ID=20563 DF PROTO=TCP SPT=80 DPT=46254 WINDOW=905 RES=000 ACK PSH URGP=0 MARK=0x1053
(C) 2024 - 2025 アライドテレシスホールディングス株式会社
PN: 613-003319 Rev.C