[index] CentreCOM MC2600/MC2700シリーズ コマンドリファレンス 1.2.0

ログ/概要・基本設定

対象機種:MC2600、MC2700


  - デフォルトのログ設定
  - Syslogサーバーでのログ設定
  - ログ出力先の定義の変更
  - ログの閲覧
   - ログ設定の確認
  - 資料編
   - メッセージフォーマット
   - ログレベル
   - ログフィルターの条件指定に使える比較演算子
   - Syslog形式への変換
    - ログレベルとSyslogレベルのマッピング


本製品のログ機能について説明します。

ログ機能はデフォルトで有効になっており、メモリー(RAM)上に保存されるよう設定されています。メモリー上のログは、SHOW LOGコマンドで見ることができます。RAMの代わりにSyslogサーバーにも転送できます。またRAMとSyslogの両方にログを保存することもできます。メッセージフィルターを使って、特定の条件を満たすメッセージのみを保存することも可能です。


 

デフォルトのログ設定

ご購入時の状態では、出力先「TEMPORARY」に、以下の基準でログメッセージを保存します。


■ ログはSHOW LOGコマンドで見ることができます。


■ RAM上のメッセージの削除は、FLUSH LOG OUTPUTコマンドで実行します。


■ ログ機能に関する設定、ログメッセージ、カウンターの削除はPURGE LOGコマンドで実行します。出力先を指定しなかった場合、ログ機能の設定がデフォルトに戻り、ログメッセージはすべて消去されます。RAM上のログ定義等を削除するには次のように設定します。



 

Syslogサーバーでのログ設定

RAMに保存されたメッセージは本製品の再起動などにより消滅してしまいます。RAM以外に、Syslogサーバーにログを出力する方法もあります。このためにはENABLE LOG OUTPUTコマンドで最初に出力先を定義し、SET LOG OUTPUTコマンドでSyslogサーバーのIPアドレスを設定します。
■ Syslogサーバーにログを転送します。


Note - 指定した出力先へのログ出力を無効に設定する場合には、DISABLE LOG OUTPUTコマンドを使用しますが、ログ情報はRAMの情報を共用するため、TEMPORARYを無効にするとSYSLOGサーバーへも新規のログは送信されなくなります。

Syslogサーバーがリモートからの接続を受け付けるよう設定されていれば、本製品が生成するすべてのログメッセージがSyslogサーバーに送られ、記録されるようになります。Syslogサーバー上で各メッセージがどのように処理されるかは、Syslogdの設定ファイル /etc/syslog.conf の内容によって決まります。Syslogサーバーの詳細については、サーバーシステム上のマニュアルページ syslogd(8)、syslog.conf(5)、syslog(1)、logger(1)等をご参照ください。


 

ログ出力先の定義の変更

■ 一度作成した出力先定義の内容を変更したいときは、SET LOG OUTPUTコマンドを使います。例えば、出力先のSyslogサーバーアドレスを変更したいときは次のように設定します。


■ ログのメッセージレベルを5(IMPORTANT)以上に設定します。



 

ログの閲覧

メモリー(RAM、Syslog)上のログを見るにはSHOW LOGコマンドを使います。

■ すべてのログを表示します。


■ 最新のログだけを表示します。


■ TAILパラメーターに数値を指定すれば、指定した数の最新のログを表示できます。省略時は最新の20件が表示されます。


■ 逆順(新しい順)にログを表示させるにはREVERSEを使います。通常は古い順に表示されます。


■ REVERSEパラメーターに数値を指定すれば、指定した数の最新のログを新しい順に表示できます。


SET LOG OUTPUTコマンドでこれらの出力先定義の内容を変更することにより、保存されるメッセージの条件を変更できます。

■ 保存されるログメッセージのログレベルを2(DETAIL)以上に変更するには、次のように設定します。


比較演算子については「ログフィルターの条件指定に使える比較演算子」を、ログレベルの一覧については「ログレベル」をご覧ください。


 

ログ設定の確認

■ ログの出力先定義はSHOW LOG OUTPUTコマンドで確認します。


■ ログ機能の設定情報はSHOW LOG STATUSコマンドで確認します。



 

資料編


 

メッセージフォーマット

ログメッセージは下記のフィールドで構成されています。ただし出力時には、出力先定義の内容により、一部の内容だけが表示されたり、表示形式が変換されたりすることがあります。各内容の( )は本製品のログで表示される際の表示名です(IPアドレスは本製品のログでは表示されません)。

表 1
内容
説明
日数(Days) 前に電源をオンまたは再起動してからの日数
時間(Time) 前に電源をオンまたは再起動してからの時間
ログレベル(Lv) ログレベル
IPアドレス メッセージ生成者のIPアドレス
ログの内容(Message) メッセージ本文



 

ログレベル

ログメッセージは、イベントの重要度によって次のように分類されます。

表 2
ログレベル
呼称
説明
7 CRITICAL きわめて重大な障害が発生している
6 URGENT 緊急を要する情報。障害が発生し、システムの動作に影響を与える(与えた)可能性がある
5 IMPORTANT 管理者の注意を要する重要な情報。障害の可能性がある
4 NOTICE 管理者の注意を要するかもしれない情報
3 INFO 各種イベントの通知。通常運用を示すもので緊急性はない
2 DETAIL 詳細な情報。通常運用時には無視してもかまわないが、役に立つこともあるかもしれない
1 TRIVIAL さらに詳細な情報
0 DEBUG デバッグ用のきわめて詳細な情報。大量のメッセージが出力される可能性あり



 

ログフィルターの条件指定に使える比較演算子

表 3
演算子
意味
<(以下) SEVERITY=<5(ログレベルが5以下) 値が指定値以下の場合にマッチ
>(以上) SEVERITY=>6(ログレベルが6以上) 値が指定値以上の場合にマッチ
!(等しくない) SEVERITY=!0(ログレベルが0以外) 値が指定値以外の場合にマッチ
指定なし(等しい) SEVERITY=7(ログレベルが7と等しい) 値が指定値と等しければマッチ


Note - 比較演算子の前には必ず等号(=)が必要です。


 

Syslog形式への変換

ログメッセージをSyslogサーバーに転送するときは、あらかじめSyslog形式にメッセージが変換されます。
 

ログレベルとSyslogレベルのマッピング

ログメッセージのログレベルは、Syslogの「レベル」に以下の通りマッピングされます。

表 4
ログレベル
Syslogレベル
7 (CRITICAL) LOG_EMERG
6 (URGENT) LOG_ALERT
5 (IMPORTANT) LOG_CRIT
4 (NOTICE) LOG_ERR
3 (INFO) LOG_WARNING
2 (DETAIL) LOG_NOTICE
1 (TRIVIAL) LOG_INFO
0 (DEBUG) LOG_DEBUG





Copyright (C) 2005-2007 アライドテレシスホールディングス株式会社

PN: 613-000272 Rev.B