サーバーの設定 / SNMPプラグインのシステム設定


起動方法
設定項目
探索設定
ダイレクトブロードキャストアドレス
シードファイル
デバイス表示設定
リトライ設定
ログ設定
ポート設定
SNMPv3 トラップ受信設定
SNMP パラメーターの一覧ダイアログ
SNMP パラメーターのプロパティダイアログ


SNMPプラグインサーバーの各種設定は、「SNMP プラグイン設定ユーティリティ」で行います。

起動方法

[AVM EXのインストールディレクトリー]\Plugins\AT-SNMP\NetManager\bin32\ANMPluginConfig.exeを右クリックし、「管理者として実行」をクリックします。

設定項目

SNMP プラグイン設定ユーティリティを起動すると、SNMP プラグイン設定ユーティリティダイアログが表示されます。
ダイアログ左側のナビゲーションリストには、サーバーの設定を6つに大別して表示します。
ダイアログ右側のメイン画面には、各種設定項目を表示します。

探索設定

「探索設定」画面では、サブネットの自動探索機能に関する各種設定を行います。

表 1:探索設定
項目 内容
PING 条件
  • ダイレクトブロードキャストアドレスを使用
    探索開始時にダイレクトブロードキャストアドレス宛てにPingパケット(ICMP echo request)を送信します。「個別のアドレスをシーケンシャルに使用」した場合よりも通信量が少なく処理も高速です。ただし、ダイレクトブロードキャストアドレス宛てのパケットはルーターを通過できないことがあります。その場合は「シーケンシャル」を使ってください。詳しくは「ダイレクトブロードキャストアドレス」をご覧ください。

  • 個別のアドレスをシーケンシャルに使用
    探索開始時に、指定されたサブネット内のIPアドレス1つ1つに対してPingパケットを送信します。「ダイレクトブロードキャストアドレスを使用」する場合よりも通信量が多く、処理も遅くなりますが、ノード検出の確実性が増します。(デフォルト)
    Note
    サブネットの作成の際、マスク値が22ビットマスクよりも小さい値を設定した場合は「ダイレクトブロードキャストアドレスを使用」または「PING の代わりにシードファイルを使用」を選択してください。

  • PING の代わりにシードファイルを使用
    「シードファイル」に記載されているIPアドレスから探索を実行します。

  • シード生成
    hosts形式のファイルを基にシードファイルを生成します。詳細は「シードファイル」をご覧ください。
探索時のリトライ
  • Pingリトライ回数
    PingまたはSNMPで情報を取得する際の通信失敗時の再試行回数を指定します。デフォルトは2回です。

  • Pingタイムアウト値
    PingまたはSNMPで情報を取得する際に、通信失敗と見なすまでの待機時間を指定します。デフォルトは1秒です。

  • SNMPに同じ値を使用する
    SNMPで情報を取得する際もPingによる探索と同じリトライ間隔、タイムアウト値を使用する場合はチェックをつけます。デフォルトはチェックありです。

  • SNMPリトライ回数
    SNMPで情報を取得する際の通信失敗時の再試行回数を指定します。デフォルトは2回です。

  • SNMPタイムアウト値
    SNMPで情報を取得する際に、通信失敗と見なすまでの待機時間を指定します。デフォルトは1秒です。

ダイレクトブロードキャストアドレス

SNMPプラグインでは、サブネットを自動探索するために、ダイレクトブロードキャストアドレス(ディレクティドブロードキャストアドレス)宛てのPingパケットを使う方法があります。
この方法は、サブネット内の個別アドレスにPingを送るよりもトラフィックが少なく探索にかかる時間も短いですが、セキュリティ上の理由からルーターなどでフィルタリングされることがあります。また、機器によってはダイレクトブロードキャストアドレス宛てのパケットに応答しないものもあります。その場合はサブネットを探索しても機器が検出されません。
このような場合は、「PING 条件」で「個別のアドレスをシーケンシャルに使用」を選択するか、ダイレクトブロードキャストアドレス宛てのパケットを通過させるようルーターなどの設定を変更してください。
SNMPプラグインのデフォルトでは、「PING 条件」には「個別のアドレスをシーケンシャルに使用」が設定されています。
Note
「個別のアドレスをシーケンシャルに使用」すると、自動探索に時間がかかるようになります。
Note
ダイレクトブロードキャストアドレス宛てパケットを通過させるための設定方法については、各機器のマニュアルをご覧ください。

シードファイル

「探索設定」画面の「PING 条件」で「PING の代わりにシードファイルを使用」を選択した場合は、PingによるIPノード自動検出を行わずに、「シードファイル」に記載されているIPアドレスから探索を実行します。
シードファイルは、1行に1個のIPアドレスが記述されるテキストファイルです。シードファイルのパスは「[AVM EXのインストールディレクトリー]\Plugins\AT-SNMP\NetManager\etc\seed.lst」になります。
シードファイルは手動で作成することも可能ですが、通常は「探索設定」画面の「シード生成」ボタンを使って作成します。以下、シードファイルの作成手順について説明します。
  1. 次に示すようなhosts形式のファイルを用意します。

  2. 「探索設定」画面の「シード生成」ボタンをクリックします。
  3. 次のようなダイアログが開くので、用意しておいたhostsファイルを指定し、「開く」をクリックしてください。

  4. シードファイルが生成されます。
    ([AVM EXのインストールディレクトリー]\Plugins\AT-SNMP\NetManager\etc\seed.lst)

デバイス表示設定

「デバイス表示設定」画面では、自動探索時に「ポート」として認識するインターフェース種別の指定、および、表示名の選択に関する条件設定を行うことができます。

表 2:デバイス表示設定
項目 内容
ポート ツリーやメインビュー上に「ポート」として表示されるインターフェースの種類(ifType)を指定します。自動探索で発見されたデバイスのインターフェースのうち、ここで指定したifTypeを持つものだけがポートとして認識されます。
デフォルトでは、6(ethernet_csmacd)、7(iso88023_csmacd)、23(ppp)、71(ieee80211)、117(gigabitEthernet)の5種類がポートとして認識されます。その他のインターフェース、例えばフレームリレーやSLIPインターフェースなども「ポート」として表示させたい場合は、ifTypeから該当するインターフェース種別を選択し、「追加」をクリックしてください。
ifTypeに「Any」を選んで「追加」をクリックすると、「値の入力」ダイアログが表示され、任意番号を持つタイプを追加できます。
表示名 自動探索で発見されたデバイスとポートの表示名(画面上に表示される名前)について設定します。
  • 可能であればデバイスの表示名に sysName を使用する
    チェックすると、対象ノードがSNMPに対応していた場合は表示名にsysNameの値を使用します。

  • デバイスを完全修飾ドメイン名(FQDN)で表示する
    このチェックを指定すると、自動探索で検出したデバイスの名前を完全修飾ドメイン名(FQDN)で表示します。チェックを指定しない場合は、ホスト名のみで表示します。

  • ポートの表示名に ifName を使用する
    チェックすると、対象ポートの表示名としてifNameの値を使用します。
    Note
    チェックを入れた場合、ネットワークツリー画面のツリービューにおいて、ifNameのOIDをサポートしていない監視デバイスのポート名は「未サポート」と表示されます。

  • ポートの表示名に ifDescr を使用する
    チェックすると、対象ポートの表示名としてifDescrの値を使用します。
    「ポートの表示名に ifName を使用する」と「ポートの表示名に ifDescr を使用する」の両方が選択されている場合は、ifNameが優先されます。ifName値が空、または取得できなかった場合にはifDescrが使用されます。

リトライ設定

「リトライ設定」画面では、探索時以外の通信動作に影響するリトライ回数およびタイムアウト値を指定します。

表 3:リトライ設定
項目 内容
タイムアウト値とリトライ回数の設定 周期監視時の PING(IPv4)、周期監視時の SNMP、周期監視時の PING6(IPv6)、SNMPの取得・設定に関して、タイムアウト値とリトライ回数を設定します。
  • タイムアウト値
    Ping/SNMPで情報の取得や設定をする際に、通信失敗と見なすまでの待機時間を指定します。

  • リトライ回数
    Ping/SNMPで情報の取得や設定をする際の通信失敗時の再試行回数を指定します。

ログ設定

「ログ設定」画面では、ログの動作に関する設定を行います。

表 4:ログ設定
項目 内容
ログレベル ログ履歴データベースに記録するログのレベルを指定します。ログレベルには、以下の3種類があります(デフォルトは「経過表示」レベル)。この値はビューアーに表示されるログレベルにも影響します。
  • 「ユーザー」レベル
    ユーザーレベルのログだけが履歴データベースに記録されます。

  • 「経過表示」レベル
    ログ履歴データベースには、ユーザーレベルと経過表示レベルのログが記録されます(デフォルト)。

  • 「デバッグ」レベル
    すべてのレベルのログが履歴データベースに記録されます。通常、デバッグレベルは使用しません。
    Note
    ログレベルを「デバッグ」レベルに変更するとサーバーの負荷が高くなり、定期実行処理が遅れる、または、処理に時間がかかる場合があります。
ログ履歴の最大レコード数 ログ履歴の最大レコード数を指定します。
統計履歴の最大レコード数 統計履歴の最大レコード数を指定します。

ポート設定

「ポート設定」画面では、SNMP、およびSNMPトラップのポート番号を指定します。

Note
設定値はSNMPプラグインサーバー再起動後に有効となります。
Note
"0"に設定した場合は、システムのデフォルト値が使用されます。
通常は、SNMP ポート番号:161、SNMP トラップポート番号:162となります。
表 5:ポート設定
項目 内容
SNMP ポート番号 SNMP Get/Set に使用するポート番号を指定します。(設定範囲:0~65535)
SNMP トラップポート番号 トラップ受信するポート番号を指定します。(設定範囲:0~65535)

SNMPv3 トラップ受信設定

「SNMPv3 トラップ受信設定」画面では、SNMPプラグインが受信するSNMPv3トラップのパラメーターを定義します。

表 6:SNMPv3 トラップ受信設定
項目 内容
パラメーターの一覧 SNMPv3トラップを受信するのに使用するSNMPパラメーターの一覧が表示されます。
追加 パラメーターの追加、編集を行います。「SNMP パラメーターの一覧ダイアログ」が表示されます。
削除 「パラメーターの一覧」で選択されたパラメーターを受信対象から除外します。
SNMPパラメーターの定義自体は残ります。
Note
設定を有効にするためには、SNMPプラグインサーバーを再起動する必要があります。

SNMP パラメーターの一覧ダイアログ

「SNMPv3 トラップ受信設定」画面で「追加」ボタンをクリックすると、SNMP パラメーターの一覧ダイアログが表示されます。
SNMP パラメーターの一覧ダイアログでは、SNMPv3トラップを受信する際のパラメーターを選択します。

Note
SNMP パラメーターの一覧ダイアログで扱うSNMPパラメーターは、Web管理画面の「SNMPパラメーター」にて一覧、作成、編集、削除するものと共通です。
表 7:SNMP パラメーターの一覧ダイアログ
項目 内容
SNMP パラメーターの一覧 SNMPプラグインに登録されたSNMPパラメーターの一覧が表示されます。
追加 「SNMP パラメーターの一覧」で選択されたSNMPパラメーターを、「SNMPv3 トラップ受信設定」画面のパラメーターの一覧に追加します。
キャンセル SNMPv3トラップの受信に使用するSNMPパラメーターの選択を中断します。
SNMP パラメーターの一覧ダイアログを閉じ、「SNMPv3 トラップ受信設定」画面に戻ります。
Note
SNMPパラメーターの新規作成、編集、削除の結果は、SNMPプラグインの定義に反映されます。
新規作成 SNMPパラメーターの追加を行います。「SNMP パラメーターのプロパティダイアログ」が表示されます。
編集 「SNMP パラメーターの一覧」で選択されたSNMPパラメーターの編集を行います。「SNMP パラメーターのプロパティダイアログ」が表示されます。
削除 「SNMP パラメーターの一覧」で選択されたSNMPパラメーターの定義を削除します。

SNMP パラメーターのプロパティダイアログ

SNMPパラメーターの詳細を設定します。

表 8:SNMP パラメーターのプロパティダイアログ
項目 内容
SNMP パラメーター名 SNMPでデバイスにアクセスするときに使うパラメーターの名前を入力します。1~255文字の、いずれも半角の英字・数字・記号(スペース " % , - < > ^ _ ` { | } ~ のみ使用可)を指定できます。
コミュニティ名 SNMPv1、v2c で使用するコミュニティ名を入力します。255文字以内で、いずれも半角の英字・数字・記号(スペース ! # $ % & ' ( ) * + - . / : ; < = > @ [ \ ] ^ , _ ` { | } ~)を指定できます。
SNMPv3 パラメーター SNMPv3 で使用するパラメーターを指定します。
  • セキュリティレベル
    SNMPv3 セキュリティレベルを指定します。未使用、非認証 / 非暗号化、認証 / 非暗号化、認証 / 暗号化のうちいずれかを選択します。

  • ユーザー名
    ユーザー名を入力します。1~32文字の、いずれも半角の英字・数字・スペースを指定できます。

  • コンテキスト名
    コンテキスト名を入力します。1~32文字の、いずれも半角の英字・数字を指定できます。

  • 認証パスワード
    認証パスワードを入力します。1~64文字の、いずれも半角の英字・数字を指定できます。

  • 認証プロトコル
    認証プロトコルを指定します。空白(なし)、「MD5」、「SHA-1」、「SHA-2(SHA-224)」、「SHA-2(SHA-256)」、「SHA-2(SHA-384)」、「SHA-2(SHA-512)」 のいずれかを選択します。

  • 暗号化パスワード
    暗号化パスワードを入力します。1~64文字の、いずれも半角の英字・数字を指定できます。

  • 暗号化プロトコル
    暗号化プロトコルを指定します。空白(なし)、「DES」、「AES-128」、「AES-256」、「3DES」のいずれかを選択します。
説明 現在設定しているパラメーターについてのコメントを入力します。