各種操作 / AMFネットワークの管理 / AMFエリアのトラフィックマップの表示


トラフィックマップの表示
コンテキストメニューによる設定
トンネルリンクの想定帯域幅の設定
リンク使用率ルールの作成
ネットワークトラフィックの履歴表示
トラフィックのフィルター表示
リンク使用率グラフの表示
sFlow・DPIモニタリング
トラフィックマップ上のデバイス状態の確認
sFlowモニター情報の閲覧
サンプリング対象の選択
DPIモニター情報の閲覧
プロトコルマップ


ここでは、AMFネットワーク内のトラフィックをグラフィカルに表示する、トラフィックマップについて説明します。

トラフィックマップの表示

AMFネットワークのデバイス間のトラフィックを概要表示します。
Note
トポロジー更新の際、AMFデバイスのコンフィグには、AMF接続ポートのインターフェースに1つ「rmon collection history」が設定されます。AMF接続ポートがトランクグループの場合、「rmon collection history」はトランクグループのメンバーポートに対して設定されます。
いずれの場合も、本設定はトラフィック情報を収集するためのものですので、無効にしないでください。
Note
トラフィックマップはRMONによりAMFネットワーク全体の情報を収集してマップ上に表示しているのに対し、sFlowモニタリングはsFlowを設定したポート上の情報のみを収集/統計しています。
そのため、sFlowモニタリングと通常のトラフィックマップの情報が一致していないように見えることがあります。
Note
リモートPCからWebブラウザーを使用してトラフィックマップを表示する場合は、NTPサーバーなどを使用してAVM EXサーバーとリモートPCの時刻設定が同じであることを確認してください。
  1. メインメニューから「ネットワークマップ」をクリックして、ネットワークマップを表示します。
  2. コンテンツ欄上部のモードメニューから「トラフィック」を選択し、トラフィックマップを表示します。

    AMFデバイス間のトラフィックの速度・使用率をトポロジーマップ上の接続線の太さ・色で示します。また、トラフィックマップではトランクグループの状態も表されます。
    また、コンテンツ欄左側にサイドパネルが表示され、履歴表示期間の設定、トラフィックの使用率によるフィルター表示、RMONによるリンク使用率監視や、sFlowによるポート単位の詳細なアドバンストトラフィックモニタリングが行えます。

    Note
    トラフィックモニタリングのためのsFlowを管理下のAMFネットワークに設定していない(管理下にあるいずれのAMFデバイスにも設定していない)場合、トラフィックマップページのサイドパネルにある「使用率トップ5インターフェース」欄に「データベースから情報を取得できません」とメッセージが表示されます。

コンテキストメニューによる設定

AMFデバイスを右クリックすると、デバイスやリンクの種別に応じてコンテキストメニューが表示されます。

トンネルリンクの想定帯域幅の設定

ネットワークトラフィックの監視を行うにあたり、トンネルリンクには、リンク容量想定値を設定しておく必要があります。
トンネルリンクを示すルーター間の接続線を右クリックすると、コンテキストメニューに「リンク容量想定値を設定」が表示され、選択すると「リンク容量想定値を設定」ダイアログが表示されます。

「リンク容量想定値を設定」ダイアログでは、トンネルリンクが結ぶ2つのルーターそれぞれに向かうトラフィックに想定する帯域幅(単位:Mbps)を設定できます。トラフィックの方向は「ルーターA → ルーターB」、「ルーターB → ルーターA」の様式で表示されます。
設定した帯域幅は、トラフィックマップのトンネルリンクを示す接続線の太さに反映されます。
リンク容量想定値の上限は特に制限しません。実際のネットワークの構成に従って、例えばハブ-スポーク型のポイントツーマルチポイントトンネルでは、各スポーク(拠点)とハブ(センター)とのトラフィックの総和に管理用トラフィック用の余剰分を加えた値が、ハブのトンネルに使用するインターフェースの帯域幅を上回らないよう、それぞれのスポークとハブとのトンネルリンクの想定帯域幅を設定してください。
なお、AIO機能のWANトラフィックシェーピングを有効にしている場合は、トンネルの帯域幅は自動で設定されます。WANトラフィックシェーピングを無効にすると、本設定による静的なリンク容量想定値の設定が適用されます。

リンク使用率ルールの作成

設定したしきい値に基づいて、リンク利用率の超過、回復時に行うアクションを定義します。
作成したルールはイベントルール、syslogルールとともに、「イベント」/「ルール」画面に表示されます。
トラフィックマップで対象となるAMFリンク(単独、または、トランクグループを含む)、トンネルリンク、カスタムリンクを右クリックすると、コンテキストメニューに「リンク利用率ルールを作成」が表示され、選択すると「ルールを作成」サイドパネルが表示されます。

表 1:ルールを作成 サイドパネル
ルール名  
マッチ基準
リンク 選択したリンク名(両端のホスト名)が表示されます。
高使用率しきい値(%) リンク帯域がひっ迫していると見なすしきい値をパーセンテージで入力します。
復帰判定しきい値(%) リンク帯域のひっ迫が解消したと見なすしきい値をパーセンテージで入力します。
復帰判定しきい値は、高使用率しきい値より小さい値に設定します。
持続時間(分) しきい値を超えた状態が、本項目に設定した時間(単位:分)より長く継続すると、条件にマッチしたものとみなします。
たとえば、高使用率しきい値を超過したままの状態が本項目に設定した時間より長く続いた場合、リンク帯域がひっ迫した状態としてアクションを実行します。
同様に、復帰判定しきい値を下回ったままの状態が本項目に設定した時間より長く続いた場合、リンク帯域のひっ迫が解消したものとしてアクションを実行します。
アクション
アクション 条件にマッチした場合のアクションを設定します。
  • アクションなし:
    アクションの選択を保留します。該当するイベントを受信しても何も行いません。
  • メール:
    AVM EXに登録された、アカウントタイプが「管理者」に設定されたすべてのユーザーに対して、メールで通知します。
    メール通知を選択した場合のみ、「受信グループ」と「トリガー間隔」の設定項目が追加されます。
    • 受信グループ:
      メールの送信先ユーザーを、「すべて」または「管理者」から選択します。
    • トリガー間隔:
      アクションに「メール通知」を選択している場合、メール送信の間隔を1分、5分、10分、30分、60分から設定します。デフォルトは5分です。
      設定した時間内にマッチ基準に一致するイベントが複数発生した場合は、同じ1件のメールにまとめて送信されます。
  • 解除可能なアラーム:
    ネットワークマップに継続中の重大イベントとして通知アラームアイコンを表示します。
「アクションを削除」ボタン 2つ目のアクションを削除します。アクション2を追加している状態のときのみ表示されます。
「アクションを追加」ボタン 2つ目のアクションを追加します。アクション2を追加していない状態のときのみ表示されます。
「キャンセル」ボタン サイドパネル上の設定を破棄し、リンク使用率ルールの作成を中止します。
「保存」ボタン リンク使用率ルールを作成します。
リンク使用率ルールは、「ルール」画面に表示されます。

ネットワークトラフィックの履歴表示

サイドパネル上部のネットワークトラフィック履歴欄の、指定した期間のトラフィック状況の推移をトポロジーマップに反映して確認できます。
期間は10分前、1時間前、12時間前、24時間前から現在まで、または、カスタムを選択して1週間前から任意の時点までを指定できます。
再生ボタンでトラフィックの変化を自動で反映できるほか、スライダーで指定期間の途中の時点でのトラフィック状況を閲覧することもできます。

トラフィックのフィルター表示

トラフィックの使用率によって、トラフィックマップの表示をフィルタリングすることができます。
ネットワークトラフィックモニターのサイドパネルにて、水色(0~25%)、緑色(25~50%)、黄色(50~75%)、赤色(75~100%)の凡例の下のチェックをクリックすると、該当の使用率帯の接続線の表示・非表示が切り替わります。

リンク使用率グラフの表示

デバイスの接続線をクリックすると、サイドパネルのトラフィックモニタリング欄にデバイス間のリンク使用率グラフが小さく表示されます。グラフをクリックすると、画面中央にリンク使用率グラフを拡大したダイアログが表示されます。
グラフには、それぞれのAMFデバイスからの送信トラフィックの使用率が上下に表示されます。
また、ダイアログ上のグラフ内にマウスポインターを置くと、該当時点での各AMFデバイスからの送信トラフィックのリンク使用率をポップアップ表示します。

sFlow・DPIモニタリング

AMF機器に対してsFlowの設定を行ったり、sFlowに基づいたデバイスのポートごとのトラフィック使用率を表示したりすることができます。
Note
トラフィックマップはRMONによりAMFネットワーク全体の情報を収集してマップ上に表示しているのに対し、sFlowモニタリングはsFlowを設定したポート上の情報のみを収集/統計しています。
そのため、sFlowモニタリングとトラフィックマップの情報が一致していないように見えることがあります。
Note
sFlowモニタリングにおいて、AVM EXはsFlowコレクターとして動作します。このため、sFlowモニタリングを行う場合は、各端末からAVM EXまでのIP経路が確保されており、かつ、sFlowトラフィックが通信可能である必要があります。
Note
sFlow設定の設定を変更した場合は、別途、該当のAMFデバイスのCLI接続画面、または、「資産管理」画面から、スタートアップコンフィグ(起動時コンフィグ)への保存が必要です。
Note
sFlowを有効にするとCPU使用率が高くなります。本製品でお使いの機能、ネットワークのトラフィック量などの条件により、CPU使用率が100%となる場合があります。本機能をご使用の際は、必要に応じて、CPUリソースを増やすか、または、AMFデバイス側のsFlowのサンプリングレートを下げてください。
「AT-Vista Manager EX インストールガイド」の「動作環境」に記載の最低限のシステムで本機能を使用した場合、同時監視可能ポート数のおおよその目安は1Gbpsポート×4ポート程度(AWCプラグインをご使用の場合は2ポート程度)までとなります。
Note
sFlow設定、および、sFlowにより取得されたトラフィック使用率の履歴はバックアップファイルに保存されません。
Note
AT-ARルーターシリーズ製品でDPI(ディープパケットインスペクション)機能をご使用の場合、ルーター側の設定変更、追加が必要な場合があります。
詳細についてはルーター製品のコマンドリファレンスをご参照ください。
・UTM / アプリケーションコントロール(DPI)
・UTM / ファイアウォール
・UTM / NAT
・トラフィック制御 / Quality of Service
・トラフィック制御 / ポリシーベースルーティング
Note
AT-AR2010V、AT-AR2050VでDPI機能を有効にする場合は該当機器のファームウェアバージョンを5.4.9-1.x以前にしてください。
AT-AR2010V、AT-AR2050Vにおいてファームウェアバージョン 5.4.9-2.x以降でDPI機能を有効にすることは未サポートとなります。
Note
sFlow機能を使用時にトラフィックデータが表示されない場合は、次の手順で関連サービスが動作しているか確認してください。

1. Windowsのアプリメニューから「Windows 管理ツール」→「サービス」を開きます。

2. 「AT-Vista Manager Elasticsearch Service」の状態を確認します。
状態が「実行中」でない場合は、サービスを開始して状態を「実行中」に変更します。

3.「AT-Vista Manager LogstashService」の状態を確認します。
状態が「実行中」でない場合は、サービスを開始して状態を「実行中」に変更します。

また、AVM EXの起動時、頻繁に上記のサービスが停止している場合は、サーバーPCの性能不足の可能性があります。お使いの動作環境を確認してください。
Note
AVM EXの起動から8日以上経過後にsFlowを初めて設定する場合は、次のいずれかを行ったあとで、sFlowの動作を確認してください。
・sFlowの設定前にAVM EXを再起動する
・sFlowの設定後にAVM EXを再起動する
・sFlowの設定後にAVM EXを再起動せず1日経過するのを待つ

トラフィックマップ上のデバイス状態の確認

トラフィックマップのAMFデバイスアイコンの左上には、sFlowエージェントの設定状況を示すアイコンが表示されます。

sFlowモニター情報の閲覧

  1. トラフィックマップから、対象AMFデバイスのデバイスアイコンをクリックします。
    該当のAMFデバイスに関するサンプルが存在する場合は、サイドパネルには「直近1時間のトップ5プロトコル」、「使用率」、「トップ5トーカー」のグラフが表示されます。
    Note
    sFlowエージェントから収集したサンプルに基づきます。sFlowによるサンプリング対象として設定されていないポートは表示されません。

  2. いずれかのグラフをクリックすると、該当の情報がダイアログに拡大表示されます。
Note
各グラフの集計情報は、トラフィックマップを表示した時点の内容です。トラフィックマップ表示後に時間が経過した場合、最新の情報を表示するには、Webブラウザーの画面を再読み込みしてください。

サンプリング対象の選択

AMFデバイスのsFlowエージェントを設定します。
Web設定画面から、個別のAMFデバイスに対して、sFlowによるモニター対象とするポートを選択することができます。
Note
sFlowを有効にするとCPU使用率が高くなります。本製品でお使いの機能、ネットワークのトラフィック量などの条件により、CPU使用率が100%となる場合があります。本機能をご使用の際は、必要に応じて、CPUリソースを増やすか、または、AMFデバイス側のsFlowのサンプリングレートを下げてください。
「AT-Vista Manager EX インストールガイド」の「動作環境」に記載の最低限のシステムで本機能を使用した場合、同時監視可能ポート数のおおよその目安は1Gbpsポート×4ポート程度(AWCプラグインをご使用の場合は2ポート程度)までとなります。

  1. トラフィックマップから、対象AMFデバイスのデバイスアイコンをクリックします。
  2. サイドパネル左上の構成ボタン(歯車アイコン)をクリックします。
    「sFlow設定」サイドパネルが表示されます。
    sFlowによるサンプリング設定の状態が、ポートごとのアイコンの色で表示されます。緑色は有効、灰色は無効を意味します。
  3. サイドパネルのポート一覧から、sFlowによるモニター対象とするポートのアイコンをクリックし、緑色(有効)にします。
    Note
    同じトランクグループに所属するポートはすべて有効、またはすべて無効に設定してください。
  4. サイドパネル上部の「変更を適用」ボタンをクリックします。
    「変更を適用」ボタンをクリックすると、直ちにAMFデバイスのランタイムメモリー上の設定(ランニングコンフィグ)に反映されます。
    Note
    別途、該当のAMFデバイスのCLI接続画面、または、「資産管理」画面から、スタートアップコンフィグ(起動時コンフィグ)への保存が必要です。
    各ポートのsFlow設定(サンプリングレート、ポーリング間隔)は自動的に設定されます。
    sFlow関連の機能が未設定のAMFデバイスの場合、AMFデバイスのsFlowエージェントのIPアドレスにはAMFデバイスの管理用IPアドレスが、sFlowコレクターのIPアドレスにはAVM EXのIPアドレスが設定されます。
    また、既にほかのsFlowコレクターによるサンプリングが設定されている場合は、AVM EXのIPアドレスでsFlowコレクターのIPアドレス設定を上書きします。
    すべてのポートのサンプリングを無効(灰色)にして「変更を適用」ボタンをクリックすると、AMFデバイス上のsFlow設定が消去されます。
  5. サイドパネル上部の「戻る」ボタン(左矢印アイコン)をクリックし、sFlowモニタリング表示に戻ります。
    Note
    AVM EXの起動から8日以上経過後にsFlowを初めて設定する場合は、次のいずれかを行ったあとで、sFlowの動作を確認してください。
    ・sFlowの設定前にAVM EXを再起動する
    ・sFlowの設定後にAVM EXを再起動する
    ・sFlowの設定後にAVM EXを再起動せず1日経過するのを待つ

DPIモニター情報の閲覧

AMFデバイスがAT-ARシリーズルーターの場合、DPI(ディープパケットインスペクション)によるアプリケーションレベルでのトラフィックの量を観察できます。
  1. トラフィックマップから、対象AMFデバイスのデバイスアイコンをクリックします。
    該当のAMFデバイスに関するサンプルが存在する場合は、サイドパネルには「トップ5プロトコル」のグラフ、「トップ10アプリケーション」の一覧が表示されます。

  2. グラフをクリックすると、該当の情報がダイアログに拡大表示されます。
Note
各グラフの集計情報は、トラフィックマップを表示した時点の内容です。トラフィックマップ表示後に時間が経過した場合、最新の情報を表示するには、Webブラウザーの画面を再読み込みしてください。

プロトコルマップ

トラフィックマップ サイドパネル上部の「プロトコル」タブをクリックすると、プロトコルマップ表示に切り替えることができます。

サイドパネルに一覧表示されたプロトコルからいずれかを選択すると、該当プロトコルのトラフィックがトラフィックマップに表示されます。
AMFデバイスの接続線は間で2つに分かれており、矢印の方向がトラフィックの向きを表します。接続線の上にマウスポインターを合わせると、該当プロトコルのトラフィック量が表示されます。
また、AMFデバイスから接続された非AMFデバイスに送信されるトラフィック量は、AMFデバイスアイコンのデバイス名の下に表示されます。
サイドパネル上部のプロトコルトラフィック履歴欄では、ネットワークトラフィック表示と同様、該当プロトコルの過去の一定期間内のトラフィック状況を表示できます。過去のトラフィックは1週間前までさかのぼることができます。