付録 / AT-VST-VRTのバージョンダウン
ファームウェアバージョン 3.10.2以前へのバージョンダウンについて
AT-VST-VRT ファームウェアバージョン 3.12.1は、3.10.2以前のバージョンとはサポートする仮想化環境が異なります(参考:AT-VST-VRTの動作環境)。
そのため、3.10.2以前にバージョンダウンすることはできません。
3.10.2以前のバージョンを使用するには、物理サーバーの準備、仮想化環境の構築からの再セットアップが必要になります。
詳しくは、お使いになるバージョンの「AT-VST-VRT リファレンスマニュアル」をご参照ください。
2025年6月現在におけるソフトウェアサポート対象のAT-VST-VRTのファームウェアバージョンは 3.9.1以降です。
最新の情報は弊社ホームページをご確認ください。
AT-VST-VRTの設定ファイル(default.cfg)について
AT-VST-VRTの設定ファイル(default.cfg)は、取得したときのファームウェアバージョンと、同じファームウェアバージョンでのみリストアができます。例えば、ファームウェアバージョン 3.12.1でバックアップした設定ファイルは、ファームウェアバージョン 3.12.1でのみリストアできます。
そのため、使用するファームウェアバージョンで設定ファイルを取得していない場合には、設定のリストアはできません。再度設定が必要になります。
各アプリケーションについて
バックアップファイルを取得して、設定内容をリストアすることができます。
詳しくは、「AT-VST-VRTのバックアップとリストア」をご覧ください。
ファームウェアバージョン 3.11.1/3.11.2へのバージョンダウン
ここでは、ファームウェアバージョン 3.12.1から3.11.1/3.11.2へのバージョンダウンの手順を説明します。
ファームウェアバージョン 3.11.1/3.11.2へのバージョンダウンについて
ファームウェアバージョン 3.12.1をHyper-Vの仮想化環境で使用している場合のみ、同じHyper-V環境のままであればファームウェアバージョン 3.11.1/3.11.2へのバージョンダウンができます。
ファームウェアバージョン 3.12.1をVMware ESXiまたはNutanix AHVの仮想化環境で使用している場合には、バージョンダウンできません。仮想化環境の構築からの再セットアップが必要になります。
サポートしている仮想環境とバージョンダウンの可否を次の表に示します。
表 1:サポートしている仮想環境とバージョンダウンの可否
バージョンダウン前の
バージョンと仮想環境の組み合わせ
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バージョンダウン後のバージョンと仮想環境の組み合わせ
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3.10.2以前
VirtualBOX
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3.11.1
Hyper-V
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3.11.2
Hyper-V
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3.12.1 Hyper-V
|
×
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○
|
○
|
3.12.1 VMware ESXi
|
×
|
×
|
×
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3.12.1 Nutanix AHV
|
×
|
×
|
×
|
AT-VST-VRTのファームウェアバージョン、各アプリケーションのソフトウェアバージョンを次の表に示します。
表 2:バージョン一覧
パッケージバージョン
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AT-VST-VRT
ファームウェアバージョン
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Vista Manager アプリケーション
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Wireless Controller アプリケーション
|
AMF Security アプリケーション
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AMF Cloud アプリケーション
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SNMP Plug-in アプリケーション
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AT-RADgate アプリケーション
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3.12.1
|
3.12.1
|
3.14.0
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3.14.0
|
2.6.0
|
5.5.5-0.2
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2.13.0
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1.1.0
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3.11.2
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3.11.2
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3.13.2
|
3.13.2
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2.6.0
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5.5.4-2.3
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2.12.1
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1.0.0
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3.11.1
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3.11.1
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3.13.1
|
3.13.1
|
2.6.0
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5.5.4-2.3
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2.12.0
|
1.0.0
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AT-VST-VRTの設定ファイル(default.cfg)について
AT-VST-VRTの設定ファイル(default.cfg)は、取得したときのファームウェアバージョンと、同じファームウェアバージョンでのみリストアができます。例えば、ファームウェアバージョン 3.12.1でバックアップした設定ファイルは、ファームウェアバージョン 3.12.1でのみリストアできます。
そのため、使用するファームウェアバージョンで設定ファイルを取得していない場合には、設定のリストアはできません。再度設定が必要になります。
各アプリケーションについて
バックアップファイルを取得して、設定内容をリストアすることができます。
詳しくは、「AT-VST-VRTのバックアップとリストア」をご覧ください。
バージョンダウンの流れ
バージョンダウンの流れを次に示します。
- ファームウェアファイルを準備する
- AT-VST-VRT、アプリケーションのバックアップファイルを取得する
- アプリケーションの状態を確認する
- AT-VST-VRTの設定ファイルをリストアする
- AT-VST-VRTをシャットダウンする
- AT-VST-VRTをバージョンダウンする
- アプリケーションをリストアする
ファームウェアファイルを準備する
弊社ホームページからAT-VST-VRT ファームウェアバージョン 3.11.1/3.11.2のファイル(VST-VRT-3.11.1.iso または VST-VRT-3.11.2.iso)をダウンロードします。
AT-VST-VRT、アプリケーションのバックアップファイルを取得する
設定内容のリストアや、バージョンダウンする場合に必要なバックアップファイルを取得します。
詳しくは、付録「AT-VST-VRTのバックアップとリストア」を参照してください。
アプリケーションの状態を確認する
AT-VST-VRTをアップデートする前のアプリケーションの状態は、停止済み、実行中のどちらでも問題ありません。
ただし、Wireless Controller アプリケーションおよびSNMP Plug-in アプリケーションはアップデート時に削除するため、ここで停止しておくことをおすすめします。
アプリケーションの停止方法は、クイックツアー「アプリケーションの設定と起動」/「アプリケーションの停止」をご覧ください。
AT-VST-VRTの設定ファイルをリストアする
バージョンアップ前に使用していたAT-VST-VRTで取得したAT-VST-VRTの設定ファイルがあり、設定をリストアする場合
ファームウェアバージョン 3.11.1/3.11.2で取得したAT-VST-VRTの設定ファイル(default.cfg)がある場合には、設定をリストアすることができます。
- 「設定画面へのログイン」を参照して、設定画面にログインします。
- 「設定ファイルのリストア手順」を参照して、バージョンアップ前に使用していたAT-VST-VRTで取得したAT-VST-VRTの設定ファイル(default.cfg)をリストアし、「保存」ボタンをクリックせずにシャットダウンします。AT-VST-VRTの設定をリストアします。
「保存」ボタンがオレンジ色に変わりますが、クリックしないでください。上記手順でアップロードしたAT-VST-VRTの設定ファイル(default.cfg)の設定内容が、「保存」ボタンをクリックした時点の設定内容に上書きされます。
バージョンアップ前に使用していたAT-VST-VRTで取得したAT-VST-VRTの設定ファイルがない、もしくは設定をリストアしない場合
ファームウェアバージョン 3.11.1/3.11.2で取得したAT-VST-VRTの設定ファイル(default.cfg)がない場合には、設定をリストアすることができません。
- 「設定画面へのログイン」を参照して、設定画面にログインします。
- 「システム」/「ファイル管理」画面を開いて、「default.cfg」ファイルを削除します。
- 「default.cfg」ファイルがない状態にしてから、「保存」ボタンをクリックせずにシャットダウンします。
バージョンダウン後に起動すると初期設定で動作します。「AT-VST-VRTの初期設定」を参照して、再度設定してください。
AT-VST-VRTをシャットダウンする
「システム」/「ファイル管理」画面で、「シャットダウン」ボタンをクリックします。

AT-VST-VRTをバージョンダウンする
「Hyper-V マネージャー」で仮想マシンの設定を変更します。
- スタートメニューなどから「Hyper-V マネージャー」を起動します。
- 「仮想マシン」ペインの仮想マシンを右クリックし、コンテキストメニューから「設定」を選択します。

- 左ペインの「管理」>「名前」を選択すると「名前」画面が表示されます。
本バージョンなどに変更して「適用」ボタンをクリックします。

- 左ペインの「ハードウェア」>「DVD」を選択すると「DVD」画面が表示されます。
「イメージ ファイル」欄の「参照」ボタンをクリックし、AT-VST-VRTのインストール用ISOイメージファイルを指定して、「OK」ボタンをクリックします。

- 「仮想マシン」ペインの仮想マシンを右クリックし、コンテキストメニューから「起動」を選択します。

- 再度、「仮想マシン」ペインで本製品の仮想マシンを右クリックし、コンテキストメニューから「接続」を選択します。

- 本製品の仮想マシンウィンドウが開いてコンソール画面が表示され、IPアドレスが表示されれば、AT-VST-VRTの起動は完了です。ログインは不要です。

アプリケーションをリストアする
アプリケーションのバックアップファイルを使って設定をリストアします。
- Vista Manager アプリケーション
バックアップファイルをリストアします。
リストア手順は、「AT-Vista Manager EX(AT-VST-VRT版)ベースリファレンスマニュアル」の「各種操作」/「システムデータの管理」/「バックアップとリストア」を参照してください。
- Wireless Controller アプリケーション
バックアップファイルをリストアします。
リストア手順は、「AWCプラグイン(AT-VST-VRT版)リファレンスマニュアル」の「各種操作」/「システムデータの管理」/「AWCプラグインシステムのバックアップ・リストア」を参照してください。
- AMF Cloud アプリケーション
バックアップファイルをリストアします。
リストア手順は、「AMF Cloud(AT-VST-VRT版)リファレンスマニュアル」の「運用・管理」/「コンフィグレーション」/「スタートアップコンフィグのバックアップと復元」を参照してください。
AMF Cloud アプリケーションを削除すると、次回以降のインストールに既存ライセンスを使用できなくなります。
ライセンスの再発行が必要になりますので、再インストール後に内部シリアルを控えて弊社窓口までお問い合わせください。
- AMF Security アプリケーション
バックアップファイルをリストアします。
リストア手順は、「AMF Security(AT-VST-VRT版)リファレンスマニュアル」の「クイックツアー」/「AMF Securityのバックアップとリストア」を参照してください。
AMF Security アプリケーションを削除すると、次回以降のインストールに既存ライセンスを使用できなくなります。
ライセンスの再発行が必要になりますので、新しくインストールしたAMF Securityの「システム設定」/「システム情報」画面に表示されるシリアル番号を控えて弊社窓口までお問い合わせください。
- SNMP Plug-in アプリケーション
バックアップファイルをリストアします。
リストア手順は、「SNMPプラグイン(AT-VST-VRT版)リファレンスマニュアル」の「画面リファレンス」/「システム」/「システム設定」/「システム管理」を参照してください。
- AT-RADgate アプリケーション
バックアップファイルをリストアします。
リストア手順は、「AT-RADgate(AT-VST-APL/AT-VST-VRT版)リファレンスマニュアル」の「クイックツアー」/「AT-RADgateのバックアップとリストア」を参照してください。
「システムのバックアップ」以外のバックアップでは、ライセンスの情報を保存することはできません。
AT-RADgate アプリケーションを削除すると、次回以降のインストールに既存ライセンスを使用できなくなります。
ライセンスの再発行が必要になりますので、新しくインストールしたAT-RADgateの「システム管理」/「概要」画面に表示されるシリアル番号を控えて弊社窓口までお問い合わせください。
AT-VST-VRTのバージョンダウン、アプリケーションのリストアは以上です。
AT-VST-VRTおよび各アプリケーションが正常に動作することを確認してください。
また、バージョンダウン後のAT-VST-VRTの設定ファイル(default.cfg)、各アプリケーションのバックアップファイルを取得しておくことをおすすめします。