付録 / 内蔵ストレージの使用量を削減する
AT-VST-APLを運用中にログが増えて内蔵ストレージの使用量が増えてしまったり、足りなくなってしまった場合に、AT-VST-APLを復旧する手順を説明します。
はじめに
Vista Manager アプリケーションでは内部ログが肥大化する事象が確認されており、これによりVista Manager アプリケーションが使用するストレージの空き容量が枯渇し、以下の事象が発生することが確認されています。
- Vista Manager アプリケーション(AT-Vista Manager EX)の機能停止やWeb GUI画面へのアクセス不可
- Wireless Controller アプリケーション(AWCプラグイン)やSNMP Plug-in アプリケーション(SNMPプラグイン)のWeb GUI画面へのアクセス不可
以下のようにストレージ(MB)が最大に近い使用量になっている場合は、ストレージの空き容量が枯渇した状態と判断できます。

復旧方法について
ストレージの空き容量が枯渇した場合は、以下手順で復旧が可能です。復旧にあたり、Vista Manager アプリケーション管理下の機器を経由する通信は影響を受けません。
復旧の流れ
復旧の流れを示します。作業全体の完了目安は60~120分です。
1. Vista Manager アプリケーションのコンテナを停止
2. Vista Manager アプリケーションのストレージサイズを一時的に拡張
3. Vista Manager アプリケーションのコンテナ起動
4. Vista Manager アプリケーションのWeb GUIからバックアップの取得
5. Vista Manager アプリケーションのコンテナを停止
6. Vista Manager アプリケーションの設定内容(詳細設定、ネットワーク設定)を記録
7. Vista Manager アプリケーションを削除
8. Vista Manager アプリケーションを有効化
9. Vista Manager アプリケーションにバックアップを復元
10. SNMP Plug-in アプリケーションの再起動(利用している場合)
復旧手順
復旧する手順を説明します。
1. Vista Manager アプリケーションのコンテナを停止
- AT-VST-APLのログイン画面を開いて、ユーザー名およびパスワードを入力してログインします。

- 画面左側メニュー欄で「Vista Manager」をクリックして、Vista Manager アプリケーションの管理画面を開きます。

- 「停止」ボタンをクリックして、Vista Manager アプリケーションを停止します。

- 停止処理中は状態が「停止中」になります。停止が完了するまでしばらくお待ちください。

- 停止が完了すると状態が「停止済み」になります。
「削除」ボタンをクリックしないでください。

2. Vista Manager アプリケーションのストレージサイズを一時的に拡張
- 「設定」ボタンをクリックして、アプリケーション設定画面を表示します。

- 「ストレージサイズ(MB)」を初期値の204800MBから250000MBへ変更して、「適用」ボタンをクリックします。

3. Vista Manager アプリケーションのコンテナ起動
- 「ストレージ(MB)」が250000MBになっていることを確認して、「起動」ボタンをクリックします。

- 状態が「作成中」になります。起動が完了するまでしばらくお待ちください。

- 起動が完了すると状態が「実行中」になります。
「開く」ボタンをクリックして、Vista Manager EX ログイン画面を開きます。

4. Vista Manager アプリケーションのWeb GUIからバックアップの取得
- ユーザー名およびパスワードを入力し、AT-Vista Manager EXにログインします。

- AT-Vista Manager EXメニューから「システム管理」→「データベース管理」をクリックします。

- バックアップを取得します。バックアップ項目の「バックアップ」ボタンをクリックします。

- 確認のダイアログが表示されますので、「バックアップ」ボタンをクリックします。
バックアップファイルは、お使いのWebブラウザー環境に応じたダウンロードフォルダに保存されます。必ず保存されていることを確認してください。

バックアップの取得時間は、AT-Vista Manager EXの使用機能や管理台数に依存します(目安:5分~15分)。
5. Vista Manager アプリケーションのコンテナを停止
- 手順1と同様にAT-VST-APLにログインして、Vista Manager アプリケーションを停止します。

- 状態が「停止済み」と表示されるまで、しばらくお待ちください。

6. Vista Manager アプリケーションの設定内容(詳細設定、ネットワーク設定)を記録
- 「設定」ボタンをクリックします。

- アプリケーション設定画面が表示されます。
赤枠内の設定値はあとの手順で使用しますので、スクリーンショットやメモなどに記録してください。

■ 設定値
- インターフェースタイプ
- 外部ネットワークVLAN ID
- MACアドレス(オプション)
- DHCPを使用
- IPv4アドレス
- ゲートウェイアドレス
7. Vista Manager アプリケーションを削除
- Vista Manager アプリケーションを削除します。「削除」ボタンをクリックします。

- 確認のダイアログが表示されますので、「OK」ボタンをクリックします。
表示形式は使用しているWebブラウザーによって異なります。

- 削除されるまでしばらくお待ちください。
削除が完了すると、デプロイ済みアプリケーション一覧にVista Managerが表示されなくなります。

8. Vista Manager アプリケーションを有効化
- 削除後、再度Vista Manager アプリケーションを有効化します。「有効化」ボタンをクリックします。

- アプリケーション設定画面で「ストレージサイズ(MB)」に204800と入力し、6. Vista Manager アプリケーションの設定内容(詳細設定、ネットワーク設定)を記録で記録した設定値に合わせて赤枠内を設定します。
設定後、「適用」ボタンをクリックします。

- 有効化後、自動的にアプリケーションが起動します。
状態が「展開中」になりますので、展開が完了するまでしばらくお待ちください。

- 状態が「実行中」になり、「開く」ボタンが表示されます。「開く」ボタンをクリックして、Vista Manager EX ログイン画面を開きます。

9. Vista Manager アプリケーションにバックアップを復元
- AT-Vista Manager EXにログインします。
アプリケーションの削除および再有効化を行っているため、設定状態が初期化されています。
初期アカウントのユーザーIDは「manager」、パスワードは「friend」です。

- ログイン後、管理用アカウントの登録画面が表示されます。
各項目は入力せず、「バックアップから復元」ボタンをクリックします。

- 4. Vista Manager アプリケーションのWeb GUIからバックアップの取得で取得したバックアップファイルを選択して、設定を復元します。

- バックアップファイルを復元中は、下記のような表示になります。
復元が完了するまでしばらくお待ちください(目安:10分~30分)。

- 復元が完了すると、Vista Manager EX ログイン画面に戻ります。

以上で、Vista Manager アプリケーションの復旧作業は完了です。
SNMP Plug-in アプリケーションをご使用の場合は、10. SNMP Plug-in アプリケーションの再起動(利用している場合)に進みます。
SNMP Plug-in アプリケーションを未使用の場合は、「復旧の確認」に進みます。
10. SNMP Plug-in アプリケーションの再起動(利用している場合)
- SNMP Plug-in アプリケーションを停止します。
AT-VST-APLの画面左側メニュー欄で、「SNMP Plug-in」をクリックします。

- 「停止」ボタンをクリックします。

- 停止処理中は状態が「停止中」になります。状態が「停止済み」と表示されるまで、しばらくお待ちください。

- SNMP Plug-in アプリケーションを起動します。
停止していることを確認したあと、「起動」ボタンをクリックします。

- 起動が完了したら、SNMP Plug-in アプリケーションの復旧作業は完了です。

このあとは、「復旧の確認」に進みます。
復旧の確認
次に示す項目を確認してください。
- AT-VST-APLのストレージ容量
ストレージ(MB)の空き容量を確認してください。
- 復旧前:空き容量が枯渇した状態

- 復旧後:空き容量が十分な状態

- Vista Manager アプリケーション(AT-Vista Manager EX)
AT-Vista Manager EXにログインして、次の画面正常に表示されていることを確認してください。
- 「ダッシュボード」画面

- 「システム管理」画面の「リソース管理」

ここでも空きストレージが最大ストレージと比較して余裕があることが確認できます。
- Wireless Controller アプリケーション(AWCプラグイン)を利用している場合
AT-Vista Manager EXのAWCプラグインメニューで、次の画面が正常に表示されていることを確認してください。
- 「AWCプラグイン」/「無線設定」/「AP登録・設定」画面

- 「AWCプラグイン」/「システム設定」画面

- SNMP Plug-in アプリケーション(SNMPプラグイン)を利用している場合
AT-Vista Manager EXのSNMPプラグインメニューで、次の画面が正常に表示されていることを確認してください。
- 「SNMPプラグイン」/「ダッシュボード」画面

- 「SNMPプラグイン」/「システム」/「バージョン情報」画面

復旧の確認は以上です。