それでは、SACを利用して簡単な作業をしてみましょう。
SACを利用してネットワーク機器を操作するための大まかな手順を次に示します。
「タスク」は、管理対象機器の一覧(IPアドレスリスト)と、各機器に対する処理(定義)をたばねたもので、SACを利用する上で中心となる設定要素です。機器に対してなんらかの処理を行う場合は、最初にタスクを作成する必要があります。
SACで管理する機器の IPアドレスと機種名は、タスクごとに指定します。タスクを作成したら、最初に管理対象機器(IPアドレスと機種名)を指定しましょう(タスク作成と同時に指定することもできます)。
「定義」は、管理対象機器に対する処理内容を指示するものです。タスク内の各機器(IPアドレス)にさまざまな定義を割り当てることで、タスクの具体的な動作が決まります。可能な処理は、対象機器により異なります。
タスクと管理対象機器の対応付け、管理対象機器と定義の対応付けは、明示的に保存しないと保持されません。タスクの設定が完了したら、必ず保存操作を実行してください。
いったんタスクを作成し保存した後は、「実行」コマンドを発行するだけでタスクを実行できます。
タスクの実行結果は、タスクの進捗を表示する「ステータスビュー」でリアルタイムに確認することも、SACの動作ログビューワーである「ログビュー」で後から確認することも可能です。
ここで紹介するのは非常に単純なタスクの例ですが、複雑なタスクであっても、この流れは変わりません。タスクごとに異なるのは、おもに手順2で指定する機器と手順3で指定する処理内容になります。
それでは、各手順を詳細に見ていきましょう。
ここでは、機器の動作に影響を与えない処理として、各機器の情報(動作している機器の各種情報)を取得してみます。
SACでは、さまざまな操作を「タスク」と呼ばれる単位で設定します。ここでは、前述の4機器から機器の情報を取得するタスクを作成し、これを実行してみます。タスクの名称は「事前ログ取得」としましょう。
まずはタスクを作成しましょう。
メニューバーから「タスク」→「新規作成」の順に選択してください。
タスクの新規作成
IPアドレスリストのインポート
次に、このタスクで管理する機器(IPアドレスと機種名)を指定します。
「IPアドレス追加」ボタンをクリック
「機種名」は必ず選択してください。「機種名」を選択していない(Unknown)機器は、タスクを実行しても処理の対象になりません。なお、「機種名」は、追加後に「タスクリスト」タブで変更することもできます。
IPアドレスを入力した状態で「取得」ボタンをクリックすると、機種名を自動取得できます。ただし、以下の条件を満たしている必要があります。
IPアドレス追加画面
次に、各機器に対して実行する処理を指定します。これは、「定義」を作成し、タスク内の各機器(IPアドレス)に割り当てることによって行います。
「定義詳細」タブをクリック
「定義の新規作成」ボタン
定義名の指定
操作内容の指定
操作の指定
これでタスクの作成は完了です。
保存されたタスクは「タスク/ジョブ設定」で設定したタスク数まで同時に実行することが可能です。
Note
ご使用いただけるタスクの同時実行数は、ご利用になるPCのスペックに依存します。
それでは、いよいよタスクの実行です。
ステータスビュー
タスク実行完了
SACでは、タスクの実行結果を「動作ログ」として保存しているため、「ステータスビュー」を閉じた後でも、以前に実行したタスクの実行結果を確認できます。
ログビュー
ログビュー
詳細ログ表示