SwimAdminCentral: ユーザーズガイド
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2.5 基本操作

それでは、SACを利用して簡単な作業をしてみましょう。

2.5.1 基本的な流れ

SACを利用してネットワーク機器を操作するための大まかな手順を次に示します。

  1. タスクの作成

    「タスク」は、管理対象機器の一覧(IPアドレスリスト)と、各機器に対する処理(定義)をたばねたもので、SACを利用する上で中心となる設定要素です。機器に対してなんらかの処理を行う場合は、最初にタスクを作成する必要があります。

  2. 管理対象機器の指定

    SACで管理する機器の IPアドレスと機種名は、タスクごとに指定します。タスクを作成したら、最初に管理対象機器(IPアドレスと機種名)を指定しましょう(タスク作成と同時に指定することもできます)。

  3. 各機器に対する処理の定義

    「定義」は、管理対象機器に対する処理内容を指示するものです。タスク内の各機器(IPアドレス)にさまざまな定義を割り当てることで、タスクの具体的な動作が決まります。可能な処理は、対象機器により異なります。

  4. タスクの保存

    タスクと管理対象機器の対応付け、管理対象機器と定義の対応付けは、明示的に保存しないと保持されません。タスクの設定が完了したら、必ず保存操作を実行してください。

  5. タスクの実行

    いったんタスクを作成し保存した後は、「実行」コマンドを発行するだけでタスクを実行できます。

  6. タスク実行結果の確認

    タスクの実行結果は、タスクの進捗を表示する「ステータスビュー」でリアルタイムに確認することも、SACの動作ログビューワーである「ログビュー」で後から確認することも可能です。

ここで紹介するのは非常に単純なタスクの例ですが、複雑なタスクであっても、この流れは変わりません。タスクごとに異なるのは、おもに手順2で指定する機器と手順3で指定する処理内容になります。

それでは、各手順を詳細に見ていきましょう。

ここでは、機器の動作に影響を与えない処理として、各機器の情報(動作している機器の各種情報)を取得してみます。

SACでは、さまざまな操作を「タスク」と呼ばれる単位で設定します。ここでは、前述の4機器から機器の情報を取得するタスクを作成し、これを実行してみます。タスクの名称は「事前ログ取得」としましょう。

2.5.2 タスクの作成

まずはタスクを作成しましょう。

  1. メニューバーから「タスク」→「新規作成」の順に選択してください。

  2. 「タスクの新規作成」ダイアログが表示されます。タスク名「事前ログ取得」を入力し、「OK」をクリックしてください。

    タスクの新規作成
    タスクの新規作成

  3. 「IPアドレスリストのインポート」ダイアログが表示されますが、ここでは手動で IP アドレスを登録するので、「取消し」をクリックしてダイアログを閉じてください。

    IPアドレスリストのインポート
    IPアドレスリストのインポート

2.5.3 管理対象機器の指定

次に、このタスクで管理する機器(IPアドレスと機種名)を指定します。

  1. 「タスクリスト」タブを選択します。(デフォルトでは選択されています。)「タスク一覧」リストで「事前ログ取得」を選択し、画面右下の「IPアドレス追加」ボタンをクリックしてください。

    「IPアドレス追加」ボタンをクリック
    「IPアドレス追加」ボタンをクリック

  2. 「IPアドレス追加」ダイアログが表示されるので、「IPアドレス」欄に対象機器のIPアドレスを入力し、「機種名」から対象機器の機種名を選択して、「追加」をクリックしてください。他の欄はデフォルト状態のままで結構です。

    「機種名」は必ず選択してください。「機種名」を選択していない(Unknown)機器は、タスクを実行しても処理の対象になりません。なお、「機種名」は、追加後に「タスクリスト」タブで変更することもできます。

    IPアドレスを入力した状態で「取得」ボタンをクリックすると、機種名を自動取得できます。ただし、以下の条件を満たしている必要があります。

    IPアドレス追加画面
    IPアドレス追加画面

  3. 手順1〜2を繰り返して、すべての機器のIPアドレスを入力してください。

2.5.4 各機器に対する処理を定義

次に、各機器に対して実行する処理を指定します。これは、「定義」を作成し、タスク内の各機器(IPアドレス)に割り当てることによって行います。

  1. 「定義詳細」タブをクリックしてください。

    「定義詳細」タブをクリック
    「定義詳細」タブをクリック

  2. 「操作」タブを選択し(デフォルトで選択されています)、「定義の新規作成」ボタンをクリックしてください。

    「定義の新規作成」ボタン
    「定義の新規作成」ボタン

  3. 定義名として「事前ログ取得」を入力し、「OK」ボタンをクリックしてください。

    定義名の指定
    定義名の指定

  4. 「操作」タブの各チェックマークを適切にチェックします。ここでは下記画面のとおり、「事前ログ取得」にチェックをします。チェックが終わったら、「上書き保存」ボタンをクリックしてください。他のタブはそのままでかまいません。

    操作内容の指定
    操作内容の指定

  5. 「定義リスト」タブに戻り、各機器に適用する「操作」を「Default」から「事前ログ取得」に変更します。

    操作の指定
    操作の指定

2.5.5 タスクの保存

これでタスクの作成は完了です。

  1. メニューバーから「タスク」→「保存」の順に選択して、タスクの内容を保存してください。

保存されたタスクは「タスク/ジョブ設定」で設定したタスク数まで同時に実行することが可能です。

Note
ご使用いただけるタスクの同時実行数は、ご利用になるPCのスペックに依存します。

2.5.6 タスクの実行

それでは、いよいよタスクの実行です。

  1. 画面左側の「タスク一覧」で「事前ログ取得」が選択されていることを確認し、メニューバーから「タスク」→「実行」の順に選択してください。
  2. 「ステータスビュー」ウィンドウが開き、タスクの実行状況が逐次表示されます。実行結果は、画面下部の Telnet情報欄に表示されます。

    ステータスビュー
    ステータスビュー

  3. タスクの実行が完了したら、Telnet情報欄を確認し、「閉じる」ボタンをクリックして「ステータスビュー」を閉じてください。以上で、事前ログ取得のタスクは完了です。

    タスク実行完了
    タスク実行完了

2.5.7 タスク実行結果の確認

SACでは、タスクの実行結果を「動作ログ」として保存しているため、「ステータスビュー」を閉じた後でも、以前に実行したタスクの実行結果を確認できます。

  1. これには、SACメイン画面のメニューバーから「ログ」→「ログビュー」の順に選択してください。すると、次のような「ログビュー」ウィンドウが開きます。

    ログビュー
    ログビュー

  2. 「ログビュー」を開いた直後は何も表示されていませんが、「ログビュー」のメニューバーから「表示」→「ログ表示設定」の順に選択して「ログ表示設定」ダイアログを開き、「データベース一覧」タブでデータベース名にチェックを付けて「OK」をクリックすると、次のようにログレコードが表示されます。

    ログビュー
    ログビュー

  3. ここで、項目をダブルクリックするか、ツールバーの「詳細ログ表示」ボタンをクリックするか、メニューバーから「表示」→「詳細ログ表示」を選択すると、「詳細ログ表示」ウィンドウが開き、項目の詳細が表示されます。タスク実行時の Telnetセッションログもここで確認できます。

    詳細ログ表示
    詳細ログ表示

  4. タスク作成から実行、確認までの基本的な流れの紹介は以上です。
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