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CentreCOM AR410 V2 設定例集 2.6 #3
ISDNによるIP2点間接続(プロキシーARP)
ISDN回線を使って2つの拠点をIP接続します。この例では、センター側LANのアドレスの一部をリモート側に割り当て、プロキシーARPによってルーティングする例を示しています。
ここでは、ルーターAに接続されている192.168.10.0/24のネットワークのうち、192.168.10.240〜192.168.10.255(192.168.10.240/28)をルーターBに割り当てます。
表 1
|
ルーターA |
ルーターB |
ISDN番号 |
03-1234-1111 |
06-1234-2222 |
ISDNコール名 |
TOOS |
TOOS |
ISDN発着優先 |
発呼優先 |
着呼優先 |
ISDN識別方式 |
サブアドレス識別 |
サブアドレス識別 |
WAN側物理インターフェース |
bri0 |
bri0 |
PPPユーザー名 |
AAA |
BBB |
PPPパスワード |
PasswordA |
PasswordB |
PPP認証方式 |
CHAP |
CHAP |
マルチリンクPPP(MP) |
使用しない |
使用しない |
WAN側(ppp0)IPアドレス |
192.168.100.1/24 |
192.168.100.2/24 |
LAN側(vlan1)IPアドレス |
192.168.10.1/24 |
192.168.10.241/28 |

- 接続先情報(ISDNコール)を定義します。ここではコール名を「TOOS」とし、接続先番号として「0612342222」を指定しています。「PRECEDENCE=OUT」は、ルーターBと同時に通信が発生した場合に、発呼を優先するよう指示するものです。また、「INTREQ=bri0」により、発呼に使用する物理インターフェースとしてbri0を指定します。
ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0612342222 PRECEDENCE=OUT INTREQ=bri0 ↓
- サブアドレスを設定します。「OUTSUB=LOCAL」により、自分のコール名(TOOS)をサブアドレスとして相手側に送信するよう指示します。また、「SEARCHSUB=LOCAL」により、自分のコール名と同じサブアドレスの着信呼にのみ応答するよう設定します。
SET ISDN CALL=TOOS OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL ↓
- ISDNコール「TOOS」上にPPPインターフェース「0」を作成します。また、「IDLE=ON」により、必要に応じて自動発呼するダイヤルオンデマンド機能を有効にします。
CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON ↓
- 接続相手(ルーターB)のPPPユーザー名とパスワードをユーザー認証データベースに登録します。これは、PPPのネゴシエーションで相手を認証するためのものです。
ADD USER=BBB PASSWORD=PasswordB LOGIN=NO ↓
- 自分のPPPユーザー名とパスワードを設定します。これは、PPPのネゴシエーションで相手から認証を受けるためのものです。
SET PPP=0 USER=AAA PASSWORD=PasswordA ↓
- PPP認証方式(相手を認証するときの方式)をCHAPに設定します。
SET PPP=0 OVER=ISDN-TOOS AUTHENTICATION=CHAP ↓
- IPモジュールを有効にします。
- LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0 ↓
- WAN側(ppp0)インターフェースにIPアドレスを設定します。
ADD IP INT=ppp0 IP=192.168.100.1 MASK=255.255.255.0 ↓
- ルーターB側サブネット(192.168.10.240/28)への経路を優先度最高(PREFERENCE=0)で登録し、プロキシーARPが働くようにします。これにより、ルーターAのLAN側端末から192.168.10.241〜192.168.10.254へのARP要求に対し、ルーターAが代理で応答するようになります。
ADD IP ROUTE=192.168.10.240 MASK=255.255.255.240 INT=ppp0 NEXTHOP=192.168.100.2 PREFERENCE=0 ↓
- 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
CREATE CONFIG=router.cfg ↓
SET CONFIG=router.cfg ↓
- 接続先情報(ISDNコール)を定義します。ここではコール名を「TOOS」とし、接続先番号として「0312341111」を指定しています。「PRECEDENCE=IN」は、ルーターAと同時に通信が発生した場合に、着呼を優先するよう指示するものです。また、「INTREQ=bri0」により、発呼に使用する物理インターフェースとしてbri0を指定します。
ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0312341111 PRECEDENCE=IN INTREQ=bri0 ↓
- サブアドレスを設定します。「OUTSUB=LOCAL」により、自分のコール名(TOOS)をサブアドレスとして相手側に送信するよう指示します。また、「SEARCHSUB=LOCAL」により、自分のコール名と同じサブアドレスの着信呼にのみ応答するよう設定します。
SET ISDN CALL=TOOS OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL ↓
- ISDNコール「TOOS」上にPPPインターフェース「0」を作成します。また、「IDLE=ON」により、必要に応じて自動発呼するダイヤルオンデマンド機能を有効にします。
CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON ↓
- 接続相手(ルーターA)のPPPユーザー名とパスワードをユーザー認証データベースに登録します。これは、PPPのネゴシエーションで相手を認証するためのものです。
ADD USER=AAA PASSWORD=PasswordA LOGIN=NO ↓
- 自分のPPPユーザー名とパスワードを設定します。これは、PPPのネゴシエーションで相手から認証を受けるためのものです。
SET PPP=0 USER=BBB PASSWORD=PasswordB ↓
- PPP認証方式(相手を認証するときの方式)をCHAPに設定します。
SET PPP=0 OVER=ISDN-TOOS AUTHENTICATION=CHAP ↓
- IPモジュールを有効にします。
- LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.10.241 MASK=255.255.255.240 ↓
- WAN側(ppp0)インターフェースにIPアドレスを設定します。
ADD IP INT=ppp0 IP=192.168.100.2 MASK=255.255.255.0 ↓
- デフォルトルートを設定します。
ADD IP ROUTE=0.0.0.0 INT=ppp0 NEXTHOP=192.168.100.1 ↓
- 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
CREATE CONFIG=router.cfg ↓
SET CONFIG=router.cfg ↓
■ プロキシーARPを使用しない場合は、ルーターAで次のコマンドを実行します。プロキシーARPはデフォルトでオンになっています。
ADD IP INT=vlan1 PROXYARP=OFF ↓
ルーターAのコンフィグ
[テキスト版]
ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0612342222 PRECEDENCE=OUT INTREQ=bri0 ↓
SET ISDN CALL=TOOS OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL ↓
CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON ↓
ADD USER=BBB PASSWORD=PasswordB LOGIN=NO ↓
SET PPP=0 USER=AAA PASSWORD=PasswordA ↓
SET PPP=0 OVER=ISDN-TOOS AUTHENTICATION=CHAP ↓
ENABLE IP ↓
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0 ↓
ADD IP INT=ppp0 IP=192.168.100.1 MASK=255.255.255.0 ↓
ADD IP ROUTE=192.168.10.240 MASK=255.255.255.240 INT=ppp0 NEXTHOP=192.168.100.2 PREFERENCE=0 ↓
|
ルーターBのコンフィグ
[テキスト版]
ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0312341111 PRECEDENCE=IN INTREQ=bri0 ↓
SET ISDN CALL=TOOS OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL ↓
CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON ↓
ADD USER=AAA PASSWORD=PasswordA LOGIN=NO ↓
SET PPP=0 USER=BBB PASSWORD=PasswordB ↓
SET PPP=0 OVER=ISDN-TOOS AUTHENTICATION=CHAP ↓
ENABLE IP ↓
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.10.241 MASK=255.255.255.240 ↓
ADD IP INT=ppp0 IP=192.168.100.2 MASK=255.255.255.0 ↓
ADD IP ROUTE=0.0.0.0 INT=ppp0 NEXTHOP=192.168.100.1 ↓
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CentreCOM AR410 V2 設定例集 2.6 #3
(C) 2002 - 2008 アライドテレシスホールディングス株式会社
PN: J613-M3048-02 Rev.M
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