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CentreCOM AR410 V2 設定例集 2.6 #59

ローカルルーター(NAT)


Ethernet上のIPサブネットを接続するローカルルーターの設定例です。ここでは、IP NAT(レンジNAT)を使用して、IPアドレスの変換を行っています。Ethernet上でNATを使用する場合の注意事項についてもまとめています。

Ethernet上でNATを使用する場合、NAT後のグローバルアドレスとして、グローバル側インターフェース(図ではeth0)のIPアドレスと異なるアドレスを使用するためには、NAT用グローバルアドレスをルーターのARPテーブルに登録する必要があります。

次に、スタティックNATを使用した場合とダイナミックNATを使用した場合それぞれについて、ローカルNAT機能の設定例を示します。

スタティックNAT

次に示すのは、192.168.10.4→4.4.4.254のスタティックNAT設定例です。



ダイナミックNAT

また、次に示すのは、192.168.10.0/24→4.4.4.0/25のダイナミックNAT設定例です。この設定では、192.168.10.0/24のネットワークからeth0側への通信時に、送信元IPアドレスが4.4.4.1〜4.4.4.127のいずれかのIPアドレスに変換されます。



グローバル側インターフェースアドレスを使用したダイナミックENAT

NATアドレスとして、グローバル側インターフェースに割り当てたIPアドレスを使用する場合は、次のようにARPエントリーの登録は不要です。



Note - このように、インターフェースアドレスをNATアドレスとして使用する場合は、グローバル側ネットワーク(この例ではeth0側)から、ルーターに対してPingができなくなります。

設定例

次に、より実際的な設定例を示します。ここでは、次のような構成のネットワークを例に説明します。

表 1
 
ルーター
vlan1のIPアドレス 192.168.10.1/24
eth0のIPアドレス 4.4.4.128/24


ここでは、次のようなアドレス変換を行います。


ルーターの設定

  1. IPモジュールを有効にします。


  2. vlan1インターフェースにIPアドレスを設定します。


  3. eth0インターフェースにIPアドレスを設定します。


  4. NATを有効にします。


  5. 192.168.10.10に対するスタティックNATの設定を行います。


  6. 192.168.10.1〜192.168.10.254(192.168.10.0/24)に対するダイナミックNATの設定を行います。


  7. スタティックNAT後のIPアドレス4.4.4.129をARPテーブルに登録します。


  8. ダイナミックNAT後のIPアドレス4.4.4.0/25をARPテーブルに登録します。


  9. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。

まとめ

ルーターのコンフィグ [テキスト版]
ENABLE IP
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=eth0 IP=4.4.4.128 MASK=255.255.255.0
ENABLE IP NAT
ADD IP NAT IP=192.168.10.10 GBLIP=4.4.4.129
ADD IP NAT IP=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 GBLIP=4.4.4.1 GBLMASK=255.255.255.128
ADD IP ROUTE=4.4.4.129 MASK=255.255.255.255 INT=vlan1 NEXT=0.0.0.0 PREF=0
ADD IP ROUTE=4.4.4.0 MASK=255.255.255.128 INT=vlan1 NEXT=0.0.0.0 PREF=0





CentreCOM AR410 V2 設定例集 2.6 #59

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