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CentreCOM AR550S 設定例集 2.9 #122

IPv6ローカルルーター(RIPng)


IPv6ローカルルーターの基本設定です。この例では、経路制御にダイナミックルーティングプロトコルのRIPngを使っています。

RIPngは、ルーター間で経路情報を定期的に交換し、ルーティングテーブルを自動的に作成・維持するためのプロトコルです。RIPngでは、ホップ数(目的地までに経由するルーターの数)を基準にして、最短経路を選択します。RIPngは、15ホップ以内の比較的小規模なネットワーク環境で有効です。

ここでは、次のような構成のネットワークを例に解説します。

表 1
 
ルーターA
ルーターB
eth0のIPv6アドレス 3ffe:1:1:1::1/64 3ffe:1:1:2::1/64
vlan1のIPv6アドレス 3ffe:1:1:10::1/64 3ffe:1:1:10::2/64



ルーターAの設定

  1. IPv6モジュールを有効にします。


  2. eth0インターフェースにIPv6アドレス3ffe:1:1:1::1/64を設定します。「PUBLISH=YES」は、LAN上にプレフィックスとゲートウェイアドレスを通知するよう指示するものです。LAN上のIPv6対応クライアントホストは、ルーターから通知を受けることにより、アドレスとデフォルトゲートウェイを自動設定できます。


  3. vlan1インターフェースにIPv6アドレス3ffe:1:1:10::1/64を設定します。「PUBLISH=YES」は、LAN上にプレフィックスとゲートウェイアドレスを通知するよう指示するものです。LAN上のIPv6対応クライアントホストは、ルーターから通知を受けることにより、アドレスとデフォルトゲートウェイを自動設定できます。


  4. ルーター通知(RA)を有効にします。これにより、「PUBLISH=YES」と指定されたインターフェースでプレフィックスとゲートウェイアドレスの通知を行うようになります。


  5. eth0インターフェースでRIPngを有効にします。


  6. vlan1インターフェースでRIPngを有効にします。


  7. RIPngを有効にします。


  8. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。


ルーターBの設定

  1. IPv6モジュールを有効にします。


  2. eth0インターフェースにIPv6アドレス3ffe:1:1:2::1/64を設定します。「PUBLISH=YES」は、LAN上にプレフィックスとゲートウェイアドレスを通知するよう指示するものです。LAN上のIPv6対応クライアントホストは、ルーターから通知を受けることにより、アドレスとデフォルトゲートウェイを自動設定できます。


  3. vlan1インターフェースにIPv6アドレス3ffe:1:1:10::2/64を設定します。「PUBLISH=YES」は、LAN上にプレフィックスとゲートウェイアドレスを通知するよう指示するものです。LAN上のIPv6対応クライアントホストは、ルーターから通知を受けることにより、アドレスとデフォルトゲートウェイを自動設定できます。


  4. ルーター通知(RA)を有効にします。これにより、「PUBLISH=YES」と指定されたインターフェースでプレフィックスとゲートウェイアドレスの通知を行うようになります。


  5. eth0インターフェースでRIPngを有効にします。


  6. vlan1インターフェースでRIPngを有効にします。


  7. RIPngを有効にします。


  8. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。

まとめ

ルーターAのコンフィグ [テキスト版]
ENABLE IPV6
ADD IPV6 INT=eth0 IP=3ffe:1:1:1::1/64 PUBLISH=YES
ADD IPV6 INT=vlan1 IP=3ffe:1:1:10::1/64 PUBLISH=YES
ENABLE IPV6 ADVERTISE
ADD IPV6 RIP INT=eth0
ADD IPV6 RIP INT=vlan1
ENABLE IPV6 RIP


ルーターBのコンフィグ [テキスト版]
ENABLE IPV6
ADD IPV6 INT=eth0 IP=3ffe:1:1:2::1/64 PUBLISH=YES
ADD IPV6 INT=vlan1 IP=3ffe:1:1:10::2/64 PUBLISH=YES
ENABLE IPV6 ADVERTISE
ADD IPV6 RIP INT=eth0
ADD IPV6 RIP INT=vlan1
ENABLE IPV6 RIP





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