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CentreCOM AR550S 設定例集 2.9 #177
PPPoEによる端末型インターネット接続+IPv6ブリッジによるフレッツ・スクウェアv6(NTT東日本)接続
NTT東日本のフレッツ・スクウェアv6(http://flets.com/square/what.html)に接続するための設定例です。
インターネットおよびフレッツ・スクウェアへの接続はPPPoE(ppp0、ppp1)経由で行い、フレッツ・スクウェアv6への接続はIPv6ブリッジ機能を用いてLAN側のネットワークから直接通信します。
表 1:ISPから提供されたインターネット接続情報
接続方式 |
PPPoE |
PPPユーザー名 |
user@isp |
PPPパスワード |
isppasswd |
PPPoEサービス名 |
指定なし |
WAN側IPアドレス(ppp0) |
グローバルアドレス1個(動的割り当て) |
フレッツ・スクウェア v6 で閲覧できるコンテンツの中には、実態がフレッツ・スクウェアのサイトに存在しているコンテンツもあります。すべてのコンテンツを閲覧できるようにするためには、フレッツ・スクウェア v6 用のIPv6ブリッジの設定のほかに、フレッツ・スクウェアに接続するためのPPPoEの設定も必要になります。
表 2:フレッツ・スクウェアならびにフレッツ・スクウェアv6接続情報
接続方式 |
IPv4:PPPoE、IPv6:ブリッジ |
pppユーザ名 |
guest@flets |
pppパスワード |
guest |
PPPoEサービス名 |
指定なし |
WAN側IPアドレス(ppp1) |
グローバルアドレス1個(動的割り当て) |
DNSサーバーアドレス |
自動取得 |
フレッツ・スクウェア専用URL |
http://www.flets/ |
フレッツ・スクウェアv6専用URL |
http://flets-v6.jp/ |
フレッツ・スクウェア、およびフレッツ・スクウェア v6のコンテンツを閲覧するためには、以下のアドレス宛のパケットをフレッツ・スクウェア用インターフェース(ppp1)へルーティングする必要があります。
表 3:フレッツ・スクウェア ルーティングアドレス情報
IPアドレス |
サブネットマスク |
220.210.194.0 |
255.255.255.128 |
Note
- 上記のルーティングアドレス情報は、平成22年1月20日現在の内容です。ネットワークに接続後、最新のルーティングアドレス情報は、http://flets.com/square/routing.html にて確認してください。
通常のインターネット通信はppp0経由、フレッツ・スクウェアへの接続はppp1経由となるため、PPPoEの設定は計2セッション分必要になります。また、フレッツ・スクウェア v6宛のパケットはブリッジ対象となるため、ppp0ではなくeth0インターフェースを通ります。
Note
- WAN回線がフレッツ光ネクスト(NTT東日本)の場合、FletsSquare(V4)のユーザーIDが「guest@flets」ではなく「guest@v4flets-east.jp」となります。
- WAN側Ethernetインターフェース(eth0)上にインターネット(ISP)接続用のPPPインターフェース「0」を作成します。「OVER=eth0-XXXX」の「XXXX」の部分には、ISPから通知されたPPPoEの「サービス名」を記述します。ISPから指定がない場合は、どのサービス名タグでも受け入れられるよう、「ANY」を設定します。
CREATE PPP=0 OVER=eth0-ANY ↓
- ISPから通知されたPPPユーザー名とパスワードを指定し、接続時にIPアドレス割り当ての要求を行うように設定します。LQRはオフにし、代わりにLCP Echoパケットを使ってPPPリンクの状態を監視するようにします。また、ISDN向けの機能であるBAPはオフにします。
SET PPP=0 OVER=eth0-ANY BAP=OFF IPREQUEST=ON USER=user@isp PASSWORD=isppasswd LQR=OFF ECHO=ON ↓
- WAN側Ethernetインターフェース(eth0)上にフレッツ・スクウェア用接続用のPPPインターフェース「1」を作成します。「OVER=eth0-XXXX」の「XXXX」の部分には、どのサービス名タグでも受け入れられるよう、「ANY」を設定します。
CREATE PPP=1 OVER=eth0-ANY ↓
- フレッツ・スクウェア接続用のPPPユーザー名とパスワードを指定し、接続時にIPアドレス割り当ての要求を行うように設定します。LQRはオフにし、代わりにLCP Echoパケットを使ってPPPリンクの状態を監視するようにします。また、ISDN向けの機能であるBAPはオフにします。
SET PPP=1 OVER=eth0-ANY BAP=OFF IPREQUEST=ON USER=guest@flets PASSWORD=guest LQR=OFF ECHO=ON ↓
- IPモジュールを有効にします。
- IPCPネゴシエーションで与えられたIPアドレスをPPPインターフェースで使用するように設定します。
- LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.1.1 MASK=255.255.255.0 ↓
- インターネット接続用のWAN側(ppp0)インターフェースにIPアドレス「0.0.0.0」を設定します。ISPとの接続が確立するまで、IPアドレスは確定しません。
ADD IP INT=ppp0 IP=0.0.0.0 ↓
- フレッツ・スクウェア接続用のWAN側(ppp1)インターフェースにIPアドレス「0.0.0.0」を設定します。ISPとの接続が確立するまで、IPアドレスは確定しません。
ADD IP INT=ppp1 IP=0.0.0.0 ↓
- デフォルトルートを設定します。
ADD IP ROUTE=0.0.0.0 MASK=0.0.0.0 INT=ppp0 next=0.0.0.0 ↓
- フレッツ・スクウェア関連のアクセスがppp1へルーティングされるようにスタティックルーティングの設定をします。
ADD IP ROUTE=220.210.194.0 MASK=255.255.255.128 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.199.160 MASK=255.255.255.224 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.199.192 MASK=255.255.255.224 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.196.0 MASK=255.255.255.128 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.196.128 MASK=255.255.255.192 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.198.0 MASK=255.255.255.192 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.199.144 MASK=255.255.255.240 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
Note
- 上記のルーティングアドレス情報は、平成21年3月13日現在の内容です。ネットワークに接続後、最新のルーティングアドレス情報は、http://flets.com/square/routing.html にて確認してください。
- DNSリレー機能を有効にします。
- DNSリレーの中継先を指定します。通常、中継先にはDNSサーバーのアドレスを指定しますが、IPCPによりアドレスを取得するまでは不明であるため、ここではインターフェース名を指定します。
- 名前に「flets」と付く、フレッツ・スクウェア関連のドメインと、「flets-v6.jp」 と付く、フレッツ・スクウェア v6関連のドメインの名前解決はppp1経由で行なわれるよう、ドメイン振り分けの設定をします。
ADD IP DNS domain=flets-v6.jp INT=ppp1 ↓
ADD IP DNS domain=flets INT=ppp1 ↓
Note
- フレッツ・スクウェア および フレッツ・スクウェア v6関連の名前解決はフレッツ・スクウェア内に存在するDNSサーバーを使って行なわれます。
- ファイアウォール機能を有効にします。
- ファイアウォールの動作を規定するファイアウォールポリシーを作成します。
CREATE FIREWALL POLICY=net ↓
- ICMPパケットはPing(Echo/Echo Reply)と到達不可能(Unreachable)のみ双方向で許可します。
ENABLE FIREWALL POLICY=net ICMP_F=PING,UNREACH ↓
Note
- デフォルト設定では、ICMPはファイアウォールを通過できません。
- ルーターのidentプロキシー機能を無効にし、外部のメール(SMTP)サーバーなどからのident要求に対して、ただちにTCP RSTを返すよう設定します。
DISABLE FIREWALL POLICY=net IDENTPROXY ↓
- ファイアウォールポリシーの適用対象となるインターフェースを指定します。
LAN側インターフェース(vlan1)をPRIVATE(内部)に設定します。
ADD FIREWALL POLICY=net INT=vlan1 TYPE=PRIVATE ↓
インターネット側WANインターフェース(ppp0)およびフレッツ・スクウェア側WANインターフェース(ppp1)をPUBLIC(外部)に設定します。
ADD FIREWALL POLICY=net INT=ppp0 TYPE=PUBLIC ↓
ADD FIREWALL POLICY=net INT=ppp1 TYPE=PUBLIC ↓
- LAN側ネットワークに接続されているすべてのコンピューターがppp0およびppp1を通って送出される際、ENAT機能を使用できるよう設定します。グローバルアドレスには、ppp0およびppp1で動的に取得したIPアドレスを使用します。
ADD FIREWALL POLICY=net NAT=ENHANCED INT=vlan1 GBLINT=ppp0 ↓
ADD FIREWALL POLICY=net NAT=ENHANCED INT=vlan1 GBLINT=ppp1 ↓
- ブリッジモジュールを有効にします。
- WAN側(eth0)インターフェースにブリッジポートを作成します。
ADD BRIDGE PORT=1 INT=eth0 ↓
Note
- フレッツ・スクウェア v6宛のパケット(ブリッジ対象のパケット)はppp0ではなくeth0インターフェースを通るため、ブリッジ対象のインターフェースとしてはeth0を指定します。
- LAN側(vlan1)インターフェースにブリッジポートを作成します。
ADD BRIDGE PORT=2 INT=vlan1 ↓
- ブリッジ対象のプロトコルを指定します。IPv6をブリッジする場合はtypeパラメータに「86dd」を指定します。
ADD BRIDGE PROTOCOL TYPE=86dd ↓
- 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
CREATE CONFIG=router.cfg ↓
SET CONFIG=router.cfg ↓
ルーターのコンフィグ
[テキスト版]
CREATE PPP=0 OVER=eth0-ANY ↓
SET PPP=0 OVER=eth0-ANY BAP=OFF IPREQUEST=ON USER=user@isp PASSWORD=isppasswd LQR=OFF ECHO=ON ↓
CREATE PPP=1 OVER=eth0-ANY ↓
SET PPP=1 OVER=eth0-ANY BAP=OFF IPREQUEST=ON USER=guest@flets PASSWORD=guest LQR=OFF ECHO=ON ↓
ENABLE IP ↓
ENABLE IP REMOTEASSIGN ↓
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.1.1 MASK=255.255.255.0 ↓
ADD IP INT=ppp0 IP=0.0.0.0 ↓
ADD IP INT=ppp1 IP=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=0.0.0.0 MASK=0.0.0.0 INT=ppp0 next=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.194.0 MASK=255.255.255.128 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.199.160 MASK=255.255.255.224 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.199.192 MASK=255.255.255.224 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.196.0 MASK=255.255.255.128 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.196.128 MASK=255.255.255.192 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.198.0 MASK=255.255.255.192 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ADD IP ROUTE=220.210.199.144 MASK=255.255.255.240 INT=ppp1 NEXT=0.0.0.0 ↓
ENABLE IP DNSRELAY ↓
ADD IP DNS INT=ppp0 ↓
ADD IP DNS domain=flets-v6.jp INT=ppp1 ↓
ADD IP DNS domain=flets INT=ppp1 ↓
ENABLE FIREWALL ↓
CREATE FIREWALL POLICY=net ↓
ENABLE FIREWALL POLICY=net ICMP_F=PING,UNREACH ↓
DISABLE FIREWALL POLICY=net IDENTPROXY ↓
ADD FIREWALL POLICY=net INT=vlan1 TYPE=PRIVATE ↓
ADD FIREWALL POLICY=net INT=ppp0 TYPE=PUBLIC ↓
ADD FIREWALL POLICY=net INT=ppp1 TYPE=PUBLIC ↓
ADD FIREWALL POLICY=net NAT=ENHANCED INT=vlan1 GBLINT=ppp0 ↓
ADD FIREWALL POLICY=net NAT=ENHANCED INT=vlan1 GBLINT=ppp1 ↓
ENABLE BRIDGE ↓
ADD BRIDGE PORT=1 INT=eth0 ↓
ADD BRIDGE PORT=2 INT=vlan1 ↓
ADD BRIDGE PROTOCOL TYPE=86dd ↓
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CentreCOM AR550S 設定例集 2.9 #177
(C) 2005-2014 アライドテレシスホールディングス株式会社
PN: J613-M0710-04 Rev.P
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