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CentreCOM AR550S 設定例集 2.9 #18

ISDN経由でのPPPダイヤルアップ受け入れ(アドレス動的割り当て)


ISDN経由でリモートユーザーからのダイヤルアップPPP接続を受け入れるアクセスサーバー的な設定例です。この例では、IPプール機能を使って、アドレスプールの中から使用されていないアドレスを動的に割り当てます。

ここでは、本製品を着呼専用とし、アクセスしてきたユーザーにIPアドレスを動的に割り当てる設定例を示します。着呼時にPPPインターフェースを動的生成するため、PPPテンプレート機能を使用しています。

表 1
 
ルーターA
ISDN番号 03-1234-1111
ISDNコール名 REMOTE
ISDN発着優先 着呼優先(専用)
WAN側物理インターフェース 特定しない
PPP認証方式 CHAP
WAN側(pppx)IPアドレス Unnumbered(動的作成)
LAN側(vlan1)IPアドレス 192.168.10.1/24
IPプール名 KAIKAI
IPプールのアドレス範囲 192.168.100.1〜192.168.100.127


ルーターAには、下記のPPPユーザーを登録します。

表 2
ユーザー名
AAA
BBB
CCC
パスワード PasswordA PasswordB PasswordC



ルーターAの設定

  1. リモートユーザーのPPPユーザー名とパスワードを登録します(認証するときのパスワード)。


  2. IPプール「KAIKAI」を作成し、ユーザーに割り当てるアドレス範囲を設定します。


  3. PPPテンプレートを作成します。これは、動的に作成するPPPインターフェースの仕様を定義するもので、着呼時のみ有効です。ここでは、CHAP認証を使用し、IPプール「KAIKAI」を使用するように設定します。


  4. 接続先を作成します。ルーターAは着呼のみで発呼は行わないため、接続先回線番号として「0」を設定します。また、「INANY=ON」により、ISDNレベルでは誰でも着呼できるようにします。


  5. 「USER=PPP」により、着呼に対して動的にPPPインターフェースを作成するよう設定します。


  6. 動的に作成されたPPPインターフェースに対しては、PPPテンプレート「1」を適用します。


  7. IPモジュールを有効にします。


  8. LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  9. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。

まとめ

ルーターAのコンフィグ [テキスト版]
ADD USER=AAA PASSWORD=PasswordA LOGIN=NO
ADD USER=BBB PASSWORD=PasswordB LOGIN=NO
ADD USER=CCC PASSWORD=PasswordC LOGIN=NO
CREATE IP POOL="KAIKAI" IP=192.168.100.1-192.168.100.127
CREATE PPP TEMPLATE=1 IDLE=60 BAP=OFF IPPOOL="KAIKAI" AUTHENTICATION=CHAP
ADD ISDN CALL=REMOTE NUMBER=0 PREC=IN INANY=ON
SET ISDN CALL=REMOTE USER=PPP
SET ISDN CALL=REMOTE PPPTEMPLATE=1
ENABLE IP
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0





CentreCOM AR550S 設定例集 2.9 #18

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PN: J613-M0710-04 Rev.P

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