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CentreCOM AR550S 設定例集 2.9 #43

フレームリレーによるIP3点間接続


フレームリレー網を使って3つの拠点をIP接続します。

ここでは、次のような構成のネットワークを例に解説します。

表 1
 
ルーターA
ルーターB
ルーターC
TDMグループ名 TOY TOY TOY
回線速度 128Kbps 64Kbps 64Kbps
WAN側物理インターフェース bri0 bri0 bri0
PVC状態確認手順(LMI) Annex A Annex A Annex A
DLCI(1) 16(対B) 18(対A) 20(対B)
DLCI(2) 17(対C) 19(対C) 21(対A)
WAN側(fr0)IPアドレス 192.168.100.1/24 192.168.100.2/24 192.168.100.3/24
LAN側(vlan1)IPアドレス 192.168.10.1/24 192.168.20.1/24 192.168.30.1/24




ルーターAの設定

  1. BRIインターフェース「0」の全スロット(1〜2)を、常時起動のTDM(専用線)モードに設定します。


  2. bri0のスロット1〜2(128Kbps)に対して、TDMグループ「TOY」を作成します。


  3. FR(フレームリレー)インターフェース「0」をTDMグループ「TOY」上に作成し、PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを設定してfr0をリセットします(LMIを設定した際は、FRインターフェースをリセットします)。


  4. IPモジュールを有効にします。


  5. LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  6. WAN側(fr0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  7. 経路情報を設定します。


  8. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



ルーターBの設定

  1. BRIインターフェース「0」の全スロット(1〜2)を、常時起動のTDM(専用線)モードに設定します。


  2. bri0のスロット1(64Kbps)に対して、TDMグループ「TOY」を作成します。


  3. FR(フレームリレー)インターフェース「0」をTDMグループ「TOY」上に作成し、PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを設定してfr0をリセットします(LMIを設定した際は、FRインターフェースをリセットします)。


  4. IPモジュールを有効にします。


  5. LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  6. WAN側(fr0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  7. 経路情報を設定します。


  8. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



ルーターCの設定

  1. BRIインターフェース「0」の全スロット(1〜2)を、常時起動のTDM(専用線)モードに設定します。


  2. bri0のスロット1(64Kbps)に対して、TDMグループ「TOY」を作成します。


  3. FR(フレームリレー)インターフェース「0」をTDMグループ「TOY」上に作成し、PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを設定してfr0をリセットします(LMIを設定した際は、FRインターフェースをリセットします)。


  4. IPモジュールを有効に設定します。


  5. LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  6. WAN側(fr0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  7. 経路情報を設定します。


  8. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



メモ

■ 設定内容を確認するには、以下の各コマンドを使います。



■ 接続相手のルーターがInverse ARPをサポートしていない場合など、Inverse ARPを使用しない場合は、各ルーターの手順6以降で下記のように相手ルーターのFRインターフェースのIPアドレスと、対応するDLCI番号をスタティックに設定します。



■ 設定例中の「RESET FR=0」は、コマンドラインからfr0インターフェースの設定を行った場合に必要なものです。内蔵テキストエディター(EDIT)などで直接設定ファイルを記述する場合は「RESET FR=0」は不要です。


■ PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを使用する場合、フレームリレーのシステムパラメーターの1つであるError Threshold値(NN2パラメーター)の変更が必要になることがあります(本製品のデフォルト値は2)。たとえば、NTTのSuperRelayFRを使用している場合は、下記のコマンドを追加してNN2パラメーターの値を3に変更してください。

まとめ

ルーターAのコンフィグ [テキスト版]
* 「#」で始まる行は、コンソールから入力しないと意味を持たないコマンドか、設定ファイル(.cfg)に記述しても無効なコマンドを示しています。詳細は本文の説明をご覧ください。
SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2
CREATE TDM GROUP=TOY INTERFACE=bri0 SLOTS=1-2
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOY LMISCHEME=ANNEXA
# RESET FR=0
ENABLE IP
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=fr0 IP=192.168.100.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP ROUTE=192.168.20.0 MASK=255.255.255.0 INTERFACE=fr0 NEXT=192.168.100.2 DLC=16
ADD IP ROUTE=192.168.30.0 MASK=255.255.255.0 INTERFACE=fr0 NEXT=192.168.100.3 DLC=17


ルーターBのコンフィグ [テキスト版]
* 「#」で始まる行は、コンソールから入力しないと意味を持たないコマンドか、設定ファイル(.cfg)に記述しても無効なコマンドを示しています。詳細は本文の説明をご覧ください。
SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2
CREATE TDM GROUP=TOY INTERFACE=bri0 SLOTS=1
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOY LMISCHEME=ANNEXA
# RESET FR=0
ENABLE IP
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.20.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=fr0 IP=192.168.100.2 MASK=255.255.255.0
ADD IP ROUTE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 INTERFACE=fr0 NEXT=192.168.100.1 DLC=18
ADD IP ROUTE=192.168.30.0 MASK=255.255.255.0 INTERFACE=fr0 NEXT=192.168.100.3 DLC=19


ルーターCのコンフィグ [テキスト版]
* 「#」で始まる行は、コンソールから入力しないと意味を持たないコマンドか、設定ファイル(.cfg)に記述しても無効なコマンドを示しています。詳細は本文の説明をご覧ください。
SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2
CREATE TDM GROUP=TOY INTERFACE=bri0 SLOTS=1
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOY LMISCHEME=ANNEXA
# RESET FR=0
ENABLE IP
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.30.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=fr0 IP=192.168.100.3 MASK=255.255.255.0
ADD IP ROUTE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 INTERFACE=fr0 NEXT=192.168.100.1 DLC=21
ADD IP ROUTE=192.168.20.0 MASK=255.255.255.0 INTERFACE=fr0 NEXT=192.168.100.2 DLC=20





CentreCOM AR550S 設定例集 2.9 #43

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