[index] CentreCOM AR550S コマンドリファレンス 2.9

IP/概要・基本設定


  - IPホストとしての基本設定
  - IPルーターとしての基本設定
  - デバッグ用コマンド


IP(Internet Protocol)の基本設定について説明します。

本製品のご購入直後は、デフォルトユーザー「manager」の登録情報以外、まったく設定が行われていない状態になっています。本製品をIPルーターとして使用するためには、物理層、データリンク層の設定を行い、その上に少なくとも2つのIPインターフェースを作成する必要があります。また、IPモジュールを有効にする必要があります。

以下、そのための基本設定について説明します。

 

IPホストとしての基本設定

ここでは、ルーターとしての設定を説明する前に、LAN上の別のコンピューターからTelnetでログインできるよう、LAN側インターフェースにIPアドレスを割り当てる方法について説明します。

IPアドレス(IPインターフェース)が1つしかない状態では、IPパケットを転送することができないためルーターとしては機能しませんが、IPパケットを送受信するIPホストとしては機能します。

たとえば、他のコンピューターからTelnetでログインしたり、本製品から他のコンピューターにTelnetしたり、PINGコマンドを実行したり、TFTPを使ってファイルをダウンロード、アップロードしたりすることができます。

  1. コンソールターミナルからログインします。

  2. IPモジュールを有効にします。


  3. LAN側インターフェースにIPアドレスを設定します。LANに接続されているインターフェースを指定してください。ここでは、vlan1がLANに接続されていると仮定します。


以上で設定は完了です。

■ 別サブネットからもアクセスしたい場合は経路の設定が必要になります。たとえば、192.168.20.0/24への経路を設定するには次のようにします。


あるいは、デフォルト経路を設定するには次のようにします。


■ IPモジュールの全般的な情報はSHOW IPコマンドで確認します。

■ インターフェースに割り当てられたIPアドレスの情報はSHOW IP INTERFACEコマンドで確認します。

■ 経路情報はSHOW IP ROUTEコマンドで確認します。

 

IPルーターとしての基本設定

IPのルーティング機能を利用するには、少なくとも2つのIPインターフェースが必要です。そのためには、データリンク層インターフェース(vlan、eth、ppp、fr)をセットアップし、IPアドレスを割り当てる必要があります。

ここでは、次のような構成のネットワークを例に、eth0、vlan1間でIPパケットをルーティングするための設定を示します。


  1. IPモジュールを有効にします。


  2. 2つのインターフェースにIPアドレスを割り当てます。


設定は以上です。IPインターフェースを複数作成した時点でIPルーティングが有効になります。

■ 外部への経路はADD IP ROUTEコマンドで追加します。たとえば、vlan1側にサブネット192.168.30.0/24への経路が存在する場合は次のように設定します。


■ デフォルト経路を設定するには、ROUTE、MASKパラメーターに0.0.0.0を指定します(この場合MASKは省略可能です)。INTERFACEパラメーターにはデフォルトゲートウェイ(ルーター)のあるネットワークに直接接続されたインターフェースを、NEXTHOPにはデフォルトゲートウェイのIPアドレスを指定します。たとえば、eth0側にデフォルトゲートウェイ192.168.10.32がある場合は次のように設定します。


■ IPモジュールの全般的な情報はSHOW IPコマンドで確認します。

■ インターフェースに割り当てられたIPアドレスの情報はSHOW IP INTERFACEコマンドで確認します。

■ 経路情報はSHOW IP ROUTEコマンドで確認します。

 

デバッグ用コマンド

IPのデバッグ用には、以下のコマンドが用意されています。








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