[index] CentreCOM ARX640S コマンドリファレンス 5.1.5

offset-list

モード: RIPモード
カテゴリー: IPルーティング / 経路制御(RIP)


(config-router)# [no] offset-list LISTNAME {in|out} <0-16> [IFNAME]


オフセットリストを定義して、RIPパケットの送受信時に任意の経路のメトリック値を大きくするよう設定する。
no形式で実行した場合はオフセットリストの定義を削除する。

オフセットリストは、特定RIP経路の送受信時にメトリック値を変更する機能。経路の指定には標準IPアクセスリストを用いる。


パラメーター

LISTNAME 標準IPアクセスリスト名。メトリックを変更する経路をpermit、変更しない経路をdenyするよう設定しておくこと(ここでのdenyは「破棄」ではなく「メトリックを変更しない」の意味)
in|out オフセットリストの適用方向。in(RIP経路の受信時に加算)、out(RIP経路の送信時に加算)から選択する。
<0-16> 標準IPアクセスリストでpermitされた経路エントリーのメトリックに加算する値(denyされた経路エントリーのメトリックは変更されない)
IFNAME IPインターフェース名。指定したインターフェースで送受信されるRIP経路だけをオフセットリストの対象にしたい場合に指定する。省略時はすべてのインターフェースに適用される


使用例

■ vlan 1から経路情報を送信するとき、172.16.20.0/24だけメトリックを5加算した上で通知する。outを指定した場合は、自身の経路表には影響を与えない。

*Router(config)# access-list ip standard add5
*Router(config-acl-ip)# permit 172.16.20.0/24
*Router(config-acl-ip)# exit
*Router(config)# router rip
*Router(config-router)# offset-list add5 out 5 vlan 1


■ gigabitEthernet 0で経路情報を受信するとき、172.31.20.0/24だけメトリックを4加算した上でRIP経路表に取り込む。inを指定した場合は、自身の経路表に影響を与える。

*Router(config)# access-list ip standard add4
*Router(config-acl-ip)# permit 172.31.20.0/24
*Router(config-acl-ip)# exit
*Router(config)# router rip
*Router(config-router)# offset-list add4 in 4 gigabitEthernet 0



注意・補足事項

■ RIPではメトリック16の経路は「無効」と見なされる。


コマンドツリー

router rip (グローバルコンフィグモード)
    |
    +- offset-list(RIPモード)


関連コマンド

access-list ip standard(list)(グローバルコンフィグモード)
show ip protocols rip(非特権EXECモード)
show ip rip(非特権EXECモード)
show ip route(非特権EXECモード)
show ip route database(非特権EXECモード)



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