[index] CentreCOM ARX640S コマンドリファレンス 5.1.5

offset-list

モード: RIPngモード
カテゴリー: IPv6ルーティング / 経路制御(RIPng)


(config-router)# [no] offset-list LISTNAME {in|out} <0-16> [IFNAME]


オフセットリストを定義して、RIPngパケットの送受信時に任意の経路のメトリック値を大きくするよう設定する。
no形式で実行した場合はオフセットリストの定義を削除する。

オフセットリストは、特定RIPng経路の送受信時にメトリック値を変更する機能。経路の指定には標準IPv6アクセスリストを用いる。


パラメーター

LISTNAME 標準IPv6アクセスリスト名。メトリックを変更する経路をpermit、変更しない経路をdenyするよう設定しておくこと(ここでのdenyは「破棄」ではなく「メトリックを変更しない」の意味)
in|out オフセットリストの適用方向。in(RIPng経路の受信時に加算)、out(RIPng経路の送信時に加算)から選択する。
<0-16> 標準IPv6アクセスリストでpermitされた経路エントリーのメトリックに加算する値(denyされた経路エントリーのメトリックは変更されない)
IFNAME IPv6インターフェース名。指定したインターフェースで送受信されるRIPng経路だけをオフセットリストの対象にしたい場合に指定する。省略時はすべてのインターフェースに適用される


使用例

■ vlan 1から経路情報を送信するとき、2001:1:2:20::/64だけメトリックを5加算した上で通知する。outを指定した場合は、自身の経路表には影響を与えない。

*Router(config)# access-list ipv6 standard add5
*Router(config-acl-ipv6)# permit 2001:1:2:20::/64
*Router(config-acl-ipv6)# exit
*Router(config)# router ipv6 rip
*Router(config-router)# offset-list add5 out 5 vlan 1


■ gigabitEthernet 0で経路情報を受信するとき、3ffe:b80:3c:20::/64だけメトリックを4加算した上でRIPng経路表に取り込む。inを指定した場合は、自身の経路表に影響を与える。

*Router(config)# access-list ipv6 standard add4
*Router(config-acl-ipv6)# permit 3ffe:b80:3c:20::/64
*Router(config-acl-ipv6)# exit
*Router(config)# router ipv6 rip
*Router(config-router)# offset-list add4 in 4 gigabitEthernet 0


注意・補足事項

■ RIPngではメトリック16の経路は「無効」と見なされる。


コマンドツリー

router ipv6 rip (グローバルコンフィグモード)
    |
    +- offset-list(RIPngモード)


関連コマンド

access-list ipv6 standard(list)(グローバルコンフィグモード)
ipv6 router rip(インターフェースモード)
show ipv6 protocols rip(非特権EXECモード)
show ipv6 rip(非特権EXECモード)
show ipv6 route(非特権EXECモード)
show ipv6 route database(非特権EXECモード)



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