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CentreCOM 8700SLシリーズ コマンドリファレンス 2.9
運用・管理/ソフトウェア
- ファイル名
- ファームウェアファイル(リリースファイル)
- パッチファイル
- ファームウェアインストーラーにおけるバージョン表記
- ファームウェアファイル(リリースファイル)の有効化
- インストール(ファームウェア構成)情報
- フィーチャー(追加機能)ライセンス
本製品のソフトウェアについて説明します。
本製品のソフトウェアは、ファームウェアファイル(リリースファイル)とパッチファイルで構成されています。バージョンによりパッチファイルがないこともあります。
ソフトウェアの本体です。ファームウェアファイルのバージョンは、ピリオドで区切られた3つの数字「major.minor.interim」(例:バージョン2.5.1)の形式で表されます。「major」はメジャーバージョン番号、「minor」はマイナーバージョン番号です。「interim」は、不具合修正などのために提供されていたパッチファイルがファームウェアに反映された時点で加算されます。
本製品のファームウェアファイルは「86s-rrr.REZ」というファイル名で提供されます。「86s-」は適用機種を表します。「rrr」は「major.minor.interim」からピリオドを取り除いた3桁の数値です。拡張子「.REZ」は圧縮された形式のリリースファイルであることを示します。
Note
- ファームウェアファイルは、「86rrr-mm.REZ」のようなファイル名で提供される場合もあります。この場合のバージョン表記は、「major.minor.interim-mm」(例:バージョン2.7.5-06)の形式になります。「mm」はメンテナンス番号と呼び、後述するパッチ番号にほぼ相当します。不具合修正をパッチファイルとして提供するのではなく、ファームウェアファイル自体を修正して提供するような場合にこの形式のファイル名、バージョン表記が使われます。
パッチファイルは、ファームウェアに対する暫定的な不具合修正のために使用されるもので、「86rrr-pp.PAZ」というファイル名で提供されます。パッチファイル名は、適用機種を示す「86」、パッチの対象となるリリースのバージョン番号「rrr」、パッチ番号「pp」で構成されます。パッチ番号は「01」から始まります。例えば「86s-251.REZ」に対して、初めて提供されるパッチは「86251-01.PAZ」となります。最新のパッチファイルは、パッチ番号「01」から不具合修正された内容のすべてを含む形式で提供されます(対象となるファームウェアに適用可能なパッチファイルは1つだけです)。拡張子「.PAZ」は圧縮された形式のパッチファイルであることを示します。
Note
- 不具合修正をパッチファイルとして提供するのではなく、ファームウェアファイル自体を修正して提供することもあります。
ファームウェアインストーラーにおけるバージョン表記 |
ファームウェアインストーラー(セットアップツール)では、バージョン番号を「major.minor.interim PLpp」のように表します。各数値は上記の各ファイル説明での項目と同様です。ただし、「pp」の十の位の桁の「0」は表記しません(例「2.5.1 PL8」)。
ファームウェアファイル(リリースファイル)の有効化 |
ファームウェアを使用するためにはライセンスが必要です。ファームウェアファイルをフラッシュメモリーにダウンロードしても、ライセンス情報を入力して有効化するまでは使用できません。
Note
- 以下の作業はファームウェアインストーラーが自動的に行いますので、通常は必要ありません。
ファームウェアを有効化するには、ライセンスパスワードとバージョン番号の情報が必要です。ここではバージョン番号を「major.minor.interim」の形式とします。
■ ファームウェアの有効化にはENABLE RELEASEコマンドを使います。
ENABLE RELEASE=86s-251.rez NUMBER=2.65541 PASSWORD=a689E8113492 ↓
NUMBERパラメーターに指定する値「x.y」は、次のようにして求めます。
- 「x」はファームウェアのmajorバージョンです。たとえば、バージョン2.5.1なら2になります。
- 「y」は「65536×interim+minor」で求めます。バージョン2.5.1なら、65536×1+5で65541になります。
Note
- バージョン2.7以降のバージョンアップ時には、バージョン番号の「major.minor」部分が変更されない限り、パスワードの入力を省略できます。たとえば、バージョン2.7.4から2.7.5へのバージョンアップでは、「major.minor」部分がともに「2.7」なので、バージョン2.7.5のファームウェアを有効化する際に、PASSWORDパラメーターを省略できます。ただし、ENABLE RELEASEコマンド自体は実行する必要がありますのでご注意ください(ライセンスパスワードなしでファームウェアの有効化ができる、という意味です)。
■ ファームウェアライセンスの情報はSHOW RELEASEコマンドで見ることができます。
起動時にロードすべきファームウェアファイルとパッチファイルは、「インストール」情報としてシステムに保存されています。
インストール情報には以下の3種類があります。
表 1
TEMPORARY |
一度しか使用されないテスト用インストール情報 |
PREFERRED |
通常使用するファームウェアとパッチファイルの情報 |
DEFAULT |
緊急時に使用するインストール情報。EPROM上のファームウェアから起動する |
Note
- 以下の作業はファームウェアインストーラーが自動的に行いますので、通常は必要ありません。
■ 起動時に使用するファームウェアはSET INSTALLコマンドで設定します。
SET INSTALL=PREFERRED RELEASE=86s-251.rez PATCH=86251-01.paz ↓
■ インストール情報を削除するにはDELETE INSTALLコマンドを使います。
DELETE INSTALL=PREFERRED ↓
■ インストールの設定情報を確認するにはSHOW INSTALLコマンドを使います。
本製品では、付加的な機能をライセンス制で提供しています。これらの追加機能を使用するためには、フィーチャーライセンスを購入し、ライセンスを有効化する必要があります。詳細については、ライセンス付属の文書をご覧ください。
■ フィーチャーライセンスを有効化するには、ENABLE FEATUREコマンドを使います。
ENABLE FEATURE=NOEX PASSWORD=jogefogejoge ↓
■ 現在有効化されているフィーチャーの一覧はSHOW FEATUREコマンドで確認できます。
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