[index] CentreCOM GS900M V2シリーズ コマンドリファレンス 2.3.2

省エネ機能/概要・基本設定


  - エコトリガー(パワーセーブトリガー)
   - スケジュールの設定
   - パワーセーブトリガー設定時の動作
  - エコLED(ポートLED 消灯モード)


本製品では、通常運用時の消費電力を抑える省エネ機能をサポートしています。
省エネ機能には、次の3つの機能があります。


省電力モードについては「スイッチング」の章をご覧ください。

 

エコトリガー(パワーセーブトリガー)

ユーザーがあらかじめ設定したスケジュールに従って、LEDの消灯、ポートの機能停止(シャットダウン)、本体の電源オフ、PoEポートの給電停止(GS908M V2-4PSのみ)を実行できる機能です。

ここでは、コマンドラインインターフェースによる設定方法を中心に説明します。なお、Web GUIでは「システム設定」-「トリガー」で設定できます。(詳細は「Web GUI」/「システム設定」をご覧ください。)

スケジュール設定によって実行できる省電力制御(パワーセーブモード)には、以下の4つがあります。これらの省電力制御と実施する日時を組み合わせてトリガーエントリーを作成します。トリガーエントリーの作成によって、指定時刻になると自動的に省電力制御が実施されます。

Note - POEOFFモードに対応しているのは、GS908M V2-4PSのみです。(PoE機能については、「PoE」の章をご覧ください。)

 

スケジュールの設定

スケジュールは以下のパラメーターで設定します。

表 1
パラメーター
内容
開始日/ 終了日 STARTDATEとENDDATEパラメーターに西暦年、月、日を指定。ENDDATEを省略すると、STARTDATEで指定した日のみトリガーが有効になる。
毎日 DAYSパラメーターにALLを指定。
曜日 DAYSパラメーターに曜日(MON, TUE, WED, THU, FRI, SAT, SUN)を指定。
平日 DAYSパラメーターにWEEKDAY(= MON, TUE, WED, THU, FRI)を指定。
週末 DAYSパラメーターにWEEKEND(= SAT, SUN)を指定。
開始時刻/終了時刻 STARTTIMEとENDTIMEパラメーターに時間、分を指定。STARTDATE/ENDDATE、DAYSと組み合わせて設定可能。


■ エコトリガーを有効にするにはENABLE TRIGGERコマンドを設定します。


■ エコトリガーを作成するにはCREATE TRIGGERコマンドを設定します。平日0時30分から6時まで全ポートのLEDを消灯させるトリガーを作成します。


■ 19時から23時までポートの電源をダウンさせるエコトリガーを作成します。


■ エコトリガーの設定を変更するにはSET TRIGGERコマンドを設定します。


■ エコトリガーを無効にするにはDISABLE TRIGGERコマンドを設定します。


■ エコトリガーを削除するにはDESTROY TRIGGERコマンドを実行します。


パワーセーブモードを2日以上継続させる場合、STARTTIMEとENDTIMEの設定は期間中の1 日ごとに適用されます(開始日の開始時間、終了日の終了時間を設定するものではありません)。

たとえば、「土曜日0時から日曜日23時59分まで」という設定をするには、

を指定しますが、STARTTIMEとENDTIMEの指定は土曜日と日曜日それぞれに対して適用されます。つまり、以下の設定をしたのと同じことになります。

土曜日の00:00 〜 23:59
日曜日の00:00 〜 23:59

このような設定をした場合、LEDOFF/PORTOFF/POEOFF モードの場合は、土曜日の23:59 にいったんパワーセーブモードが解除され、日曜日の00:00 に再びパワーセーブモードになります。SLEEP モードの場合は、23:59 から00:00 の間もパワーセーブモードが継続します。

Note - SLEEP モードで指定できる期間は最大28 日間です。開始日から終了日までの日数が28日を超えないように設定してください。28日を超える設定をした場合、終了時刻になってもスタンバイ状態が解除されません。電源ケーブル抜き差しによる電源再投入、またはリセットボタンの押下を行わないかぎり本製品は起動しませんので、ご注意ください。

Note - SLEEPモードを設定する際に、ENDTIMEの指定をせずにSTARTTIMEのみを指定すると、電源ケーブル抜き差しによる電源再投入、またはリセットボタンの押下を行わないかぎり本製品は起動しませんので、ご注意ください。

Note - PORTOFFモードを設定する際に、不用意にPORT=ALLが指定されると、期間中はいずれのポートからもTelnet やSNMPによるリモート接続ができなくなりますので、ご注意ください。

Note - 設定スクリプトファイル編集中に、SLEEPモードの開始日時になると、保存前の設定内容が消去されますので、ご注意ください。

Note - 正確な時刻でエコトリガーを動作させるため、SNTPとの併用を推奨します。

 

パワーセーブトリガー設定時の動作

パワーセーブトリガーを設定した際の動作を説明します。

■ トリガー有効期間中に再起動した場合

表 2
パワーセーブモード
動作
ポートLED の消灯(LEDOFF モード) 消灯のまま。ただし、ポートLEDモードが消灯モードのとき。
ポートのシャットダウン(PORTOFF モード) シャットダウンしたまま。
本体の電源オフ(SLEEP モード) スタンバイ状態を解除する。ただし、再起動後ログインプロンプトが表示されているときに、本体前面のSPD/DPX LED表示切替ボタンとリセットボタンを同時に押すと、トリガー有効期間中であれば、再びスタンバイ状態に移行させることができる。
PoEポートの給電停止(POEOFF モード) 給電停止したまま。(GS908M V2-4PSのみ)


■ トリガーの開始時刻を過ぎてから本製品を起動した場合の動作

表 3
パワーセーブモード
動作
ポートLED の消灯(LEDOFF モード) 消灯する。ただし、ポートLEDモードが消灯モードのとき。
ポートのシャットダウン(PORTOFF モード) シャットダウンする。
本体の電源オフ(SLEEP モード) スタンバイ状態に移行しない。ただし、再起動後ログインプロンプトが表示されているときに、本体前面のSPD/DPX LED表示切替ボタンとリセットボタンを同時に押すと、トリガー有効期間中であれば、スタンバイ状態に移行させることができる。
PoEポートの給電停止(POEOFF モード) 給電停止する。(GS908M V2-4PSのみ)


■ トリガー有効期間中にパワーセーブモードを解除する方法

表 4
パワーセーブモード
動作
ポートLED の消灯(LEDOFF モード) エントリーを無効に設定するか、エントリーを削除する。本体前面のSPD/DPX LED表示切替ボタンを押し、ポートLEDモードを消灯モード以外のモード(SPEEDまたはDUPLEX)に変更する。
ポートのシャットダウン(PORTOFF モード) エントリーを無効に設定するか、エントリーを削除する。
本体の電源オフ(SLEEP モード) 電源ケーブルの抜き差しによって電源を再投入する。本体前面のリセットボタンを押す。
PoEポートの給電停止(POEOFF モード) ポートのPoE給電機能を有効にする。(GS908M V2-4PSのみ)


Note - SLEEPモードを解除する場合は、トリガーの開始時刻から1 分以上経過した後、上記方法で起動するようにしてください。トリガーの開始時刻と同時に上記操作を行うと、起動直後にSLEEPモードが実施され、スタンバイ状態となりますので、ご注意ください。

■ 異なるパワーセーブモードのエントリー同士で指定期間が重なる場合の動作
SLEEP モードとそれ以外のモードのエントリーで指定期間が重なる場合はSLEEPモードが優先されます(他のパワーセーブモードが動作していても、SLEEP モードに切り替わります)。


 

エコLED(ポートLED 消灯モード)

ポートLED(LINK/ACT LED、SPD/DPX LED、GS908M V2-4PSのPoE LED)を点灯させないようにする機能です。ポートごとにLED点灯/消灯を設定したり、ポートの受信レートが設定値を下回った場合のみLEDを消灯させたりといった設定も可能です。
ポートLEDの消灯方法には以下の種類があります。どの方法でも、まずはじめにSET LED MODEコマンドでポートLED のモードを消灯モードにする必要があります。

ここでは、コマンドラインインターフェースによる設定方法を中心に説明します。なお、Web GUIでは「システム設定」-「ポートLED」で設定できます。(詳細は「Web GUI」/「システム設定」をご覧ください。)

表 5
指定したポートのみでLINK/ACT LEDを有効にする PORT=X ACTION=ONの設定で、ポートXのポートLED消灯モードを無効にし、LINK/ACT LEDを点灯/点滅させることができます(ポートごとにLEDの点灯(点滅)/消灯が設定可能)。
受信レートが設定値を下回った場合に消灯させる PORT=X ACTION=OFF RATE=100の設定で、ポートXの受信レートが100Kbpsを下回ったときのみLEDを消灯させることができます。
パワーセーブトリガーのスケジューリングに従って消灯させる PORT=X ACTION=ONの設定をしておくことによって、パワーセーブトリガーによるLEDOFFモードの設定が有効になり、指定期間のみポートLEDを消灯させることができます。


Note - SET LED PORTコマンドでACTION=ONの指定で点灯(点滅)するのは、ポートLEDのうちLINK/ACT LED のみです。SPD/DPX LED、GS908M V2-4PSのPoE LEDは点灯しません。

■ ポートLED を消灯させるにはSET LED MODEコマンドを使います。


■ ポート1 〜 8 のみをLED点灯、それ以外のポートをLED消灯にする場合は、SET LED PORTコマンドで次のように設定します。


■ ポート1 〜 8 で受信レートが100Kbpsを下回ったときにLED消灯とする場合は、SET LED PORTコマンドで次のように設定します。


■ ポートLEDの設定情報を確認するには、SHOW LEDコマンドを使います。





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