[index] SwitchBlade x3100シリーズ コマンドリファレンス

運用・管理 / 認証サーバー


  - ユーザー認証処理の順序
   - RADIUSクライアント 
    - コマンドの使用例
   - RADIUSクライアントのアカウンティング機能 
   - TACACS+クライアント
    - コマンドの使用例

本製品は、ユーザー認証機構として、ユーザー名とパスワードによる認証に加えて、RADIUS(Remote Authentication Dial In User Service)クライアントとTACACS+(Terminal Access Controller Access Control System Plus)クライアントをサポートしています。本製品では、RADIUSサーバーとTACACS+サーバーを5台まで登録することができます。また、その優先順位を指定することもできます。


ユーザー認証処理の順序


ログイン名とパスワードを受け取った本製品は、最初に、RADIUSサーバー/TACACS+サーバーに認証を要求します。RADIUSサーバー/TACACS+サーバーが登録されていない、またはRADIUSサーバー/TACACS+サーバーからAccess-Rejectが返ってくると認証失敗となります。RADIUSサーバー/TACACS+サーバーから、Access-Acceptが返ってくると認証成功となります。

RADIUSサーバーやTACACS+サーバーを複数登録している場合は、始めにRADIUSサーバーに接続し、次にTACACS+サーバーに接続します。認証要求をしたサーバーで認証に失敗すると、次のサーバーへと認証要求を繰り返します。この一連の流れは認証が成功するか、全てのサーバーで認証に失敗するまで続きます。

RADIUSサーバー/TACACS+サーバーとの通信がタイムアウトした場合、または、RADIUSクライアント/TACACS+クライアントが無効の場合は、ユーザー名とパスワードの検証を行い、ユーザー名とパスワードが合った場合はその時点で認証成功となります。

RADIUSクライアント


RADIUSクライアントは、ユーザー認証に使用できるほか、ポート認証でも使用できます。詳細は「スイッチング」/「ポート認証」をご覧ください。

■ RADIUSクライアントを使用して、ユーザー認証を行うために最低限必要な設定は、次のとおりです。

以下の例では、RADIUSサーバーのIPアドレスを192.168.10.10、RADIUSサーバー個別のパスワードをValid8Meと仮定しています。

  1. RADIUSサーバーを登録します。ADD RADIUS SERVER (SEC)コマンドを使用し、RADIUSサーバーのIPアドレスとパスワードを指定してください。


  2. RADIUSクライアントを有効にします。


  3. RADIUSクライアントの設定を確かめます。

    officer SEC>> SHOW RADIUS
    
    --- RADIUS --------------------------------------------------------------------
    
     Auth Mode............................. Login
     Interim-Update........................ OFF
     Accounting Period..................... 30
    
    -------------------------------------------------------------------------------
    
    --- RADIUS Servers ------------------------------------------------------------
    
     Hostname/IP                   Auth  Acct          Time
     Address          Status   Pri Port  Port  Retries out   Function         Type
     ---------------- -------- --- ----- ----- ------- ----- ---------------- -----
     192.168.10.10    Enabled  1   1812  1813  3       5     AUTHENTICATION   LOGIN
    
    -------------------------------------------------------------------------------
    


■ RADIUSサーバーで管理するユーザーの権限(ユーザーレベル)は、各ユーザーのService-Type属性で指定できます。

表 1
Service-Type 属性値 ユーザーレベル
Administrative (6) Manager/Security Officerレベル
NAS Prompt (7) Userレベル


コマンドの使用例

■ 認証パケットのやりとりに使用するUDPポート番号およびアカウンティングパケットに使用するUDPポート番号を変更するには、AUTHPORTパラメーター(認証)とACCTPORTパラメーター(アカウンティング)を指定してください。(RFC2865では認証用ポートを1812番、RFC2866ではアカウンティング用ポートを1813番としています。初期設定では、この設定になっています)RADIUSサーバーの設定を確認し、適切なポート番号を指定してください。


■ RADIUSクライアントを無効にするには、DISABLE RADIUS SERVER (SEC)コマンドを使用します。


■ RADIUSサーバーの登録を削除するには、DELETE RADIUS SERVER (SEC)コマンドを使用します。


■ RADIUSサーバーで使用するパスワードやタイムアウト時間などの、認証モードの設定を変更するには、SET RADIUS SERVER (SEC)コマンドを使用します。


■ 認証モードの設定や、登録されているRADIUSサーバーの一覧を表示するには、SHOW RADIUSコマンドを使用します。


RADIUSクライアントのアカウンティング機能

本製品では、RADIUS認証したユーザーのネットワーク利用状況を収集するための、RADIUSアカウンティングプロトコルをサポートしているため、RADIUSサーバーのアカウンティング機能を使用することができます。RADIUSアカウンティングはDOT1Xと併用することにより使用できます。

アカウンティングサーバーは、RADIUSサーバーとして設定したサーバーになります。複数のRADIUSサーバーを設定している場合は、認証に使用したサーバーを使用します。

■ RADIUSアカウンティング機能を有効にするには、SET RADIUS SERVER (SEC)コマンドを使用します。


■ RADIUSアカウンティング機能を無効にするには、SET RADIUS SERVER (SEC)コマンドを使用します。


TACACS+クライアント

■ TACACS+クライアントを使用して、ユーザー認証を行うために最低限必要な設定は、次のとおりです。

以下の例では、RADIUSサーバーのIPアドレスを10.10.10.20、共通鍵をMEOWと仮定しています。
  1. TACACS+クライアントを有効にし、共通鍵を設定します


  2. TACACS+クライアントの認証を有効にします


  3. TACACS+クライアントの設定を確かめます。

    officer SEC>> SHOW TACPLUS
    
    --- TACACS+ -------------------------------------------------------------------
    
     Auth Mode............................. Command
    
    
    -------------------------------------------------------------------------------
    
    --- TACACS+ Servers -----------------------------------------------------------
    
    
     Hostname/IP Address       Status   Pri  Port  Retries Timeout Function
     ------------------------- -------- ---- ----- ------- ------- ----------------
     10.10.10.20               Enabled  1    49    3       5       AUTHENTICATION
    
    -------------------------------------------------------------------------------
    


コマンドの使用例

■ TACACS+サーバーの設定を変更するには、SET TACPLUS SERVER (SEC)を使います。ここでは、リトライ数を5回(初期設定は3回)、タイムアウトを10秒(初期設定は5秒)に変更します。


■ TACACS+クライアントを無効にするには、DISABLE TACPLUS SERVER (SEC)コマンドを使用します。


■ TACACS+クライアントをシステムから削除するには、DELETE TACPLUS SERVER (SEC)コマンドを使用します。


■ TACACS+クライアントの設定情報を表示するには、SHOW TACPLUSコマンドを使用します。




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