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SwitchBlade x3100シリーズ コマンドリファレンス
スイッチング / ポート
- インターフェース、ポートの指定
- インターフェース
- スイッチポート
- 基本コマンド
- ポートミラーリング
- 基本設定
- ポート帯域制限機能
- Bi-Directional Forward Detection (BFD)
- 基本設定
- その他
本製品のスイッチポートは、初期状態ですべて有効に設定されており、互いに通信可能な状態にあります(すべてのスイッチポートがvlan1に所属しています)。スタンドアローンのレイヤー2スイッチとして使うのであれば、特別な設定は必要ありません。設置・配線を行うだけで使用できます。
インターフェース、ポートの指定
インターフェース
本製品では5つのインターフェースをサポートしています。
本マニュアルでの設定時にどのインターフェースを使用するかなどの識別に使用します。
表 1:インターフェースタイプ
ETH |
イーサーネットを示します。 |
LAG |
リンクアグリゲーションを示します。 |
VLAN |
バーチャルLANを示します。 |
GE |
GE24RJカード、GE24POEカード、GE24SFPカードを示します。 |
XE |
XE4カード、XE6SFPカードを示します。 |
スイッチポート
本製品のスイッチポートは次の形式で表します。
「(インターフェースタイプ):X.Y」または「X.Y」
Xはシャーシのスロット番号です。ラインカードはスロット0-3、スロット6-11 のいずれか。CFCカードはスロット4、5。
誤ったスロットに装着するとラインカード、CFCカードは動作しません。
Yはポート番号です。
たとえば、シャーシのスロット番号「0」のポート番号「20」は、次のように表します。
「ETH:0.20」または「0.20」
CFCカードのマネージメントポート(MGMT)は「ETH:0」となります。CFCカードを冗長化して運用している場合、INACTCFCカード側のマネージメントポートは使用できません。
CFCカードのSDスロットは、SD/SDHCメモリーカードを挿入したCFCカードのスロット番号と同じで、SD4(スロット4)またはSD5(スロット5)となります。
Note - CFCカードのUSBスロットは未サポートです。
Note - MGMTポートのSPEED、DUPLEXの固定設定は未サポートです。固定で設定した場合、正しく動作しない場合がありますので、Autonegotiationでご使用ください。
基本コマンド
スイッチポートに対して操作を行う基本的な設定コマンドを紹介します。
■ ポートを有効にするにはENABLE INTERFACEコマンドを使います。初期設定では全てのポートが有効に設定されています。
officer SEC>> ENABLE INTERFACE=1.2 ↓
■ ポートを無効にするにはDISABLE INTERFACEコマンドを使います。
officer SEC>> DISABLE INTERFACE=1.2 ↓
■ ポートの通信速度とDuplexを固定設定にするには、SET INTERFACE GEコマンドのSPEEDパラメーターとDUPLEXパラメーターを使います。
officer SEC>> SET INTERFACE=0.1 GE SPEED=100 DUPLEX=FULL ↓
■ ポートの設定や状態、統計カウンターを表示するにはSHOW INTERFACEコマンドを使います。
officer SEC>> SHOW INTERFACE=ALL FULL ↓
■ PoEポートの統計カウンターをクリアするにはRESET POE COUNTER INTERFACEコマンドを実行します。
officer SEC>> RESET POE COUNTER INTERFACE=1.23 ↓
ポートミラーリング
ポートミラーリングは、特定のポートを通過するトラフィックをあらかじめ指定したミラーポートにコピーする機能です。パケットを必要なポートにだけ出力するスイッチではパケットキャプチャーなどが困難ですが、ポートミラーリングを利用すれば、任意のポートのトラフィックをミラーポートでキャプチャーできます。
基本設定
ここではポート1.1をミラーポート、ポート1.5、1.8をソースポートに設定し、ソースポートで送受信されるトラフィックがミラーポートにコピーされるように設定します。
officer SEC>> ADD MIRROR INTERFACE=1.1 FROM=1.5,1.8 DIRECTION=BOTH ↓
Note - トランクグループに参加しているポートは、ミラーポート、ソースポートに設定できません。
Note - ミラーポートに設定したポートは通常のスイッチポートとしては機能しません。
Note - ソースポートに設定可能なポート数は32ポート、ミラーポートに設定可能なポート数は1ポートです。
設定は以上です。
■ ミラーリングの設定を削除するにはDELETE MIRROR INTERFACEコマンドを使います。
■ ミラーリングの設定を確認するにはSHOW MIRRORコマンドを使います。
ポート帯域制限機能
本製品は、スイッチポートごとに送信レート、受信レートを制限することができます。
送信レートの帯域制限の設定はCREATE EGRESSLIMITERコマンドを使い、受信レートの帯域制限の設定はCREATE TRAFFICDESCRIPTORコマンドを使います。
■ ポート0.1の送信レートを20480Kbps(20Mbps)に制限するには、次のようにします。送信レートの設定範囲は、10/100Mポートの場合は64〜127000(Kbps)、1000Mポートの場合は8〜1016(Mbps)の間で指定します。
officer SEC>> CREATE EGRESSLIMITER=Limit01 RATE=20M BURSTSIZE=256KB ↓
officer SEC>> ADD EGRESSLIMITER=Limit01 INTERFACE=0.1 ↓
■ ポート0.1の受信レートを20480Kbps(20Mbps)に制限するには、次のようにします。受信レートの設定範囲は、10/100Mポートの場合は64〜127000(Kbps)、1000Mポートの場合は8〜1016(Mbps)の間で指定します。
officer SEC>> CREATE CLASSIFIER=ipMeter2 IPSOURCE=1.2.3.4 ↓
officer SEC>> CREATE TRAFFICDESCRIPTOR=large_rate RATE=20M BURSTSIZE=128KB ↓
officer SEC>> ADD TRAFFICDESCRIPTOR=large_rate CLASSIFIER=ipMeter2 NCDROP NCCOUNT=ON ↓
officer SEC>> ADD CLASSIFIER=ipMeter1 INTERFACE=0.1 PRECEDENCE=65 ↓
Note - 指定できる値の範囲は1〜10000000Kbpsですが、実際に使用できるのは1〜2665845Kbpsです。また、帯域制限の粒度は651Kbpsなので、指定値が651Kbpsの倍数でない場合は倍数になるよう丸められる点にもご注意ください。上記例でも指定値が651Kbpsの倍数(8463Kbps = 651Kbps x 13)に丸められています。
■ 受信レートの帯域制限を解除するにはDELETE TRAFFICDESCRIPTOR CLASSIFIERコマンドでクラシファイアとトラフィックディスクリプターの関連付けを削除してからDESTROY TRAFFICDESCRIPTORコマンドを使います。
■ 送信レートの帯域制限を解除するにはDELETE EGRESSLIMITERコマンドでインターフェースとイーグレスリミッターの関連付けを削除してからDESTROY EGRESSLIMITERコマンドを使います。
■ 受信レートの設定状況を確認するにはSHOW TRAFFICDESCRIPTORコマンドを使います。
■ 送信レートの設定状況を確認するにはSHOW EGRESSLIMITERコマンドを使います。
Bi-Directional Forward Detection (BFD)
BFDはイーサーネットリンクの障害(パケットが適切に送受信されているか)を検知します。BFDにより障害が検知されると、物理的なリンク障害としてみなされトポロジー機能(RSTPなど)がネットワークの接続を復元するために実行されます。
■ BFDがだすアラームは次のとおりです。
- BFD Detected mis-wiring
ケーブルの誤接続があった場合にアラームがあがります
- BFD Session Failed
BFDパケットを受信できない場合にアラームがあがります
- Remote BFD Session Failed
リモートピアからリモートのBFDがダウンしているとレポートがあった場合にアラームがあがります。
基本設定
BFDは初期設定では無効になっています。BFDを始めに有効にした際にはBFDの初期設定値が適用されます。BFDを有効にする際に、リモートピアが有効になっていないとサービスに影響を受ける可能性があります。BFDを無効にする際は、リモートピアが有効になっているとサービスに影響を受ける可能性があります。
Note - サービスを止めずにBFDを有効にするには、SET BFD INTERFACEコマンドでマルチピラー検出の値を大きい数値(250)に設定してからローカルエンドとリモートエンドのBFDを有効にします。プロトコルが確立されたら、DETECTIONMULTIPLIERパラメーターを元の小さい数値に戻します。
ここでは、サービスを止めずにBFDを有効にする方法で基本的な設定手順を説明します。
- ローカルエンド側のMultiplierの設定を行います。
officer SEC>> SET BFD INTERFACE=1.0,2.0 DETECTIONMULTIPLIER=255 ↓
- リモートエンド側のMultiplierの設定を行います。
officer SEC>> SET BFD INTERFACE=1.0,2.0 DETECTIONMULITPLIER=255 ↓
- ローカルエンド側のBFDを有効にします。
officer SEC>> ENABLE BFD INTERFACE=1.0,2.0 ↓
- リモートエンド側のBFDを有効にします。
officer SEC>> ENABLE BFD INTERFACE=1.0,2.0 ↓
- ローカルエンド側の設定を初期値に戻します。
プロトコルが確立されるまで待ち、確立されたらMultiplierの値を小さい数値(ここでは初期設定)に戻します。
officer SEC>> SETDEFAULTS BFD INTERFACE=1.0,2.0 DETECTIONMULITPLIER ↓
- リモートエンド側の設定を初期値に戻します。
プロトコルが確立されるまで待ち、確立されたらMultiplierの値を小さい数値(ここでは初期設定)に戻します。
officer SEC>> SETDEFAULTS BFD INTERFACE=1.0,2.0 DETECTIONMULITPLIER ↓
その他
■ EPSRとBFDを同一ポート上で使用する場合は、以下のパラメーター値を指定してください。
BFDパラメーター
INTERVAL:200ms以上
DETECTIONMULTIPLIER:5以上
EPSRパラメーター
Health message (HELLOTIME) :1秒(初期設定)
Failure Interval (FAILOVERTIME):2または3秒
RingFlap (RINGFLAPTIME):5秒(初期設定は0秒)
Note - BFD機能を有効にする際には、トポロジーが相互作用できるようDETECTIONMULTIPLIERパラメーターの値を大きい数値(100)に設定してからローカルエンドとリモートエンドのBFDを有効にしてください。プロトコルが確立されたら、DETECTIONMULTIPLIERパラメーターの値を5以上の小さい数値に戻してください。
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