atmf reboot-rolling

モード: 特権EXECモード
カテゴリー: アライドテレシスマネージメントフレームワーク(AMF) / コマンド


# atmf reboot-rolling [force] [URL]


リブートローリング機能により、操作対象のAMFノードを1台ずつ順番に再起動する。
オプションのURLパラメーターでファームウェアイメージファイルの場所を指定した場合は、操作対象AMFノードのファームウェアを1台ずつ順番に更新して再起動する。

リブートローリング機能では、通信断の時間を最小限にするため、1台のノードが再起動してスタートアップコンフィグを読み込み、ポートがリンクアップしてAMFネットワークに復帰するまで待機し、その後次のノードの再起動に移る。

何らかの理由により、再起動したノードが一定時間内にAMFネットワークに復帰できなかったときは処理を中止し、それ以降のノードの再起動は行わないが、forceオプションを指定した場合は、AMFネットワークに復帰できないノードがあっても処理を続ける。


パラメーター

force 再起動後AMFネットワークへの復帰に失敗したノードがあっても処理を続けるよう指示する。本オプション未指定時は復帰に失敗したノードがあるとその時点で処理を中止する
URL ファームウェアイメージファイルのURL。完全パス表記による単一ファイルの指定、ワイルドカードを用いた複数ファイルの指定、および、ディレクトリーの指定が可能


使用例

■ AMFノードFSW241とFSW243をバージョンアップする。
ここでは、各機種用のファームウェアイメージファイルが、マスターSBx81に装着されているUSBメモリーの/fwディレクトリーに格納されているものとする。

SBx81# atmf working-set FSW241, FSW243
===============
FSW241, FSW243:
===============

Working set join

AMF001[2]# atmf reboot-rolling usb:/fw/
Retrieving data from FSW241
Retrieving data from FSW243

ATMF Rolling Reboot Nodes:

                    Timeout
Node Name           (Minutes)  New Release File           Status
--------------------------------------------------------------------------------
FSW243              60         x610-5.4.7-0.9.rel         Release ready
FSW241              60         x510-5.4.7-0.9.rel         Release ready
Continue upgrading releases ? (y/n): y 
この例ではURLをディレクトリー指定しているため、指定したディレクトリーにあるイメージファイルの中から、各ノードの機種に適合する最新のファームウェアが自動選択され、表示した内容で続行してよいかの確認プロンプトが出ている。

Note
5.4.7-0.9は説明上使用している架空のファームウェアです。本マニュアル作成時点では実在しませんのでご注意ください。

Status欄の表示は次のとおり。
Release Ready New Release File欄に表示されているイメージファイルへの更新準備完了
Incompatible 該当ノードに適合するイメージファイルが存在しない
Insufficient space 内蔵フラッシュメモリーの空き容量が不足しているため該当ファームウェアへの更新ができない
Not Supported リブートローリングによるファームウェア更新をサポートしていない
Release already exists すでに最新版なので更新する必要がない

「Continue upgrading releases ?」に対して「y」で回答すると、バージョンアップが実行される。
実行中は次のように進捗が表示される。
================================================================================
Copying Release    : x610-5.4.7-0.9.rel to FSW243
Updating Release   : x610-5.4.7-0.9.rel information on FSW243
================================================================================
ATMF Rolling Reboot: Rebooting FSW243
================================================================================
16:07:59 SBx81 ATMF[1946]: FSW243 has left. 4 members in total.

% FSW243 has left the working-set
16:09:29 SBx81 ATMF[1946]: FSW243 has joined. 5 members in total.
Reboot of FSW243 has completed
================================================================================
Copying Release    : x510-5.4.7-0.9.rel to FSW241
Updating Release   : x510-5.4.7-0.9.rel information on FSW241
================================================================================
ATMF Rolling Reboot: Rebooting FSW241
================================================================================
16:10:12 SBx81 ATMF[1946]: FSW241 has left. 4 members in total.

% FSW241 has left the working-set
16:11:46 SBx81 ATMF[1946]: FSW241 has joined. 5 members in total.
Reboot of FSW241 has completed
すべてのノードのバージョンアップが完了すると、次のように結果が表示される。
================================================================================
ATMF Rolling Reboot Complete
Node Name           Reboot Status    Release Name                Release Status
-------------------------------------------------------------------------------
FSW243              Rebooted         x610-5.4.7-0.9.rel          Upgraded
FSW241              Rebooted         x510-5.4.7-0.9.rel          Upgraded
================================================================================


注意・補足事項

■ このコマンドは1台ずつ順番に処理を行うため、対象ノードが多い場合はすべての処理が完了するまでかなり長い時間がかかる。

■ 本コマンドの実行対象ノードは80台までにすること。

■ 再起動を行わずに、ファームウェアの転送と起動ファームウェアの設定だけを行いたい場合は、本コマンドの代わりにatmf distribute firmwareコマンドを使うこと。

■ Web GUI用のJavaアプレットファイル(xxx.jar)は転送されない。GUIアプレットファイルは、copyコマンドで手動コピーすること。

■ URLパラメーターの指定方法には次の3とおりがある。


■ URLパラメーターにディレクトリーを指定する場合、該当ディレクトリーに置くファームウェアイメージファイルの数は20個以内にすること。

■ URLパラメーターを指定した場合、ファームウェアイメージファイルは対象ノードのフラッシュメモリーにコピーされ、起動時ファームウェアに設定される。それまで使用していたファームウェアは、バックアップファームウェアに設定される。

■ AMFリモートログイン時(atmf remote-loginコマンド使用時)に本コマンドを実行する場合は、下記の制限がある。

■ AMF Cloudの場合、本コマンドによるAMF Cloud自身のファームウェアバージョンアップは不可。メンバーに対しては実行可能。

■ x200シリーズはリブートローリングによるファームウェアバージョンアップに対応していない。

■ 同系列機種のSHシリーズとxシリーズが混在する下記いずれかのAMFネットワークの組み合わせにおいて、atmf distribute firmwareコマンドまたはatmf reboot-rollingコマンドでAMFノードのファームウェアを更新する場合、SHシリーズとxシリーズは、他の機種と同時に更新しないこと。 例えば、510系列機種(SH510シリーズとx510/x510Lシリーズ)の場合は、「SH510シリーズだけ」、「x510/x510Lだけ」というように個別にワーキングセットを指定して更新すること。 詳しくは、「アライドテレシスマネージメントフレームワーク(AMF)」/「運用」の「ファームウェアバージョンアップ」を参照。

■ リブートローリング実行中は対象となるすべてのノードに一時的なAMFグループが作成され、リブートローリング完了後に自動的に削除される。


関連コマンド

atmf distribute firmware(特権EXECモード)
atmf remote-login(特権EXECモード)
atmf working-set(特権EXECモード)



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