Note
AWC-SCL(スマートクラスター)は、「シングルチャンネル機能」と「クラスター機能」の総称を指します。
本項目では「シングルチャンネル機能」と「クラスター機能」共通の項目については「AWC-SCL」と記載し、
それぞれの機能に特化した事項については機能名で記載しています。
Note
AWC-SCLはスタンドアロン環境で使用できます。無線LANコントローラー管理下では使用できませんのでご注意ください。
Note
シングルチャンネル機能のデフォルト設定について:
本バージョンよりシングルチャンネル機能はデフォルトで有効となります。
「セル方式」に変更する場合はメニュー欄から「簡単セットアップ」→「無線 2 設定」を選択し、モードを「セル方式」に設定してください。
クラスター機能も併せて無効にする場合は「簡単セットアップ」→「AWC-SCL設定」を選択し、クラスター設定欄のステータスを「無効」に設定してください。
シングルチャンネル機能は従来のセル型ネットワークとは異なりコントローラーレスで1グループにつき最大5台の無線APを管理できます。
電源を入れるだけで周囲の無線APを自動で検出し、自律的に設定を同期し、シングルチャンネルで無線LANを構築します。
また、セル型ネットワークでは、無線クライアントが無線AP間を移動する際には必ずローミングが行われ通信が一瞬切れたり、高スループットが期待できる無線APに移動できる状態でも低スループットの無線APに接続したままになってしまう問題がありますが、シングルチャンネル機能は、1台の無線APで運用しているのと同じ状態のため、上記のような問題は起こりません。
但し、シングルチャンネル機能は、無線クライアントが増えれば増えるほどスループットが低下してしまいます。そのため、すべての無線クライアントをシングルチャンネルで運用するのではなく、デスクトップPCや情報家電などの移動しない無線クライアントはセル型(無線1)、スマートフォンや移動情報端末などの移動を頻繁に行う無線クライアントはシングルチャンネルで運用することをお勧めします。
セル型とシングルチャンネル機能の比較:
セル型 | シングルチャンネル機能 | |
---|---|---|
ローミング | 端末に依存 | ゼロ時間(ローミングレス) |
設置 | チャンネル設計が必要 | チャンネル設計不要 |
シングルチャンネル機能を使用するには下記の制限があります。
また、デフォルト設定のまま使用いただく機能が多数ありますのでシングルチャンネル機能を使用する際は、一旦、初期化してからご使用いただくことをお勧めします。
Note
シングルチャンネル機能は5GHz帯のW52チャンネルを使用します。
※W52チャンネルは電波法令により日本での屋外使用が禁止されています。
Note
・ 「無線LAN」ページ、「設定 > VAP/セキュリティー > 無線2 > VAP0」ページからの設定変更は未サポートです。
・ 「無線LAN」ページ、「設定 > VAP/セキュリティー > 無線2 > VAP0」ページ内の各種設定項目において、デフォルト以外の設定がされている場合は、AWC-SCLを有効にしないでください。すべての設定をデフォルトに戻した後に、シングルチャンネル機能を使用してください。
※下記の設定項目は上書きされるので、デフォルト設定以外でも問題ありません。
◇ 無線2のVAP0 設定
・設定 > VAP/セキュリティー > 無線2 > VAP0 > バーチャルアクセスポイント > SSID:デフォルト設定
・設定 > VAP/セキュリティー > 無線2 > VAP0 > セキュリティー > モード:WPAパーソナル
・設定 > VAP/セキュリティー > 無線2 > VAP0 > セキュリティー > WPAバージョン:WPA2
・設定 > VAP/セキュリティー > 無線2 > VAP0 > セキュリティー > 暗号スイート:CCMP
・設定 > VAP/セキュリティー > 無線2 > VAP0 > セキュリティー > キー:デフォルト設定
・設定 > VAP/セキュリティー > 無線2 > VAP0 > セキュリティー > IEEE802.11w (MFP):無効
・設定 > VAP/セキュリティー > 無線2 > VAP0 > 詳細設定 > ローミング通知:有効
◇ 無線2の無線設定
・設定 > 無線LAN > 無線2 > 基本設定 > モード:IEEE 802.11a/n/ac
・設定 > 無線LAN > 無線2 > 詳細設定 > 最大ステーション数:500
・サポート可能な無線AP数は5台までです。6台以上での運用は未サポートです。
・制御フレームは無線APの管理VLANタグの設定により異なります。
管理VLANタグの設定が無効の場合は、タグなしフレームとなります。
管理VLANタグの設定は有効の場合は、タグ付きフレームとなります。
・管理VLANタグの設定を有効にした場合は、VLAN IDを「1」以外に設定してください。
クラスター機能は1つのクラスター(グループ)に付き最大で5台の無線AP(メンバー)で運用でき、同一クラスターのメンバー間で設定を同期します。設定変更を行う場合はグループ内のメンバーのうちどれか1つの設定を変更するだけで他のメンバーにも設定を同期します。
Note
同じクラスター名の無線APが6台以上存在する場合、クラスター内のメンバーが再起動や電源断をするとメンバーでなかった無線APが新たなメンバーになりクラスターが構築されます。このときシングルチャンネル機能を利用していた場合、離脱した無線APが再起動もしくは復帰してきた際、この無線APはクラスターのメンバーにはなりませんが、同じSSIDおよびBSSIDを利用してしまうことになるためご注意ください。
クラスター機能では、下記の設定は共有されません。