AT-TQ6602: リファレンスマニュアル
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5.3.2 無線2

無線2では、5GHz帯(W52、W53、W56)の有効/無効、各種パラメーターの設定が行えます。

Note
W52とW53のチャンネルは、電波法令により日本での屋外使用が禁止されています。

Note
現在使用しているチャンネルがW53、W56のときに、気象レーダーと見なされる波形が検出されると、アクセスポイントはレーダーとの干渉を避けるために、現在のチャンネルの使用をやめて、「チャンネル候補」に設定されている他のチャンネルへの変更を試みます。「チャンネル」が「自動」でW53、W56が自動選択されている場合でも、W53、W56のチャンネルに固定設定されている場合でも同様です。
その際、W53、W56が再選択されると、そのチャンネルを使い始める前に1分間ほど傍受してレーダーが検出されないことを確認します。レーダーが検出されたチャンネルは、レーダーが検出されてから30分間は使用できません。

Note
気象レーダーの検出状態は、「監視」/「ステータス」/「無線2」の「DFS」で確認できます。

基本設定

設定/無線LAN/1402_無線2

項目名説明
国コード国コードの変更はできません。
ステータス無線電波を送受信する場合は「有効」、しない場合は「無効」を選択します。デフォルトは「無効」です。
モード

サポートする通信プロトコル(IEEE 802.11a、IEEE 802.11a/n/ac/ax)を選択します。
IEEE 802.11の後の「/」で区切られた文字は、サポートするモードの組み合わせです。例えば、IEEE 802.11a/n/ac/ax は a、n、ac、ax の無線クライアントの接続をサポートします。デフォルトは「IEEE 802.11a/n/ac/ax」です。

Note
IEEE 802.11n、IEEE 802.11ac、IEEE 802.11axを使用する場合、「設定」/「QoS」画面の「Wi-Fiマルチメディア(WMM)」が「有効」(デフォルト)である必要があります。

チャンネル 使用するチャンネル(自動、36、40、44、48、52、56、60、64、100、104、108、112、116、120、124、128、132、136、140、144)を選択します。「自動」を選択すると、本製品は空きチャンネルを走査し、自動的に干渉の少ないチャンネルを選択します。チャンネルが自動選択されるのは本製品の起動時、および無線設定が再適用されたときになります(再適用される設定は6 設定のNoteをご覧ください)。
運用中のチャンネルは、「監視」/「ステータス」の「無線2」画面で確認できます。
デフォルトは「自動」です。

Note
144チャンネルに対応していない無線クライアントを接続する場合:
本設定を「自動」、かつ使用帯域幅を「20MHz」または「80MHz」の選択時は、チャンネル候補の「144」のチェックを外してください。

Note
「使用帯域幅」設定欄で「80+80MHz」選択時の各種説明において本チャンネルとSecond Channelを区別する必要がある場合には、 本チャンネルを「プライマリーチャンネル」として説明しています。

使用帯域幅20MHz、40MHz、80MHz、80+80MHzから選択します。デフォルトは「20MHz」です。

Note
80+80MHz設定時の制限・注意
・プライマリーチャンネルで「自動」の選択はできません。
・使用可能アンテナ数は2つになります。
・WDS機能との併用は未サポートです。
・プライマリーチャンネルで36、40、44、48チャンネルの何れかを使用している場合、DFSステータスは常に「IDLE」と表示されます。
・レーダー検出時にプライマリーチャンネルとSecond Channelで同じチャンネルを指定してしまうことがあります。その場合は80MHzとして動作します。無線APの再起動をすると「80+80MHz」に戻ります。

Second Channel使用帯域幅で「80+80MHz」を選択すると表示されます。デフォルトは「自動」です。
任意のチャンネルを設定する場合、プライマリーチャンネルでW52の36、40、44、48の何れかのチャンネルを指定している場合は、Second ChannelはW52以外のW53(52、56、60、64)またはW56(100、104、108、112、116、120、124、128、132、136、140、144)のチャンネルを設定できます。プライマリーチャンネルでW53のチャンネルを設定している場合は、W52とW56のチャンネルを設定できます。
チャンネル候補

「チャンネル」で「自動」が選択されている場合に、自動選択されるチャンネルの候補を設定します。チェックが付いていると候補になります。チェックが外れていると候補対象外となりそのチャンネルは使用されません。

「W52」ボタン、「W53」ボタン、「W56」ボタンをクリックすると、それぞれのチャンネル候補すべてのチェックボックスにチェック印を付けたり外したりできます。

デフォルトでは、すべてのチャンネル候補にチェックが付いています。また、「使用帯域幅」の設定により使用できる候補が変わります。

帯域幅チャンネル
20MHzW52:36、40、44、48W53:52、56、60、64W56:100、104、108、112、116、120、124、128、132、136、140、144
40MHzW52:36、44W53:52、60W56:100、108、116、124、132、140
80MHzW52:36、40、44、48W53:52、56、60、64W56:100、104、108、112、116、120、124、128、132、136、140、144
80+80MHzW52:36、40、44、48W53:52、56、60、64W56:100、104、108、112、116、120、124、128、132、136、140、144

送信出力電波出力の強度を「最大」、「強」、「中」、「弱」、「最小」から選択します。デフォルトは「最大」です。

詳細設定

設定/無線LAN/1402_無線2

項目名説明
最大ステーション数

無線2で接続可能な無線クライアント数を0〜320の数値で設定します。
「0」に設定した場合、無線クライアントはその周波数帯で接続されません。デフォルトは「200」です。

無線クライアントの分離同一のバーチャルアクセスポイント(VAP)に接続している無線クライアント同士の通信を許可する場合は「無効」、しない場合は「有効」を選択します。デフォルトは「無効」です。
「有効」にしても、有線ネットワークや、他のバーチャルアクセスポイントに接続している無線クライアントとは通信が可能です(ご使用になるVLANスイッチなどにより、それらが通信ができるように設定されている必要があります)。

Note
「無線1」、「無線2」の「無線クライアントの分離」のすべて、または何れかが「有効」でも、同一のVAPにおける「無線1」、「無線2」間の通信は可能です。また、この機能はWDSには適用されません。

Note
「無線クライアントの分離」を「有効」にすると、例えば公共の無線APとして運用する際、同時に接続しているユーザー間のセキュリティーを確保することができます。

Note
無線クライアントの分離とプロキシARPの併用は未サポートです。

近隣AP検出 近くに設置されている無線APの検出を行う場合は「有効」、行わない場合は「無効」を選択します。デフォルトは「無効」です。
検出された無線APは、「監視」/「近隣AP」ページにて確認できます。

Note
この機能を有効にすると、現在使用しているチャンネルを周期的に停止して、他のチャンネルをスキャンします。これは、無線APのサービスのパフォーマンスを若干低下させます。この機能を使用する必要がない場合は、無効化して運用することをおすすめいたします。

RTSしきい値IEEE 802.11aによる通信において、RTS(送信要求)パケットを送信するか否かを決定するためのパケットサイズです。サイズを設定すると、送信しようとしているパケットがこのサイズよりも大きな場合に、パケットの送信前にRTSパケットを送信します。
0〜2347の数値で設定します。デフォルトは「2347」です。
RTSしきい値を低く設定すると、頻繁にRTSパケットが送信されます。これは、より多くの無線帯域を消費し、スループットを下げますが、通信トラフィックが多いとか、干渉を受けているネットワークにおいては、コリジョンや干渉が改善されることがあります。

Note
IEEE 802.11n/acによる通信では、設定値に関係なくパケットの送信前にRTSパケットを送信しません。

レガシーレートセット通信プロトコルがIEEE 802.11aの場合のレート(通信速度)を設定します。デフォルトでは 54、48、36、24、18、12、9、6 が選択されています。
マルチキャスト送信レート本製品のマルチキャスト・ブロードキャスト送信レート(6、9、12、18、24、36、48、54)を選択します。デフォルトは「6」です。
エアタイムフェアネス通信スピードにかかわらず接続されているすべてのクライアントに同じ通信時間(エアタイム)を提供する場合は「有効」、しない場合は「無効」を選択します。デフォルトは「無効」です。

Note
本機能は各無線クライアントごとに調整が行われ、各無線クライアントが接続してから約20分経過したのちに反映されるようになります。

バンドステアリングバンドステアリング機能を「有効」にすると、2.4GHz・5GHz帯の両方をサポートしている無線クライアントに対し、5GHz帯への接続を促すようになり2.4GHz帯の混雑を軽減します。デフォルトは「無効」です。

Note
・バンドステアリング機能を使用する場合は、必ず無線1を「有効」に設定してください。無線2のみを有効にしても使用できません。
・無線1が無効の場合は本機能は動作しません。
・バンドステアリング機能は、無線1、無線2で共有の設定となります。
・バンドステアリングを行う無線間のVAPインターフェースの設定は、すべて同じ設定にする必要があります。異なる場合は正しく動作しません。
・MACフィルタリングの「外部RADIUS」とバンドステアリング機能の併用はできません。

MU-MIMOMU-MIMOを使用する場合は「有効」、しない場合は「無効」を選択します。MU-MIMOは複数の無線クライアントの同時通信(上下方向)が可能になるため通信速度が向上します。デフォルトは「無効」です。

Note
無線クライアントの接続場所によって、MU-MIMO によるスループットの効果が得られない場合があります。無線アクセスポイントを見通せる接続場所に変えてみることで改善される場合があります。

Note
MU-MIMO対応の無線クライアントが一定期間低レートでの通信を続けている場合、MU-MIMOグループが解除され、MU-MIMOでの通信ができなくなります。
MU-MIMOグループを解除された無線クライアントは無線の再接続が行われるまでMU-MIMOでの通信ができません。

OFDMAOFDMA を使用する場合は「有効」、しない場合は「無効」を選択します。「有効」にすると、複数の無線クライアントへの同時送信や複数の無線クライアントからの同時受信が可能になります。デフォルトは「無効」です。

Note
OFDMAはショートパケットを多用する環境においてチャンネル利用効率を向上させますが、ロングパケットを中心とする通常の利用条件ではオーバーヘッドの影響によりスループットを低下させる場合があります。

Zero Wait DFS未サポートです。設定変更は行わないでください。デフォルトは「無効」です。

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