[index] AT-TQ2403 リファレンスマニュアル 3.4

設定例/1 本製品を使ってみましょう


  - 本製品の設定を行う
   - 本製品の設定画面を開く
   - 管理者パスワードを変更する
   - SSIDを設定する
   - セキュリティー設定を行う
   - 無線電波の送受信を開始する
   - IPアドレスの設定を行い本製品を職員室に設置する
  - 無線クライアントの設定を行う
   - 無線LAN機能を標準装備したWindows 7の場合
   - 無線LANアダプターを装着したWindows XPの場合


「場所にとらわれないネットワークアクセス」を実現する無線LANの需要はノート型コンピューターの普及とともに増えてきています。無線LANは電波が届く範囲ならばどこからでもネットワークアクセスができるという利便性がある反面、建物の外にも電波が届くことがあるため、屋外から不正アクセスされる危険性もあります。これを防ぎ、安全なネットワークアクセスを実現するために、無線LANには盗聴を防ぐための暗号技術や不正アクセスを防止する技術が搭載されています。
 

本製品の設定を行う

職員室にあるネットワークに無線LANアクセスポイントを追加し、有線のケーブルにとらわれない自由なネットワークアクセスを実現します。ここでは、下記の構成を仮定します。

本章では、最も基本的なセキュリティー設定を行います。「基本的」と言ってもこの設定を間違いなく行えば、外部から盗聴を行うことはできなくなりますし、キー(Pre Shared Key: 暗号化するために使用する鍵)を知る人以外はネットワークにアクセスすることが不可能になります。
Note - 無線LANは危険だと言われますが、セキュリティー設定をきちんと行えば安全です。
 

本製品の設定画面を開く

  1. 本製品と設定用コンピューターをUTPケーブルで接続します。
    Note - 本製品の10BASE-T/100BASE-TXポートは、MDI/MDI-X自動認識なのでスイッチを介さず直接コンピューターを接続できます。

  2. Internet Explorerを使用して「192.168.1.230」にアクセスします。
    Note - コンピューターのIPアドレスは192.168.1.100/255.255.255.0など、本製品と同じネットワークに設定しておく必要があります。詳しくは、「設定画面へのアクセス」/「設定の準備」を参照してください。

  3. ユーザー名「manager」、パスワード「friend」でログインします。
    Note - 本製品の管理者のユーザー名は「manager」、初期パスワードは「friend」です。

  4. 基本設定」画面が開きます。
    Note - 「基本設定」画面が開けないときはコンピューターのIPアドレスやプロキシーの設定などのネットワーク設定を確認してください。
 

管理者パスワードを変更する

  1. 基本設定」画面を開きます。
  2. 「現在のパスワード」に「friend」と入力します。
  3. 「新しいパスワード」「新しいパスワードの確認」に新たな管理者パスワードを設定します。
  4. 「適用」ボタンをクリックします。
    Note - 本製品の設定画面にアクセスするための管理者パスワードを設定し、悪意のあるユーザーが本製品へ不正にアクセスすることを防ぎます。管理者パスワードは、8文字以内の「スペース " $ : < > ' & *」を除く半角英数記号が使用できます。不正に設定変更されることを防ぐために、管理者以外には類推しにくいパスワードを設定しましょう。

  5. 基本設定」画面が再度開き、赤文字で「パスワードが変更されました」と表示されれば管理者パスワードの変更は成功です。

 

SSIDを設定する

  1. 基本設定」画面を開きます。
  2. 「ネットワーク名(SSID)」に「TeacherOffice」と入力します。
    Note - SSIDとは無線LANネットワークを識別するためのキーワードです。無線クライアント(コンピューター)ではこのキーワードを設定し、接続したい無線LANネットワークを選択します。本製品のご購入時は「allied」となっています。SSIDにはスペースや記号も使用できます。SSIDは32文字まで入力できるので、なるべく分かりやすい名前をつけましょう。
  3. 「適用」ボタンをクリックしてください。

  4. パスワード入力を求める画面が表示されます。ユーザー名「manager」、変更後の管理者パスワードを入力して、「OK」ボタンをクリックしてください。

  5. 再度「基本設定」画面が開き、ネットワーク名(SSID)に「TeacherOffice」と入力されていたら成功です。

 

セキュリティー設定を行う

  1. セキュリティー」画面を開きます。
    Note - 無線LANは電波を使用するため、建物の外でも不正接続や盗聴される可能性があります。間違いなくセキュリティー設定を行い、望ましくない接続や盗聴を防ぎましょう。
  2. 「モード」を「WPAパーソナル」にします。「WPAパーソナル」に関連する設定項目が表示されます。
  3. 「WPAバージョン」は、「WPA2」のみにチェックをつけます(「WPA」のチェックを外します)。
  4. 「暗号スイート」は、「TKIP」のチェックを外し、「CCMP(AES)」にチェックをつけます。
  5. 「キー」に8〜63文字のキーを入力します。後ほど、この「キー」を無線クライアントにも設定します。第三者から予測しにくいキーを入力してください。
    Note - AES 暗号で暗号化されたデータを解読するには、現在のコンピューターでは膨大な時間がかかります。さらに、WPA/WPA2プロトコルでは、安全に通信を実現するために様々な工夫が盛り込まれています。そのため、少なくとも現時点の技術では盗聴は不可能と言われています。
    Note - キーを一時的にメモ帳などにコピー&ペーストしておくと、無線クライアントに設定するのが楽になります。
  6. 「適用」ボタンをクリックし、設定を保存します。

 

無線電波の送受信を開始する

  1. 詳細設定」/「無線」画面を開きます。
  2. 「無線」で「1」(5GHz帯)を選択します。
  3. 「ステータス」を「オン」にします。
    Note - IEEE 802.11a(W52/W53)は屋外での使用が禁止されています。

  4. 「OK」ボタンをクリックします。

  5. 「チャンネル」を「Auto」にします。
    Note - 無線LANのチャンネルとはデータを送受信するための「道」です。環境に適したチャンネル選択を行わないと、データの「渋滞」が発生し、通信速度が低下したり、最悪の場合には通信が行えなくなることがあります。「Auto」は、空きチャンネルを走査し、干渉の少ないチャンネルを自動的に選択します。

  6. 「適用」をクリックします。

  7. 「OK」をクリックしてください。

  8. 「無線」で「2」(2.4GHz帯)を選択します。
  9. 「ステータス」を「オン」にします。
  10. 「チャンネル」を「Auto」にします。

  11. 「適用」をクリックします。

  12. 「OK」をクリックしてください。

 

IPアドレスの設定を行い本製品を職員室に設置する

  1. 詳細設定」/「イーサネット設定」画面を開きます。
  2. 「IPアドレスの取得」を「スタティックIP」にします。
    「スタティックIPアドレス」を他の機器と同じにならないように設定します。
    「サブネットマスク」、「デフォルトゲートウェイ」を正しく入力します。
    ここでは、それぞれ「192.168.1.54」「255.255.255.0」「192.168.1.10」を設定しています。
    「適用」ボタンをクリックし、設定を保存します。

  3. 「OK」ボタンをクリックしてください。設定画面との接続が切断されます。30秒そのまま待った後、本製品の電源を切ります。

  4. 職員室のスイッチに接続し、実際の設置場所に設置します。
    Note - 無線LANの電波は金属や人の体でさえぎられてしまいます。本製品を見通しの良い高い場所に設置すると安定した通信を行うことができます。
    Note - VWNやVLANなどの設定も行う場合は、引き続き「2 VWNとVLANを使ってネットワークを分ける」を参照してください。
 

無線クライアントの設定を行う

参考として、上記で設定した本製品に接続するための2つの例を挙げます。
 

無線LAN機能を標準装備したWindows 7の場合

無線LAN機能を標準装備したノートPCのWindows 7で本製品に接続する例を示します。
Note - 2.4GHz帯と5GHz帯の両方をサポートしているPCでは、無線LANへの接続の際に、2.4GHz帯または5GHz帯のいずれかが自動的に選択されます。
  1. 「コントロールパネル」を開き、「ネットワークとインターネット」の「ネットワークの状態とタスクの表示」をクリックします。

  2. 「新しい接続またはネットワークのセットアップ」をクリックします。

  3. 「ワイヤレスネットワークに手動で接続します」を選択し、「次へ」ボタンをクリックします。
    Note - 「セキュリティー」画面の「SSIDのブロードキャスト」のチェックを外しているので、「アクセスポイントを検索して接続」することができません。

  4. 接続する無線LANの情報を入力します。
    「ネットワーク名」(SSID)に「TeacherOffice」、「セキュリティの種類」に「WPA2-パーソナル」、「暗号化の種類」に「AES」、「セキュリティーキー」に本製品の「セキュリティー」画面で設定したのと同じキーを入力します。
    本製品の「セキュリティー」画面で「SSIDのブロードキャスト」のチェックを外しているので(デフォルト)、「ネットワークがブロードキャストを行っていない場合でも接続する」にチェックを入れます。

  5. 「閉じる」ボタンをクリックします。

  6. 無線LANに接続されました。
    Note - 接続がうまくいかないときは、「キー」の設定などを再度確認してください。「ワイヤレスネットワーク接続(TeacherOffice)」のリンクをクリックすると、設定内容を再確認できます。

  7. 無線クライアントから、先生用サーバーやインターネットにアクセスできることを確認します。
 

無線LANアダプターを装着したWindows XPの場合

無線LANアダプターを装着したWindows XPで本製品に接続する例を示します。無線LANアダプターとして、USBポートに装着するコレガCG-WL USB300MNを使用します。ドライバーはあらかじめインストールされているものとします。
Note - 「3 MACアドレスフィルタリングを使う」の「無線LANアダプターに記載されているMACアドレスを調べる方法」にコレガCG-WL USB300MNの画像があります。
Note - コレガCG-WL USB300MNは、2.4GHz帯のみに対応した製品です。
Note - 2.4GHz帯と5GHz帯の両方をサポートしている無線LANアダプターでは、無線LANへの接続の際に、2.4GHz帯または5GHz帯のいずれかが自動的に選択されます。
  1. タスクトレイのアイコンをダブルクリックし、無線クライアントユーティリティーを起動します。

  2. 「新規追加」ボタンをクリックします。

  3. 「手動で接続設定」ボタンをクリックします。
    Note - 「セキュリティー」画面の「SSIDのブロードキャスト」のチェックを外しているので、「アクセスポイントを検索して接続」することができません。

  4. 「基本」タブを選択し、「プロファイル名」「プロファイルアイコン」を入力します。
    ここではプロファイル名として、SSIDと同じ「TeacherOffice」を入力しています。

  5. 「セキュリティ」タブを選択します。
    「ネットワーク名(SSID)」に「TeacherOffice」を入力します。「暗号方式」は「AES」のままにします。
    「認証方式」で「WPA2-PSK」を選択し、「共有キー」に本製品の「セキュリティー」画面で設定したのと同じキーを入力します。
    「適用」ボタンをクリックします。

  6. 「OK」をクリックします。

  7. 「TOPへ」ボタンをクリックします。

  8. 「再接続」ボタンをクリックします。

  9. 無線LANに接続されました。
    Note - 接続がうまくいかないときは、「キー」の設定などを再度確認してください。
    Note - 次回コンピューターを起動するときは、無線LANに自動的に接続されます。

  10. 無線クライアントから、先生用サーバーやインターネットにアクセスできることを確認します。


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