[index] AT-TQ3600/2450 リファレンスマニュアル 2.0

設定例/1 本製品を使ってみましょう


  - 本製品の設定を行う
   - 本製品の設定画面を開く
   - 管理者ユーザー名とパスワードを変更する
   - SSID・セキュリティーを設定する
   - 無線電波の送受信を開始する
   - IPアドレスの設定を行い本製品を職員室に設置する
  - 無線クライアントの設定を行う
   - 無線LAN機能を標準装備したWindows 7の場合
   - 無線LANアダプターを装着したWindows XPの場合


「場所にとらわれないネットワークアクセス」を実現する無線LANの需要はノート型コンピューターの普及とともに増えてきています。無線LANは電波が届く範囲ならばどこからでもネットワークアクセスができるという利便性がある反面、建物の外にも電波が届くことがあるため、屋外から不正アクセスされる危険性もあります。これを防ぎ、安全なネットワークアクセスを実現するために、無線LANには盗聴を防ぐための暗号技術や不正アクセスを防止する技術が搭載されています。
 

本製品の設定を行う

職員室にあるネットワークに無線LANアクセスポイントを追加し、有線のケーブルにとらわれない自由なネットワークアクセスを実現します。ここでは、下記の構成を仮定します。

本章では、最も基本的なセキュリティー設定を行います。「基本的」と言ってもこの設定を間違いなく行えば、外部から盗聴を行うことはできなくなりますし、キー(Pre Shared Key: 暗号化するために使用する鍵)を知る人以外はネットワークにアクセスすることができなくなります。
Note - 無線LANは危険だと言われますが、セキュリティー設定をきちんと行えば安全です。
 

本製品の設定画面を開く

  1. 本製品と設定用コンピューターをPoEスイッチを介して接続します。

    Note - ACアダプター(別売)をお持ちの場合は、本製品の10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-Tポートと設定用コンピューターを直接接続してください。詳しくは、ユーザーマニュアル「2.4 スイッチと電源の接続」を参照してください。
  2. Internet Explorerを使用して「192.168.1.230」にアクセスします。
    Note - コンピューターのIPアドレスは192.168.1.100/255.255.255.0など、本製品と同じネットワークに設定しておく必要があります。詳しくは、「設定画面へのアクセス」/「設定の準備」を参照してください。

  3. User Name「manager」、Password「friend」でログインします。
    Note - 本製品のご購入時における管理者のユーザー名は「manager」、パスワードは「friend」です。

  4. 基本設定」画面が開きます。
    Note - 表示の初期設定は、「navigation: dropdown menu」「language: English」となっています。表示の設定変更については「設定画面へのアクセス」/「ナビゲーションと言語」を参照してください。
    Note - 「基本設定」画面が開けないときはコンピューターのIPアドレスやプロキシーの設定などのネットワーク設定を確認してください。
 

管理者ユーザー名とパスワードを変更する

  1. 基本設定」画面の「ユーザー名(管理者)」に新しい管理者ユーザー名を入力します。
  2. 「現在のパスワード」に「friend」と入力します。
  3. 「新しいパスワード」「新しいパスワードの確認」に新たな管理者パスワードを設定します。
  4. 「適用」ボタンをクリックします。
    Note - 本製品の設定画面にアクセスするための管理者ユーザー名とパスワードを設定し、悪意のあるユーザーが本製品へ不正にアクセスすることを防ぎます。管理者ユーザー名は、1〜12文字の半角英数字が使用できます。管理者パスワードは、32文字以内の「スペース " $ : < > ' & *」を除く半角英数記号が使用できます。不正に変更されることを防ぐために、管理者以外には類推しにくい管理者名、パスワードを設定しましょう。

 

SSID・セキュリティーを設定する

  1. 詳細設定」/「VAP」画面を開きます。
    Note - 無線LANは電波を使用するため、建物の外でも不正接続や盗聴される可能性があります。間違いなくセキュリティー設定を行い、望ましくない接続や盗聴を防ぎましょう。
  2. 「無線」で「1」(2.4GHz帯)を選択します。
  3. 「VAP0」の「SSID」に「TeacherOffice」と入力します。
    Note - SSIDとは無線LANネットワークを識別するためのキーワードです。無線クライアント(コンピューター)ではこのキーワードを設定し、接続したい無線LANネットワークを選択します。本製品のご購入時は「allied」となっています。SSIDにはスペースや記号も使用できます。SSIDは32文字まで入力できるので、なるべく分かりやすい名前をつけましょう。
  4. 「VAP0」の「セキュリティー」で「WPAパーソナル」を選択し、「キー」に8〜63文字のキーを入力します。
    後ほど、この「キー」を無線クライアントにも設定します。第三者から予測しにくいキーを入力してください。
    「WPAバージョン」は「WPA2」のみ、「暗号スイート」は「CCMP(AES)」のみをチェックします(デフォルト)。
    Note - AES暗号で暗号化されたデータを解読するには、現在のコンピューターでは膨大な時間がかかります。さらに、WPA2プロトコルでは、安全に通信を実現するために様々な工夫が盛り込まれています。そのため、少なくとも現時点の技術では盗聴は不可能と言われています。
    Note - キーを一時的にメモ帳などにコピー&ペーストしておくと、無線クライアントに設定するのが楽になります。

  5. 「適用」ボタンをクリックしてください。

  6. 「OK」ボタンをクリックしてください。

  7. 「無線」で「2」(5GHz帯)を選択します。
  8. 「VAP0」の「SSID」に「TeacherOffice」と入力します。
  9. 「VAP0」の「セキュリティー」で「WPAパーソナル」を選択し、「キー」に「無線1」と同じキーを入力します。

  10. 「適用」ボタンをクリックしてください。

  11. 「OK」ボタンをクリックしてください。

 

無線電波の送受信を開始する

  1. 詳細設定」/「無線」画面を開きます。
  2. 「無線」で「1」(2.4GHz帯)を選択します。
  3. 「ステータス」を「オン」にします。
  4. 「使用帯域幅」で「40MHz」を選択します。

    Note - 「チャンネル」とはデータを送受信するための「道」です。環境に適したチャンネル選択を行わないと、データの「渋滞」が発生し、通信速度が低下したり、最悪の場合には通信が行えなくなることがあります。「チャンネル」はご購入時に「Auto」に設定されています。「Auto」は、空きチャンネルを走査し、自動的に干渉の少ないチャンネルを選択します。
  5. 「適用」をクリックします。

  6. 「OK」ボタンをクリックしてください。

  7. 「無線」で「2」(5GHz帯)を選択します。
  8. 「ステータス」を「オン」にします。
  9. 「使用帯域幅」で「40MHz」を選択します。

  10. 「適用」をクリックします。

  11. 「OK」ボタンをクリックしてください。

 

IPアドレスの設定を行い本製品を職員室に設置する

  1. 詳細設定」/「イーサネット設定」画面を開きます。
  2. 「IPアドレスの取得」を「スタティックIP」にします。
    「スタティックIPアドレス」を他の機器と同じにならないように設定します。
    「サブネットマスク」、「デフォルトゲートウェイ」を正しく入力します。
    ここでは、それぞれ「192.168.1.54」「255.255.255.0」「192.168.1.10」を設定しています。
    「適用」ボタンをクリックし、設定を保存します。

  3. 「OK」ボタンをクリックしてください。設定画面との接続が切断されます。30秒そのまま待った後、本製品の電源を切ります。

  4. 職員室のスイッチに接続し、実際の設置場所に設置します。
    Note - 無線LANの電波は金属や人の体でさえぎられてしまいます。本製品を見通しの良い高い場所に設置すると安定した通信を行うことができます。
    Note - IPアドレスを変更すると、ナビゲーションと言語が「dropdown menu」と「English」に戻ります。変更後のIPアドレスでナビゲーションと言語を再設定してください。詳しくは、「設定画面へのアクセス」/「ナビゲーションと言語」を参照してください。
    Note - VAPやVLANなどの設定も行う場合は、引き続き「2 VAPとVLANを使ってネットワークを分ける」を参照してください。
 

無線クライアントの設定を行う

参考として、上記で設定した本製品に接続するための2つの例を挙げます。
 

無線LAN機能を標準装備したWindows 7の場合

無線LAN機能(IEEE 802.11n)を標準装備したノートPCのWindows 7で本製品に接続する例を示します。
  1. 「コントロールパネル」を開き、「ネットワークとインターネット」の「インターネットへの接続」をクリックします。

  2. 「インターネットへの接続」ダイアログボックスで「ワイヤレス」をクリックします。

  3. 画面右下に無線LANのSSIDを選択するダイアログボックスが現れます。「TeacherOffice」をクリックします。

  4. 「接続」ボタンをクリックします。

  5. 「セキュリティーキー」を入力します。前述の「SSID・セキュリティーを設定する」の手順4または8で入力したキーを入力してください。「OK」ボタンをクリックします。

  6. 無線LANに接続されました。
    Note - 接続がうまくいかないときは、「キー」の設定などを再度確認してください。

  7. 無線クライアントから、先生用サーバーやインターネットにアクセスできることを確認します。
 

無線LANアダプターを装着したWindows XPの場合

無線LANアダプターを装着したWindows XPで本製品に接続する例を示します。無線LANアダプターとして、USBポートに装着するコレガCG-WL USB300AGNを使用します(IEEE 802.11n対応)。ドライバーはあらかじめインストールされているものとします。
Note - 「3 MACアドレスフィルタリングを使う」の「無線LANアダプターに記載されているMACアドレスを調べる方法」にコレガCG-WL USB300AGNの画像があります。
  1. タスクトレイのアイコンをダブルクリックし、無線クライアントユーティリティーを起動します。

  2. 本製品の「無線1」と「無線2」の両方を送受信するように設定しているので、同一の2つのSSID「TeacherOffice」が表示されます。上側が「無線2」(5GHz帯)、下側が「無線1」(2.4GHz帯)です。どちらか一方を選択し「接続」ボタンをクリックします。
    Note - SSID「TeacherOffice」が見つからないときは「再検索」ボタンをクリックしてみてください。
    Note - IEEE 802.11n対応のコンピューターや無線LANアダプターによっては、これをひとつのものとみなし「TeacherOffice」をひとつだけ表示するものもあります。

  3. 「ワイヤレスネットワーク接続」ダイアログボックスが現れます。
    「ネットワークキー」に前述の「SSID・セキュリティーを設定する」の手順4または8で入力したキーを入力してください。「ネットワークキーの確認入力」にも同じキーを入力します。「接続」ボタンをクリックします。

  4. 無線LANに接続されました。
    Note - 接続がうまくいかないときは、「キー」の設定などを再度確認してください。
    Note - 次回コンピューターを起動するときは、無線LANに自動的に接続されます。その際、IEEE 802.11nの場合「無線1」(2.4GHz帯)または「無線2」(5GHz帯)はコンピューターによって自動的に選択されます。

  5. 無線クライアントから、先生用サーバーやインターネットにアクセスできることを確認します。


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