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CentreCOM AR415S 設定例集 2.9 #104

L2TPによるリモートアクセス型VPN(LNS/LAC)


L2TPによるリモートアクセス型接続(L2TP LACおよびL2TP LNS)の設定です。ここでは、L2TP LACとL2TP LNSリモートユーザーからのPPP接続をPPPoE AC機能を使用して受け入れたあと、自分自身がPPPoEクライアントとなって Internet 経由でLNSとL2TPトンネルを張ることで、リモートユーザーからの通信をLNSへ転送するための設定を示します。


ルーターA は ISP から次の情報を提供されているものとします。

表 1:ルーターA に対してISPから提供された情報
PPPユーザー名 user@ispA
PPPパスワード isppasswdA
PPPoEサービス名 指定なし
IPアドレス グローバルアドレス1個 (動的割り当て)


表 2:ルーターB に対してISPから提供された情報
PPPユーザー名 user@ispB
PPPパスワード isppasswdB
PPPoEサービス名 指定なし
IPアドレス 200.100.11.10/32(固定)


表 3:ルーターAの基本設定
WAN側物理インターフェース eth0
AC インターフェース(PPPoE クライアント接続インターフェース) vlan1
WAN側(ppp0)IPアドレス(ISP接続インターフェース) Unnumbered(動的割り当て)


表 4:ルーターBの基本設定
WAN側物理インターフェース eth0
WAN側(ppp0)IPアドレス 200.100.11.10/32(固定)
LAN側(vlan1)IPアドレス 192.168.5.1/24



L2TP関連の設定項目は次のとおりです。ルーターAはLACとして動作し、リモートユーザー(PC-1 または PC-2)からの認証パケットを受信すると、ルーターB(LNS) との間で L2TP接続を開始します。
L2TP確立後、再度、リモートユーザーとルーターB間でPPPネゴシエーションが開始されます。
この時、ルーターA(LAC)はリモートユーザーからのPPPパケットをルーターB(LNS)へ転送します。
同様に、ルーターB(LNS) からのPPPパケットはリモートユーザーへ転送します。

表 5:ルーターA(LAC)のL2TP設定
L2TPサーバーモード LAC
L2TPサーバーパスワード Password!
L2TPユーザー名 remote
L2TPアクション DATABASE


表 6:ルーターB(LNS)のL2TP設定
L2TPサーバーモード LNS
L2TPサーバーパスワード Password!
LAC(ルーターB)のアドレス 200.100.11.10
登録ユーザー名 test@example.com
登録パスワード router-b!
IPアドレスプール 100.100.10.10〜100.100.10.127



ルーターA(LAC)の設定

  1. L2TPモジュールを有効にします。


  2. L2TPサーバーをLACモードで起動します。


  3. ACTIONパラメーターでDATABASEを指定することで、IPパラメーターで指定したLNSとの間にL2TPトンネルを張ります。また、LNSへのトンネル接続要求時にLNSが認証するためのパスワード「Password!」を設定します。


  4. WAN側Ethernetインターフェース(eth0)上にPPPインターフェースを作成します。「OVER=eth0-XXXX」の「XXXX」の部分には、ISPから通知されたPPPoEの「サービス名」を記述します。ISPから指定がない場合は、どのサービス名タグでも受け入れられるよう、「ANY」を設定します。


  5. ISPから通知されたPPPユーザー名とパスワードを指定します。LQRはオフにし、代わりにLCP Echoパケットを使ってPPPリンクの状態を監視するようにします。


  6. PPP テンプレートを作成します。本設定はPPP認証パケットを処理するために必要です。


  7. リモートユーザー側に対する設定を行います。
    AC サービス名、PPP 受信インターフェース、PPP 最大接続数を登録します。また、動的に作成された PPPインターフェースに対しては、PPP テンプレート「1」を適用します。また、リモートユーザー最大接続数を2台とします。


  8. Access Concentrator モジュールを有効にします。


  9. IPモジュールを有効にします。


  10. IPCPネゴシエーションで与えられたIPアドレスをPPPインターフェースで使用するように設定します。


  11. インターネット接続用のWAN(ppp0)インターフェースにIPアドレス「0.0.0.0」を設定します。ISPとの接続が確立するまで、IPアドレスは確定しません。


  12. デフォルトルートをインターネット(ISP)側に向けます。


  13. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



ルーターB(LNS)の設定

  1. L2TPトンネル経由で接続してくるリモートユーザーのための設定を行います。
    最初に、リモートユーザーをユーザー認証データベースに登録します。


  2. L2TPの設定を行います。最初にL2TPモジュールを有効にします。


  3. L2TPサーバーをLNSモードで起動します。


  4. LAC(ルーターA)からのトンネル接続要求時に認証するためのパスワード「Password!」を設定します。


  5. PPP テンプレートを作成します。本設定はPPP認証パケットを処理するために必要です。トンネル経由でユーザーが接続してきたときに動的に作成するPPPインターフェースのテンプレート「1」を作成します。接続時の認証はCHAP、PAPのどちらでも行えるようにし、アドレス割り当てにはIPアドレスプール「POOL」を使用します。


  6. IPアドレスプール「POOL」を作成し、リモートユーザーに割り当てるアドレスの範囲を指定します。


  7. LAC(ルーターB)からの接続時に動的作成するPPPインターフェースの雛形として、PPPテンプレート「1」を使うよう指定します。


  8. WAN側 Ethernetインターフェース(eth0)上にPPPインターフェースを作成します。「OVER=eth0-XXXX」の「XXXX」の部分には、ISPから通知されたPPPoEの「サービス名」を記述します。ISPから指定がない場合は、どのサービス名タグでも受け入れられるよう、「ANY」を設定します。


  9. ISPから通知されたPPPユーザー名とパスワードを指定します。LQRはオフにし、代わりにLCP Echoパケットを使ってPPPリンクの状態を監視するようにします。また、ISDN向けの機能であるBAPはオフにします。


  10. IPモジュールを有効にします。


  11. LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  12. WAN側(ppp0)インターフェースにISPから割り当てられたIPアドレスを設定します。


  13. デフォルトルートを設定します。


  14. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。

まとめ

ルーターA(LAC)のコンフィグ [テキスト版]
ENABLE L2TP
ENA L2TP SERVER=LAC
ADD L2TP USER=REMOTE ACTION=DATABASE PASS=Password! IP=200.100.11.10
CREATE PPP=0 OVER=eth0-ANY IPREQUEST=ON
SET PPP=0 OVER=eth0-ANY BAP=OFF USERNAME="user@ispA" PASSWORD="isppasswdA" LQR=OFF ECHO=ON
CREATE PPP TEMPLATE=1 BAP=OFF AUTHENTICATION=CHAP
ADD PPP ACSERVICE=REMOTE TEMPLATE=1 ACINTERFACE=vlan1 MAXSESSION=2
ENABLE PPP ACCESSCONCENTRATOR
ENABLE IP
ENABLE IP REMOTE
ADD IP INT=ppp0 IP=0.0.0.0
ADD IP ROUTE=0.0.0.0 MASK=0.0.0.0 INT=ppp0 NEXT=0.0.0.0


ルーターB(LNS)のコンフィグ [テキスト版]
ADD USER=test@example.com PASSWORD=router-b! LOGIN=no
ENABLE L2TP
ENABLE L2TP SERVER=LNS
ADD L2TP PASSWORD=Password!
CREATE PPP TEMPLATE=1 BAP=OFF MULTI=OFF IPPOOL="POOL" AUTHENTICATION=EITHER
CREATE IP POOL="POOL" IP=100.100.10.10-100.100.10.127
ADD L2TP IP=0.0.0.0-255.255.255.255 PPPTEMPLATE=1
CREATE PPP=0 OVER=eth0-ANY
SET PPP=0 OVER=eth0-ANY USER=user@ispB PASSWORD=isppasswdB LQR=OFF BAP=OFF ECHO=ON
ENABLE IP
ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.5.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=ppp0 IP=200.100.11.10 MASK=255.255.255.255
ADD IP ROU=0.0.0.0 MASK=0.0.0.0 INT=ppp0 NEXT=0.0.0.0





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