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専用線によるIP2点間接続（プロキシーARP＋マルチホーミング）

専用線を使って2つの拠点をIP接続します。この例では、センター側LANのアドレスの一部をリモート側に割り当て、プロキシーARPによってルーティングする例を示しています。また、リモート側では、マルチホーミングを使ってLAN側ネットワークをさらに2つに分割しています。

表 1

	ルーターA	ルーターB
TDMグループ名	TOOS	TOOS
回線速度	64Kbps	64Kbps
WAN側物理インターフェース	bri0	bri0
WAN側（ppp0）IPアドレス	Unnumbered	Unnumbered
LAN側（eth0-0）IPアドレス(1)	192.168.10.253/24	192.168.10.14/28
LAN側（eth0-1）IPアドレス(2)	−	192.168.10.30/28

ルーターAの設定

1. BRIインターフェース「0」の全スロット（1〜2）を、常時起動のTDM（専用線）モードに設定します。
   
   SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓
   
   
2. bri0のスロット1（64Kbps）に対して、TDMグループ「TOOS」を作成します。
   
   CREATE TDM GROUP=TOOS INT=bri0 SLOTS=1 ↓
   
   
3. PPPインターフェース「0」をTDMグループ「TOOS」上に作成します。
   
   CREATE PPP=0 OVER=TDM-TOOS ↓
   
   
4. IPモジュールを有効にします。
   
   ENABLE IP ↓
   
   
5. LAN側（eth0）インターフェースにIPアドレスを設定します。
   
   ADD IP INT=eth0 IP=192.168.10.253 MASK=255.255.255.0 ↓
   
   
6. WAN側（ppp0）インターフェースにIPアドレス「0.0.0.0」を指定し、Unnumberedを使用するよう設定します。
   
   ADD IP INT=ppp0 IP=0.0.0.0 MASK=0.0.0.0 ↓
   
   
7. ルーターBのLAN側サブネット（192.168.10.0/28と192.168.10.16/28）への経路を設定し、プロキシーARPが有効になるようにします。
   
   ADD IP ROUTE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.240 INT=ppp0 NEXTHOP=0.0.0.0 PREFERENCE=0 ↓
ADD IP ROUTE=192.168.10.16 MASK=255.255.255.240 INT=ppp0 NEXTHOP=0.0.0.0 PREFERENCE=0 ↓

   
   
8. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
   
   CREATE CONFIG=router.cfg ↓
SET CONFIG=router.cfg ↓


ルーターBの設定

1. BRIインターフェース「0」の全スロット（1〜2）を、常時起動のTDM（専用線）モードに設定します。
   
   SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓
   
   
2. bri0のスロット1（64Kbps）に対して、TDMグループ「TOOS」を作成します。
   
   CREATE TDM GROUP=TOOS INT=bri0 SLOTS=1 ↓
   
   
3. PPPインターフェース「0」をTDMグループ「TOOS」上に作成します。
   
   CREATE PPP=0 OVER=TDM-TOOS ↓
   
   
4. IPモジュールを有効にします。
   
   ENABLE IP ↓
   
   
5. LAN側（eth0）インターフェース上に論理インターフェースeth0-0を作成し、IPアドレスを設定します。
   
   ADD IP INT=eth0-0 IP=192.168.10.14 MASK=255.255.255.240 ↓
   
   
6. LAN側（eth0）インターフェース上に論理インターフェースeth0-1を作成し、IPアドレスを設定します。
   
   ADD IP INT=eth0-1 IP=192.168.10.30 MASK=255.255.255.240 ↓
   
   
7. WAN側（ppp0）インターフェースにIPアドレス「0.0.0.0」を指定し、Unnumberedを使用するよう設定します。
   
   ADD IP INT=ppp0 IP=0.0.0.0 MASK=0.0.0.0 ↓
   
   
8. デフォルトルートを設定します。
   
   ADD IP ROUTE=0.0.0.0 INT=ppp0 NEXTHOP=0.0.0.0 ↓
   
   
9. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
   
   CREATE CONFIG=router.cfg ↓
SET CONFIG=router.cfg ↓


メモ

ADD IP INT=eth0 PROXYARP=OFF ↓

まとめ

ルーターAのコンフィグ [テキスト版]

SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓ CREATE TDM GROUP=TOOS INT=bri0 SLOTS=1 ↓ CREATE PPP=0 OVER=TDM-TOOS ↓ ENABLE IP ↓ ADD IP INT=eth0 IP=192.168.10.253 MASK=255.255.255.0 ↓ ADD IP INT=ppp0 IP=0.0.0.0 MASK=0.0.0.0 ↓ ADD IP ROUTE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.240 INT=ppp0 NEXTHOP=0.0.0.0 PREFERENCE=0 ↓ ADD IP ROUTE=192.168.10.16 MASK=255.255.255.240 INT=ppp0 NEXTHOP=0.0.0.0 PREFERENCE=0 ↓

ルーターBのコンフィグ [テキスト版]

SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓ CREATE TDM GROUP=TOOS INT=bri0 SLOTS=1 ↓ CREATE PPP=0 OVER=TDM-TOOS ↓ ENABLE IP ↓ ADD IP INT=eth0-0 IP=192.168.10.14 MASK=255.255.255.240 ↓ ADD IP INT=eth0-1 IP=192.168.10.30 MASK=255.255.255.240 ↓ ADD IP INT=ppp0 IP=0.0.0.0 MASK=0.0.0.0 ↓ ADD IP ROUTE=0.0.0.0 INT=ppp0 NEXTHOP=0.0.0.0 ↓

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