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CentreCOM AR740 設定例集 2.6 #39 
フレームリレーによるIP2点間接続(IPプロトコルに基づくプライオリティールーティング)
フレームリレー網を使って2つの拠点をIP接続します。この例ではさらに、IPプライオリティーフィルターを使って、TCPとUDPでパケット転送時の優先度に差を付けるよう設定しています。
ここでは、次のような構成のネットワークを例に解説します。
表 1
  |   | 
  ルーターA | 
  ルーターB | 
  | TDMグループ名 | 
  TOOS | 
  TOOS | 
  | 回線速度 | 
  128Kbps | 
  128Kbps | 
  | WAN側物理インターフェース | 
  bri0 | 
  bri0 | 
  | PVC状態確認手順(LMI) | 
  Annex A | 
  Annex A | 
  | DLCI | 
  16 | 
  17 | 
  | WAN側(fr0)IPアドレス | 
  192.168.100.1/24 | 
  192.168.100.2/24 | 
  | LAN側(eth0)IPアドレス | 
  192.168.10.1/24 | 
  192.168.20.1/24 | 
また、次のようなプライオリティーフィルターを設定します。
- TCPトラフィック:優先度p0(最高)
 - UDPトラフィック:優先度p7(最低)
 

- BRIインターフェース「0」の全スロット(1〜2)を、常時起動のTDM(専用線)モードに設定します。
  
    SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓
  
 - bri0のスロット1〜2(128Kbps)に対して、TDMグループ「TOOS」を作成します。
  
    CREATE TDM GROUP=TOOS INTERFACE=bri0 SLOTS=1-2 ↓
  
 - FR(フレームリレー)インターフェース「0」をTDMグループ「TOOS」上に作成し、PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを設定してfr0をリセットします(LMIを設定した際は、FRインターフェースをリセットします)。
  
    
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOOS LMISCHEME=ANNEXA ↓
RESET FR=0 ↓
    
  
 - IPモジュールを有効にします。
  
 - TCPプロトコルに最高の優先度(p0)を与えるプライオリティーフィルターを設定します。プライオリティーフィルターの番号は200〜299です。
  
    ADD IP FILTER=200 SO=0.0.0.0 PRIORITY=p0 PROTO=tcp ↓
  
 - UDPプロトコルには最低の優先度(p7)を与えるよう設定します。
  
    ADD IP FILTER=200 SO=0.0.0.0 PRIORITY=p7 PROTO=udp ↓
  
 - LAN側(eth0)インターフェースにIPアドレスを設定します。
  
    ADD IP INT=eth0 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0 ↓
  
 - WAN側(fr0)インターフェースにIPアドレスを設定します。また、同インターフェースにプライオリティーフィルターを適用します。
  
    ADD IP INT=fr0 IP=192.168.100.1 MASK=255.255.255.0 PRIORITYFILTER=200 ↓
  
 - 経路情報を設定します。
  
    ADD IP ROUTE=192.168.20.0 MASK=255.255.255.0 INTERFACE=fr0 NEXT=192.168.100.2 DLC=16 ↓
  
 - 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
  
    
CREATE CONFIG=router.cfg ↓
SET CONFIG=router.cfg ↓
    
  
 
- BRIインターフェース「0」の全スロット(1〜2)を、常時起動のTDM(専用線)モードに設定します。
  
    SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓
  
 - bri0のスロット1〜2(128Kbps)に対して、TDMグループ「TOOS」を作成します。
  
    CREATE TDM GROUP=TOOS INTERFACE=bri0 SLOTS=1-2 ↓
  
 - FR(フレームリレー)インターフェース「0」をTDMグループ「TOOS」上に作成し、PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを設定してfr0をリセットします(LMIを設定した際は、FRインターフェースをリセットします)。
  
    
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOOS LMISCHEME=ANNEXA ↓
RESET FR=0 ↓
    
  
 - IPモジュールを有効にします。
  
 - TCPプロトコルに最高の優先度(p0)を与えるプライオリティーフィルターを設定します。プライオリティーフィルターの番号は200〜299です。
  
    ADD IP FILTER=200 SO=0.0.0.0 PRIORITY=p0 PROTO=tcp ↓
  
 - UDPプロトコルには最低の優先度(p7)を与えるよう設定します。
  
    ADD IP FILTER=200 SO=0.0.0.0 PRIORITY=p7 PROTO=udp ↓
  
 - LAN側(eth0)インターフェースにIPアドレスを設定します。
  
    ADD IP INT=eth0 IP=192.168.20.1 MASK=255.255.255.0 ↓
  
 - WAN側(fr0)インターフェースにIPアドレスを設定します。また、同インターフェースにプライオリティーフィルターを適用します。
  
    ADD IP INT=fr0 IP=192.168.100.2 MASK=255.255.255.0 PRIORITYFILTER=200 ↓
  
 - 経路情報を設定します。
  
    ADD IP ROUTE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 INTERFACE=fr0 NEXT=192.168.100.1 DLC=17 ↓
  
 - 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
  
    
CREATE CONFIG=router.cfg ↓
SET CONFIG=router.cfg ↓
    
  
 
■ 設定例中の「RESET FR=0」は、コマンドラインからfr0インターフェースの設定を行った場合に必要なものです。内蔵テキストエディター(EDIT)等で直接設定ファイルを記述する場合は「RESET FR=0」は不要です。
■ PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを使用する場合、フレームリレーのシステムパラメーターの1つであるError Threshold値(NN2パラメーター)の変更が必要になることがあります(本製品のデフォルト値は2)。たとえば、NTTのSuperRelayFRを使用している場合は、下記のコマンドを追加してNN2パラメーターの値を3に変更してください。
  
    
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOOS LMISCHEME=ANNEXA ↓
SET FR=0 NN2=3(追加) ↓
    
  
ルーターAのコンフィグ
[テキスト版]
* 「#」で始まる行は、コンソールから入力しないと意味を持たないコマンドか、設定ファイル(.cfg)に記述しても無効なコマンドを示しています。詳細は本文の説明をご覧ください。
SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓ 
CREATE TDM GROUP=TOOS INTERFACE=bri0 SLOTS=1-2 ↓ 
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOOS LMISCHEME=ANNEXA ↓ 
# RESET FR=0 ↓ 
ENABLE IP ↓ 
ADD IP FILTER=200 SO=0.0.0.0 PRIORITY=p0 PROTO=tcp ↓ 
ADD IP FILTER=200 SO=0.0.0.0 PRIORITY=p7 PROTO=udp ↓ 
ADD IP INT=eth0 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0 ↓ 
ADD IP INT=fr0 IP=192.168.100.1 MASK=255.255.255.0 PRIORITYFILTER=200 ↓ 
ADD IP ROUTE=192.168.20.0 MASK=255.255.255.0 INTERFACE=fr0 NEXT=192.168.100.2 DLC=16 ↓ 
 | 
ルーターBのコンフィグ
[テキスト版]
* 「#」で始まる行は、コンソールから入力しないと意味を持たないコマンドか、設定ファイル(.cfg)に記述しても無効なコマンドを示しています。詳細は本文の説明をご覧ください。
SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓ 
CREATE TDM GROUP=TOOS INTERFACE=bri0 SLOTS=1-2 ↓ 
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOOS LMISCHEME=ANNEXA ↓ 
# RESET FR=0 ↓ 
ENABLE IP ↓ 
ADD IP FILTER=200 SO=0.0.0.0 PRIORITY=p0 PROTO=tcp ↓ 
ADD IP FILTER=200 SO=0.0.0.0 PRIORITY=p7 PROTO=udp ↓ 
ADD IP INT=eth0 IP=192.168.20.1 MASK=255.255.255.0 ↓ 
ADD IP INT=fr0 IP=192.168.100.2 MASK=255.255.255.0 PRIORITYFILTER=200 ↓ 
ADD IP ROUTE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 INTERFACE=fr0 NEXT=192.168.100.1 DLC=17 ↓ 
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CentreCOM AR740 設定例集 2.6 #39 
(C) 1997 - 2008 アライドテレシスホールディングス株式会社
PN: 613-000216 Rev.C
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