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CentreCOM AR740 設定例集 2.6 #44 
フレームリレーによるIPX2点間接続
フレームリレー網を使って2つのIPXネットワークを接続します。
ここでは、次のような構成のネットワークを例に解説します。
表 1
  |   | 
  ルーターA | 
  ルーターB | 
  | TDMグループ名 | 
  TOOS | 
  TOOS | 
  | 回線速度 | 
  64Kbps | 
  64Kbps | 
  | WAN側物理インターフェース | 
  bri0 | 
  bri0 | 
  | PVC状態確認手順(LMI) | 
  Annex D | 
  Annex D | 
  | DLCI | 
  16 | 
  17 | 
  | LAN側(eth0)ネットワーク番号 | 
  401 | 
  12 | 
  | WAN側(fr0)ネットワーク番号 | 
  129 | 
  129 | 
  | ルーターMACアドレス | 
  0000f4740012 | 
  0000f4740022 | 
  | Ethernetフレームタイプ | 
  802.3 | 
  802.3 | 
  | ファイルサーバー名 | 
  Accounts | 
  (なし) | 
  | ファイルサーバー内部ネットワーク番号 | 
  7500 | 
  (なし) | 
  | ファイルサーバー内部ステーション番号 | 
  00000001 | 
  (なし) | 
  | NCPソケットアドレス | 
  0451 | 
  (なし) | 

- BRIインターフェース「0」の全スロット(1〜2)を、常時起動のTDM(専用線)モードに設定します。
  
    SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓
  
 - bri0のスロット1(64Kbps)に対して、TDMグループ「TOOS」を作成します。
  
    CREATE TDM GROUP=TOOS INTERFACE=bri0 SLOTS=1 ↓
  
 - FR(フレームリレー)インターフェース「0」をTDMグループ「TOOS」上に作成し、PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Dを設定してfr0をリセットします(LMIを設定した際は、FRインターフェースをリセットします)。
  
    
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOOS LMISCHEME=ANNEXD ↓
RESET FR=0 ↓
    
  
 - IPXモジュールを有効にします。
  
 - LAN側(eth0)インターフェースにIPXネットワーク番号を設定します。CIRCUITには任意の番号を、ENCAPSULATIONにはフレームタイプを指定します。
  
    ADD IPX CIRCUIT=1 INTERFACE=eth0 NETWORK=401 ENCAPSULATION=802.3 ↓
  
 - WAN側(fr0)インターフェースにIPXネットワーク番号を設定します。CIRCUITに任意の番号を、DLCにはDLCIを指定します。フレームリレーの契約形態が従量制の方は、本項最後のmemo欄をご参照ください。
  
    ADD IPX CIRCUIT=2 INTERFACE=fr0 NETWORK=129 DLC=16 ↓
  
 - 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
  
    
CREATE CONFIG=router.cfg ↓
SET CONFIG=router.cfg ↓
    
  
 
- BRIインターフェース「0」の全スロット(1〜2)を、常時起動のTDM(専用線)モードに設定します。
  
    SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓
  
 - bri0のスロット1(64Kbps)に対して、TDMグループ「TOOS」を作成します。
  
    CREATE TDM GROUP=TOOS INTERFACE=bri0 SLOTS=1 ↓
  
 - FR(フレームリレー)インターフェース「0」をTDMグループ「TOOS」上に作成し、PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Dを設定してfr0をリセットします(LMIを設定した際は、FRインターフェースをリセットします)。
  
    
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOOS LMISCHEME=ANNEXD ↓
RESET FR=0 ↓
    
  
 - IPXモジュールを有効にします。
  
 - LAN側(eth0)インターフェースにIPXネットワーク番号を設定します。CIRCUITには任意の番号を、ENCAPSULATIONにはフレームタイプを指定します。
  
    ADD IPX CIRCUIT=1 INTERFACE=eth0 NETWORK=12 ENCAPSULATION=802.3 ↓
  
 - WAN側(fr0)インターフェースにIPXネットワーク番号を設定します。CIRCUITに任意の番号を、DLCにはDLCIを指定します。フレームリレーの契約形態が従量制の方は、本項最後のmemo欄をご参照ください。
  
    ADD IPX CIRCUIT=2 INTERFACE=fr0 NETWORK=129 DLC=17 ↓
  
 - 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
  
    
CREATE CONFIG=router.cfg ↓
SET CONFIG=router.cfg ↓
    
  
 
■ 本製品のMACアドレスは、SHOW ETH CONFIGURATIONコマンドかSHOW ETH MACADDRESSコマンドで確認できます。
■ 設定内容を確認するには、以下の各コマンドを使います。
- SHOW FR=0(fr0インターフェース)
 - SHOW FR=0 CONFIG(fr0インターフェースのFRモジュール)
 - SHOW FR=0 DLC(fr0インターフェースのDLC設定内容)
 - SHOW FR=0 LMI(fr0インターフェースのLMIの状況)
 - SHOW FR=0 COUNTER(fr0インターフェースでの送受信状況)
 
■ フレームリレー網の契約が従量制の場合は、各ルーターの手順6の代わりに下記のように設定することで、RIPやSAPの定期的な交換を抑制し、網に送出されるトラフィックを必要最小限におさえることができます。
[ルーターA]
- WAN側(fr0)インターフェースにIPXネットワーク番号を設定します。DEMAND=ONを指定すると、RIPやSAPパケットの定期交換が行われないよう各種パラメーターが設定されます。
  
    ADD IPX CIRCUIT=2 INTERFACE=fr0 NETWORK=129 DEMAND=ON DLC=16 ↓
  
 - スタティックルートを設定します。ROUTEは接続先のLAN側ネットワーク番号、NEXTHOPはダイヤルアップ先ルーターのIPXアドレスです。
  
    ADD IPX ROUTE=12 CIRCUIT=2 NEXTHOP=129:0000f4740022 ↓
  
 
[ルーターB]
- WAN側(fr0)インターフェースにIPXネットワーク番号を設定します。DEMAND=ONを指定すると、RIPやSAPパケットの定期交換が行われないよう各種パラメーターが設定されます。
  
    ADD IPX CIRCUIT=2 INTERFACE=fr0 NETWORK=129 DEMAND=ON DLC=17 ↓
  
 - スタティックルートを設定します。ROUTEは接続先のLAN側ネットワーク番号、NEXTHOPはダイヤルアップ先ルーターのIPXアドレスです。
  
    ADD IPX ROUTE=401 CIRCUIT=2 NEXTHOP=129:0000f4740012 ↓
  
 - 接続先にNetWareサーバーが存在するため、インターナルネットに対し、ルートとサービスを指定します。
ROUTEはサーバーのインターナルネットワーク番号、SERVICEはサーバー名、ADDRESSはファイルサーバーのインターナルネットワーク番号:インターナルステーション番号:NCPソケットアドレス、TYPEはサービスの種類、HOPSはサーバーまでのホップ数です。
  
    
ADD IPX ROUTE=7500 CIRCUIT=2 NEXTHOP=129:0000f4740012 ↓
ADD IPX SERVICE=Accounts ADDRESS=7500:00000001:0451 TYPE=FILE CIRCUIT=2 HOPS=2 ↓
    
  
 
■ 設定例中の「RESET FR=0」は、コマンドラインからfr0インターフェースの設定を行った場合に必要なものです。内蔵テキストエディター(EDIT)等で直接設定ファイルを記述する場合は「RESET FR=0」は不要です。
■ PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを使用する場合、フレームリレーのシステムパラメーターの1つであるError Threshold値(NN2パラメーター)の変更が必要になることがあります(本製品のデフォルト値は2)。たとえば、NTTのSuperRelayFRを使用している場合は、下記のコマンドを追加してNN2パラメーターの値を3に変更してください。
  
    
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOOS LMISCHEME=ANNEXA ↓
SET FR=0 NN2=3(追加) ↓
    
  
ルーターAのコンフィグ
[テキスト版]
* 「#」で始まる行は、コンソールから入力しないと意味を持たないコマンドか、設定ファイル(.cfg)に記述しても無効なコマンドを示しています。詳細は本文の説明をご覧ください。
SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓ 
CREATE TDM GROUP=TOOS INTERFACE=bri0 SLOTS=1 ↓ 
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOOS LMISCHEME=ANNEXD ↓ 
# RESET FR=0 ↓ 
ENABLE IPX ↓ 
ADD IPX CIRCUIT=1 INTERFACE=eth0 NETWORK=401 ENCAPSULATION=802.3 ↓ 
ADD IPX CIRCUIT=2 INTERFACE=fr0 NETWORK=129 DLC=16 ↓ 
 | 
ルーターBのコンフィグ
[テキスト版]
* 「#」で始まる行は、コンソールから入力しないと意味を持たないコマンドか、設定ファイル(.cfg)に記述しても無効なコマンドを示しています。詳細は本文の説明をご覧ください。
SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2 ↓ 
CREATE TDM GROUP=TOOS INTERFACE=bri0 SLOTS=1 ↓ 
CREATE FR=0 OVER=TDM-TOOS LMISCHEME=ANNEXD ↓ 
# RESET FR=0 ↓ 
ENABLE IPX ↓ 
ADD IPX CIRCUIT=1 INTERFACE=eth0 NETWORK=12 ENCAPSULATION=802.3 ↓ 
ADD IPX CIRCUIT=2 INTERFACE=fr0 NETWORK=129 DLC=17 ↓ 
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CentreCOM AR740 設定例集 2.6 #44 
(C) 1997 - 2008 アライドテレシスホールディングス株式会社
PN: 613-000216 Rev.C
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