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CentreCOM AR300/AR700 シリーズ 設定例集 2.3 #14

ISDNによるAppleTalk2点間接続


ISDN回線を使って2つのAppleTalkネットワークを接続します。

ここでは、次のような構成のネットワークを例に解説します。

表 1
 
ルーターA
ルーターB
ISDN番号 03-1234-1111 06-1234-2222
ISDNコール名 TOOS TOOS
ISDN発着優先 発呼優先 着呼優先
ISDN識別方式 サブアドレス識別 サブアドレス識別
WAN側物理インターフェース bri0 bri0
LAN側(eth0)ネットワーク番号 100-120 200-220
デフォルトゾーン名 Honsha Sisha



ルーターAの設定

  1. 接続先情報(ISDNコール)を定義します。ここではコール名を「TOOS」とし、接続先番号として「0612342222」を指定しています。「PRECEDENCE=OUT」は、ルーターBと同時に通信が発生した場合に、発呼を優先するよう指示するものです。また、「INTREQ=bri0」により、発呼に使用する物理インターフェースとしてbri0を指定します。


  2. サブアドレスを設定します。「OUTSUB=LOCAL」により、自分のコール名(TOOS)をサブアドレスとして相手側に送信するよう指示します。また、「SEARCHSUB=LOCAL」により、自分のコール名と同じサブアドレスの着信呼にのみ応答するよう設定します。


  3. ISDNコール「TOOS」上にPPPインターフェース「0」を作成します。また、「IDLE=ON」により、必要に応じて自動発呼するダイヤルオンデマンド機能を有効にします。


  4. AppleTalkモジュールを有効にします。


  5. LAN側(eth0)インターフェースにAppleTalkポートを作成します。また、「SEED=100-120」により、LAN側ネットワーク(レンジ100〜120)のシードルーターとして機能するよう設定します。


  6. LAN側ネットワーク(AppleTalkポート「1」)にデフォルトゾーン「Honsha」を作成します。


    Note - AppleTalkポート番号は、SHOW APPLETALK PORTコマンドで確認できます。

  7. WAN側(ppp0)インターフェースにAppleTalkポートを作成します。「DEMAND=ON」はダイヤルアップ環境のためのオプションで、指定するとルーティング情報(RTMP)の交換が行われなくなります。


  8. スタティックルートを設定します。ROUTEには接続先LANのAppleTalkネットワーク番号、PORTにはWAN側AppleTalkポート番号、HOPSには接続先LANへのホップ数を指定します。


    Note - AppleTalkポート番号は、SHOW APPLETALK PORTコマンドで確認できます。

  9. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



ルーターBの設定

  1. 接続先情報(ISDNコール)を定義します。ここではコール名を「TOOS」とし、接続先番号として「0312341111」を指定しています。「PRECEDENCE=IN」は、ルーターAと同時に通信が発生した場合に、着呼を優先するよう指示するものです。また、「INTREQ=bri0」により、発呼に使用する物理インターフェースとしてbri0を指定します。


  2. サブアドレスを設定します。「OUTSUB=LOCAL」により、自分のコール名(TOOS)をサブアドレスとして相手側に送信するよう指示します。また、「SEARCHSUB=LOCAL」により、自分のコール名と同じサブアドレスの着信呼にのみ応答するよう設定します。


  3. ISDNコール「TOOS」上にPPPインターフェース「0」を作成します。また、「IDLE=ON」により、必要に応じて自動発呼するダイヤルオンデマンド機能を有効にします。


  4. AppleTalkモジュールを有効にします。


  5. LAN側(eth0)インターフェースにAppleTalkポートを作成します。また、「SEED=200-220」により、LAN側ネットワーク(レンジ200〜220)のシードルーターとして機能するよう設定します。


  6. LAN側ネットワーク(AppleTalkポート「1」)にデフォルトゾーン「Sisha」を作成します。


    Note - AppleTalkポート番号は、SHOW APPLETALK PORTコマンドで確認できます。

  7. WAN側(ppp0)インターフェースにAppleTalkポートを作成します。「DEMAND=ON」はダイヤルアップ環境のためのオプションで、指定するとルーティング情報(RTMP)の交換が行われなくなります。


  8. スタティックルートを設定します。ROUTEには接続先LANのAppleTalkネットワーク番号、PORTにはWAN側AppleTalkポート番号、HOPSには接続先LANへのホップ数を指定します。


    Note - AppleTalkポート番号は、SHOW APPLETALK PORTコマンドで確認できます。

  9. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



メモ

■ 手順6および8で「PORT」に指定するAppleTalkポートの番号がわからない場合は、SHOW APPLETALK PORTコマンドで確認できます。

まとめ

ルーターAのコンフィグ [テキスト版]
ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0612342222 PRECEDENCE=OUT INTREQ=bri0
SET ISDN CALL=TOOS OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL
CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON
ENABLE APPLETALK
ADD APPLETALK PORT INT=eth0 SEED=100-120
ADD APPLETALK ZONE=Honsha PORT=1 DEFAULT
ADD APPLETALK PORT INT=ppp0 DEMAND=ON
ADD APPLETALK ROUTE=200-220 PORT=2 HOPS=2


ルーターBのコンフィグ [テキスト版]
ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0312341111 PRECEDENCE=IN INTREQ=bri0
SET ISDN CALL=TOOS OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL
CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON
ENABLE APPLETALK
ADD APPLETALK PORT INT=eth0 SEED=200-220
ADD APPLETALK ZONE=Sisha PORT=1 DEFAULT
ADD APPLETALK PORT INT=ppp0 DEMAND=ON
ADD APPLETALK ROUTE=100-120 PORT=2 HOPS=2





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