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CentreCOM AR300/AR700 シリーズ 設定例集 2.3 #66

TCP/IPヘッダー圧縮(Van Jacobson圧縮)


TCP/IPヘッダー圧縮(Van Jacobson圧縮)は、TCPおよびIPヘッダー内の使用頻度が低いフィールドを圧縮することにより、低速回線でスループット向上をはかる技術です。ここでは、ISDNによるIP2点間接続の構成例をもとに解説します。

ここでは、次のような構成のネットワークを例に解説します。

Note - 圧縮機能を使用するには、データのやり取りをする相手も同じ圧縮方式に設定する必要があります。

表 1
 
ルーターA
ルーターB
ISDN番号 03-1234-1111 06-1234-2222
ISDNコール名 TOOS TOOS
ISDN発着優先 着呼優先 発呼優先
ISDN識別方式 サブアドレス識別 サブアドレス識別
WAN側物理インターフェース bri0 bri0
WAN側(ppp0)IPアドレス 192.168.100.1/24 192.168.100.2/24
LAN側(eth0)IPアドレス 192.168.10.1/24 192.168.20.1/24



ルーターAの設定

  1. ISDNの接続先を登録します。


  2. PPPインターフェースを作成します。


  3. IPモジュールを有効にします。


  4. LAN側(eth0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  5. WAN側(ppp0)インターフェースにIPアドレスを設定します。「VJC=ON」により、このインターフェース上でTCP/IPヘッダー圧縮を使用するよう指定します。


  6. 相手側LANへの経路を設定します。


  7. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



ルーターBの設定

  1. ISDNの接続先を登録します。


  2. PPPインターフェースを作成します。


  3. IPモジュールを有効にします。


  4. LAN側(eth0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  5. WAN側(ppp0)インターフェースにIPアドレスを設定します。「VJC=ON」により、このインターフェース上でTCP/IPヘッダー圧縮を使用するよう指定します。


  6. 相手側LANへの経路を設定します。


  7. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。

まとめ

ルーターAのコンフィグ [テキスト版]
ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0612342222 PRECEDENCE=IN INTREQ=bri0 OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL
CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON
ENABLE IP
ADD IP INT=eth0 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=ppp0 IP=192.168.100.1 MASK=255.255.255.0 VJC=ON
ADD IP ROUTE=192.168.20.0 MASK=255.255.255.0 INT=ppp0 NEXTHOP=192.168.100.2


ルーターBのコンフィグ [テキスト版]
ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0312341111 PRECEDENCE=OUT INTREQ=bri0 OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL
CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON
ENABLE IP
ADD IP INT=eth0 IP=192.168.20.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=ppp0 IP=192.168.100.2 MASK=255.255.255.0 VJC=ON
ADD IP ROUTE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 INT=ppp0 NEXTHOP=192.168.100.1





CentreCOM AR300/AR700 シリーズ 設定例集 2.3 #66

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PN: J613-M0507-00 Rev.G

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