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CentreCOM AR300/AR700 シリーズ 設定例集 2.3 #74

OSPF ASBR(AS境界ルーター)設定例


異なるルーティングドメインの境界に位置するルーターをAS境界ルーター(ASBR)と呼びます。ここでは、OSPFドメインとRIPドメインの境界に位置するASBRの設定例を示します。

ここでは、次のようなネットワーク構成を例に解説します。

表 1
 
ルーターA
ルーターB
ルーターC
役割 OSPF IR OSPF ASBR 非OSPFルーター
TDMグループ名 REMOTE REMOTE
回線速度 128Kbps 128Kbps
WAN側物理インターフェース bri0 bri0
PVC状態確認手順(LMI) Annex A Annex A
WAN側(fr0)IPアドレス 192.168.100.1/24 192.168.100.2/24
LAN側(eth0)IPアドレス(1) 192.168.10.1/24 192.168.20.1/24 192.168.30.1/24
LAN側(eth1)IPアドレス(2) 192.168.20.2/24



ルーターAの設定

  1. 専用線の設定を行います。


  2. FRインターフェースを作成します。


  3. IPモジュールを有効にします。


  4. LAN側(eth0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  5. WAN側(fr0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  6. OSPFのバックボーンエリア(0.0.0.0)を作成します。


  7. バックボーンエリアに所属するIPアドレスの範囲を設定します。


  8. バックボーンエリアに所属するルーターインターフェースを設定します。


  9. 隣接ルーターの設定を行います。フレームリレー網のようにブロードキャストアドレスをサポートしていない場合は、OSPFのリンクステート情報を送る隣接ルーターのIPアドレスを設定する必要があります。


  10. OSPFを有効にします。


  11. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



ルーターBの設定

  1. 専用線の設定を行います。


  2. FRインターフェースを作成します。


  3. IPモジュールを有効にします。


  4. LAN側(eth0)インターフェースにIPアドレスを設定し、RIPを有効にします。


  5. WAN側(fr0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  6. OSPFのバックボーンエリア(0.0.0.0)を作成します。


  7. バックボーンエリアに所属するIPアドレスの範囲を設定します。


  8. バックボーンエリアに所属するルーターインターフェースを設定します。


  9. 隣接ルーターの設定を行います。フレームリレー網のようにブロードキャストアドレスをサポートしていない場合は、OSPFのリンクステート情報を送る隣接ルーターのIPアドレスを設定する必要があります。


  10. ASBRルーターの設定をします。


  11. OSPFを有効にします。


  12. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



ルーターCの設定

  1. IPモジュールを有効にします。


  2. LAN側(eth0)インターフェースにIPアドレスを設定します。


  3. もう一方のインターフェース(eth1)にIPアドレスを設定し、RIPを有効にします。


  4. 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。



メモ

■ PVC状態確認手順(LMI)としてAnnex Aを使用する場合、フレームリレーのシステムパラメーターの1つであるError Threshold値(NN2パラメーター)の変更が必要になることがあります(本製品のデフォルト値は2)。たとえば、NTTのSuperRelayFRを使用している場合は、下記のコマンドを追加してNN2パラメーターの値を3に変更してください。


まとめ

ルーターAのコンフィグ [テキスト版]
SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2
CREATE TDM GROUP=REMOTE INT=bri0 SLOTS=1-2
CREATE FR=0 OVER=TDM-REMOTE LMI=ANNEXA
ENABLE IP
ADD IP INT=eth0 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=fr0 IP=192.168.100.1 MASK=255.255.255.0
ADD OSPF AREA=0.0.0.0
ADD OSPF RANGE=192.168.100.0 MASK=255.255.255.0 AREA=0.0.0.0
ADD OSPF RANGE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 AREA=0.0.0.0
ADD OSPF INT=eth0 AREA=0.0.0.0
ADD OSPF INT=fr0 AREA=0.0.0.0
ADD OSPF NEIGHBOUR=192.168.100.2 PRIORITY=1
ENABLE OSPF


ルーターBのコンフィグ [テキスト版]
SET BRI=0 MODE=TDM ACTIVATION=ALWAYS TDMSLOTS=1-2
CREATE TDM GROUP=REMOTE INT=bri0 SLOTS=1-2
CREATE FR=0 OVER=TDM-REMOTE LMI=ANNEXA
ENABLE IP
ADD IP INT=eth0 IP=192.168.20.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP RIP INT=eth0
ADD IP INT=fr0 IP=192.168.100.2 MASK=255.255.255.0
ADD OSPF AREA=0.0.0.0
ADD OSPF RANGE=192.168.100.0 MASK=255.255.255.0 AREA=0.0.0.0
ADD OSPF INT=fr0 AREA=0.0.0.0
ADD OSPF NEIGHBOUR=192.168.100.1 PRIORITY=1
SET OSPF RIP=BOTH ASEXTERNAL=ON
ENABLE OSPF


ルーターCのコンフィグ [テキスト版]
ENABLE IP
ADD IP INT=eth0 IP=192.168.30.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=eth1 IP=192.168.20.2 MASK=255.255.255.0
ADD IP RIP INT=eth1





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PN: J613-M0507-00 Rev.G

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