ARX200S-GTX登場
緊急事態宣言後の数年間で、仕事にWeb会議やクラウドを使う働き方改革が進み、職場環境は従来のオフィス「集中」から、多くの小規模拠点に「分散」する傾向が強まりました。これに伴い、既存のオフィスと分散した拠点の人とデータをつなぐ企業ネットワークインフラとして、リモートアクセス機能を備えた第1世代の「SD-WANルーター」が普及しました。2023年以降はオフィス回帰が進んだ一方でWeb会議とクラウドを使う業務形態が継続しているため、集中する人とデータへの対応も迫られています。アライドテレシスは30年の実績を持つ技術を投入し、「集中」と「分散」への対応を両立できる、10Gbps対応の第2世代SD-WANルーター「ARXシリーズ」を開発しました。第1弾の「ARX200S-GTX」は従来機との交換が容易な小型設計で、通信の大容量化に加え、大人数・多用途の通信を安定させる60万ファイアウォールセッション数に対応。「動くデジタル社会」での企業変革を成功へと導きます。
動くデジタル社会のルーターに求められる4つの要点
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リモートワークやクラウドの普及で増大する通信量に対応したい
分散したリソースを高速接続
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ハイブリッドワークのDX時代に合った最適な通信環境を構築したい
集中する通信フローを安定収容
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新しい脅威が次々と登場してくる中で会社組織の安全を確保したい
データの暗号化と豊富な脅威対策
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業務改革・働き方改革を進めたいが運用管理負荷は増やしたくない
人の活動や社会の変化に柔軟対応
「ARX200S-GTX」の最大の特徴は、第2世代のSD-WANルーターに求められるデータ伝送能力を圧倒的なコストパフォーマンスで実現し、利用エリアの拡大が進む10Gbpsの光回線を最大限に活用できることです。大人数・多用途の安全な通信を可能にし、アプリケーションを自動判別。その上でクラウドサービスに直接アクセスし、動作を快適にする「インターネットブレイクアウト機能」に標準で対応します。
ネットワークインターフェース | 10GBASE-Tポート×1(WAN) 10GBASE-Tポート×2(LAN) 1000BASE-T×2(LAN) |
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ファイアウォール性能 | 最大5.5Gbps・60万セッション |
VPN性能 | 最大2.5Gbps(IPsec)・500同時セッション |
拠点間をつなぐSD-WANルーターには、通信の安全性を確保するために、ファイアウォール(FW)を介したり送受信データを暗号化するセッション管理が必要になります。Zoom会議をしながら資料をOffice365で開き、メールやチャットも送受信すると、アプリケーションごとに大量のセッションを維持する必要があります。「ARX200S-GTX」の60万FWセッションという収容力は、このようなSD-WANルーターの利用環境で安定した通信を実現するために必要不可欠なスペックと言えます。
「ARX200S-GTX」は、多様な暗号化通信方式やネットワーク上に潜む脅威や脆弱性、さらには日々変化するサイバー攻撃を防ぐセキュリティエンジンを搭載し、通信の安全性を圧倒的に高めています。多様な業界が採用し医療業界のガイドラインで推奨されている最新の「TLS1.3」暗号化方式に対応しているのはもちろん「GREトンネル」など、旧来のトンネリング技術も継承しています。連携するセキュリティ専門ベンダーのデータベースを利用して脅威を監視し、アクセスを制御してシステムへの攻撃および被害の拡大を防ぎます。
「ARX200S-GTX」はSD-WANルーターを高速化するために交換する需要も想定し、1Gbps対応機と同等の奥行220mmへの小型化にこだわりました。従来の設置場所にそのまま設置できる親切設計です。LAN側に備えた2つの10Gbpsポートはマルチギガ(5Gbps、2.5Gbps)にも対応しているため、配線を切り替えることなく1Gbps対応機から交換ができ、10Gbpsへのアップグレードに伴うコストを削減できます。またWAN側では、ISPサービスにより異なる、PPPoEやIPoE、IPIP、MAP-Eなど様々な接続方式に対応し「国内標準プロビジョニング」による煩雑な設定を回避できます。さらに、ネットワーク一元管理機能「AMF Plus」で機器の接続状況や通信速度を可視化して監視を容易にし、熟練技術者の経験と知識を機械化した予防保全や自動復旧を可能にします。これらの自律機能により、IT技術者の運用負荷を大きく軽減します。