運用・管理 / コンフィグレーション
本製品では、コマンド入力によって設定した内容を、テキスト形式のコンフィグファイルとして保存することができます。これにより、さまざまな設定を異なる名前のファイルとして保存しておき、必要に応じて切り替えて使うようなことが可能です。ランニングコンフィグとスタートアップコンフィグ
本製品では、ランタイムメモリー上にある現在の設定内容を「ランニングコンフィグ」(running-config)と呼びます。グローバルコンフィグモードを始めとする各種「設定モード(コンフィグモード)」で入力したコマンドの大部分は、このランニングコンフィグに対して作用します。
ランニングコンフィグの内容は設定コマンドの入力とともに変更され、通常はただちに動作に反映されますが、ランニングコンフィグはランタイムメモリー上にあるため、システムを再起動すると消えてしまいます。
そこで、ランニングコンフィグを保存しておきたい場合は、ランニングコンフィグをファイルに書き出しておきます。
このとき、書き出し先を「スタートアップコンフィグ」(startup-config)と呼ぶ特殊なファイルにしておけば、次回起動時に現在の設定内容(ランニングコンフィグ)が自動的に復元されるようになります。
また、書き出し先をスタートアップコンフィグ以外にした場合であっても、コマンド操作によって、該当ファイルの内容をランニングコンフィグに反映したり、該当ファイルの内容をスタートアップコンフィグにコピーして次回起動時に復元されるよう設定したりすることができます。
次にランニングコンフィグとスタートアップコンフィグの関係を図示します。

基本操作
以下では、ランニングコンフィグとスタートアップコンフィグに関するさまざまな操作について解説します。ランニングコンフィグの確認
ランニングコンフィグの内容を確認するには、show running-configコマンドを使います。また、write terminalコマンドでも同じことができます。awplus# show running-config
show running-configコマンドでは、オプションパラメーターを与えることにより、特定の設定だけを確認することもできます(write terminalコマンドではできません)。たとえば、vlan1インターフェースの設定だけを確認するには次のようにします。
awplus# show running-config interface vlan1
!
interface vlan1
ip address 192.168.10.1/24
!
ランニングコンフィグの保存と復元
ランニングコンフィグを任意のファイルに保存するには、copyコマンドを「copy running-config REGULARDST」の書式で実行します。ファイルの拡張子は任意ですが、通常は.cfgとします。たとえば、現在の設定内容をカレントディレクトリーのファイルmylan.cfgに保存するには、次のようにします。指定したファイルが存在しない場合は新規に作成され、すでに存在していた場合は上書きされます。
awplus# copy running-config mylan.cfg
本コマンドで作成したファイルには、設定内容が一連のコマンドとして書き込まれています。ただし、設定内容は一定の基準にしたがって独自の書式に変換されているため、コマンドラインで入力したものとまったく同じではありません。たとえば、configure terminalコマンドやexitコマンドなどは書き込まれません。また、コマンド入力時に指定した値が初期値と同じだった場合、該当コマンドは書き込まれません。しかし、保存されている情報は同じです。
ランニングコンフィグをファイルに保存しただけでは、次回起動時に自動復元されません。起動時に設定内容を自動復元させるには、copyコマンドを「
copy REGULARSRC startup-config」の書式で実行して、コンフィグファイルの内容を「スタートアップコンフィグ」にコピーする必要があります。たとえば、カレントディレクトリーにあるmylan.cfgの内容をスタートアップコンフィグにコピーするには、次のようにします。
awplus# erase startup-config awplus# copy mylan.cfg startup-config
前の例では、ランニングコンフィグをいったん通常ファイルのmylan.cfgに書き出した後で、mylan.cfgの内容をスタートアップコンフィグにコピーしていましたが、ランニングコンフィグを直接スタートアップコンフィグにコピーすることもできます。これには、copyコマンドを「
copy running-config startup-config」の書式で実行します。awplus# copy running-config startup-config
Building configuration...
[OK]
また、write fileコマンド、write memoryコマンドでも同じことができます。
awplus# write memory
Building configuration...
[OK]
スタートアップコンフィグの確認
スタートアップコンフィグの内容、すなわち、次回起動時に復元される設定内容はshow startup-configコマンドで確認できます。awplus# show startup-config
スタートアップコンフィグの実体ファイル
本製品において、「スタートアップコンフィグ」(startup-config)は一種のショートカットであり、その実体は、あらかじめ設定されたフラッシュメモリーや外部メディア(USBメモリー)上のコンフィグファイル(拡張子.cfg)です。どのファイルがスタートアップコンフィグの実体ファイルとして使用されているかは、show bootコマンドで確認できます。「Current boot config」欄に表示されているのが、現在スタートアップコンフィグの実体ファイルとして使用されているファイルです。
awplus# show boot
Boot configuration
--------------------------------------------------------------------------------
Current software : x540-5.5.5-2.1.rel
Current boot image : flash:/x540-5.5.5-2.1.rel (file exists)
Backup boot image : Not set
Default boot config: flash:/default.cfg
Current boot config: flash:/default.cfg (file exists)
Backup boot config: Not set
Autoboot status : disabled
ここに表示されているとおり、初期設定では「flash:/default.cfg」というファイルがスタートアップコンフィグの実体ファイルに設定されています。
スタートアップコンフィグに関するコマンドは、この実体ファイルに対して作用します。たとえば、実体ファイルの設定が初期値のままだと仮定すると、copyコマンドを「
copy running-config startup-config」の書式で実行するたびにflash:/default.cfgが書き換えられます。また、erase startup-configコマンドを実行するとflash:/default.cfgが削除されます。スタートアップコンフィグの実体ファイルを変更するには、boot config-fileコマンドを使います。次の例では、flash:/startup.cfgをスタートアップコンフィグの実体ファイルとして指定しています。このように設定すると、以後スタートアップコンフィグに対する各種操作は、実際にはflash:/startup.cfgに対する操作となります。
awplus(config)# boot config-file flash:/startup.cfg
USBメモリー上のstartup.cfgをスタートアップコンフィグとして指定します。
awplus(config)# boot config-file usb:/startup.cfg
バックアップ用のコンフィグとしてbackup.cfgを指定します。
awplus(config)# boot config-file backup flash:/backup.cfg
スタートアップコンフィグの実体ファイルを初期設定の「flash:/default.cfg」に戻すには、boot config-fileコマンドをno形式で実行します。
awplus(config)# no boot config-file
バックアップ用コンフィグの設定を削除するには、boot config-fileコマンドをno形式で実行するときにbackupオプションを指定します。
awplus(config)# no boot config-file backup
スタートアップコンフィグの消去
次回、空の設定で起動させたいときは、erase startup-configコマンドでスタートアップコンフィグを消去します。これは、設定をいちからやりなおしたいときなどに便利です。awplus# erase startup-config
Successful operation
このコマンドを実行すると、前述したスタートアップコンフィグの実体ファイルが削除されます。この状態でシステムを再起動すれば、設定ファイルを読み込んでいない状態、すなわち、初期設定状態でシステムが起動します。
スタートアップコンフィグだけでなく、他のコンフィグファイルやスクリプトファイル、ユーザーが作成したディレクトリーなども削除したい場合は、次の例のようにdeleteコマンドで個別に削除してください。なお、ファイル操作の詳細については、「運用・管理」の「ファイル操作」をご覧ください。
awplus# delete *.cfg awplus# delete *.scp awplus# delete recursive example_dir
また、スタートアップコンフィグの実体ファイルを初期設定の「flash:/default.cfg」から変更している場合は、前節でも述べたとおり、boot config-fileコマンドをno形式で実行することで初期設定に戻せます。
awplus(config)# no boot config-file
バックアップ用コンフィグの設定を初期状態(なし)にする場合も同様です。
awplus(config)# no boot config-file backup
スタートアップコンフィグのバックアップと復元
スタートアップコンフィグの内容を通常ファイルにコピー(バックアップ)するには、copyコマンドを「copy startup-config REGULARDST」の書式で実行します。たとえば、現時点でのスタートアップコンフィグの内容をカレントディレクトリーのファイルmyconf01.cfgにコピーするには、次のようにします。
awplus# copy startup-config myconf01.cfg
あとで現時点のスタートアップコンフィグを復元したくなったときは、copyコマンドを使って次のようにします。
awplus# erase startup-config awplus# copy myconf01.cfg startup-config