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CentreCOM AR415S 設定例集 2.9 #1 
ISDNによるIP2点間接続
ISDN回線を使って2つの拠点をIP接続します。
ここでは、次のようなネットワーク構成を例に解説します。
表 1
  |  | ルーターA | ルーターB | 
  | ISDN番号 | 03-1234-1111 | 06-1234-2222 | 
  | ISDNコール名 | TOOS | TOOS | 
  | ISDN発着優先 | 発呼優先 | 着呼優先 | 
  | ISDN識別方式 | サブアドレス識別 | サブアドレス識別 | 
  | WAN側物理インターフェース | bri0 | bri0 | 
  | PPPユーザー名 | AAA | BBB | 
  | PPPパスワード | PasswordA | PasswordB | 
  | PPP認証方式 | CHAP | CHAP | 
  | マルチリンクPPP(MP) | 使用する | 使用する | 
  | WAN側(ppp0)IPアドレス | 192.168.100.1/24 | 192.168.100.2/24 | 
  | LAN側(vlan1)IPアドレス | 192.168.10.1/24 | 192.168.20.1/24 | 

- 接続先情報(ISDNコール)を定義します。ここではコール名を「TOOS」とし、接続先番号として「0612342222」を指定しています。「PRECEDENCE=OUT」は、ルーターBと同時に通信が発生した場合に、発呼を優先するよう指示するものです。また、「INTREQ=bri0」により、発呼に使用する物理インターフェースとしてbri0を指定します。
 
   
    ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0612342222 PRECEDENCE=OUT INTREQ=bri0 ↓
 
 
- サブアドレスを設定します。「OUTSUB=LOCAL」により、自分のコール名(TOOS)をサブアドレスとして相手側に送信するよう指示します。また、「SEARCHSUB=LOCAL」により、自分のコール名と同じサブアドレスの着信呼にのみ応答するよう設定します。
 
   
    SET ISDN CALL=TOOS OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL ↓
 
 
- ISDNコール「TOOS」上にPPPインターフェース「0」を作成します。また、「IDLE=ON」により、必要に応じて自動発呼するダイヤルオンデマンド機能を有効にします。
 
   
    CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON ↓
 
 
- ppp0にデマンドリンクを追加します。これにより、使用するBチャンネルの数が通信量に応じて1〜2本の範囲で調整されます。デマンドリンクを使用しない場合、この行は入力不要です。
 
   
    ADD PPP=0 OVER=ISDN-TOOS TYPE=DEMAND ↓
 
 
- 接続相手(ルーターB)のPPPユーザー名とパスワードをユーザー認証データベースに登録します。これは、PPPのネゴシエーションで相手を認証するためのものです。
 
   
    ADD USER=BBB PASSWORD=PasswordB LOGIN=NO ↓
 
 
- 自分のPPPユーザー名とパスワードを設定します。これは、PPPのネゴシエーションで相手から認証を受けるためのものです。
 
   
    SET PPP=0 USER=AAA PASSWORD=PasswordA ↓
 
 
- PPP認証方式(相手を認証するときの方式)をCHAPに設定します。
 
   
    SET PPP=0 OVER=ISDN-TOOS AUTHENTICATION=CHAP ↓
 
 
- IPモジュールを有効にします。
 
   
 
- LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。
 
   
    ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0 ↓
 
 
- WAN側(ppp0)インターフェースにIPアドレスを設定します。
 
   
    ADD IP INT=ppp0 IP=192.168.100.1 MASK=255.255.255.0 ↓
 
 
- 経路情報を設定します。
 
   
    ADD IP ROUTE=192.168.20.0 MASK=255.255.255.0 INT=ppp0 NEXTHOP=192.168.100.2 ↓
 
 
- 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
 
   
    
CREATE CONFIG=router.cfg ↓
 SET CONFIG=router.cfg ↓
 
 
- 接続先情報(ISDNコール)を定義します。ここではコール名を「TOOS」とし、接続先番号として「0312341111」を指定しています。「PRECEDENCE=IN」は、ルーターAと同時に通信が発生した場合に、着呼を優先するよう指示するものです。また、「INTREQ=bri0」により、発呼に使用する物理インターフェースとしてbri0を指定します。
 
   
    ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0312341111 PRECEDENCE=IN INTREQ=bri0 ↓
 
 
- サブアドレスを設定します。「OUTSUB=LOCAL」により、自分のコール名(TOOS)をサブアドレスとして相手側に送信するよう指示します。また、「SEARCHSUB=LOCAL」により、自分のコール名と同じサブアドレスの着信呼にのみ応答するよう設定します。
 
   
    SET ISDN CALL=TOOS OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL ↓
 
 
- ISDNコール「TOOS」上にPPPインターフェース「0」を作成します。また、「IDLE=ON」により、必要に応じて自動発呼するダイヤルオンデマンド機能を有効にします。
 
   
    CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON ↓
 
 
- ppp0にデマンドリンクを追加します。これにより、使用するBチャンネルの数が通信量に応じて1〜2本の範囲で調整されます。デマンドリンクを使用しない場合、この行は入力不要です。
 
   
    ADD PPP=0 OVER=ISDN-TOOS TYPE=DEMAND ↓
 
 
- 接続相手(ルーターA)のPPPユーザー名とパスワードをユーザー認証データベースに登録します。これは、PPPのネゴシエーションで相手を認証するためのものです。
 
   
    ADD USER=AAA PASSWORD=PasswordA LOGIN=NO ↓
 
 
- 自分のPPPユーザー名とパスワードを設定します。これは、PPPのネゴシエーションで相手から認証を受けるためのものです。
 
   
    SET PPP=0 USER=BBB PASSWORD=PasswordB ↓
 
 
- PPP認証方式(相手を認証するときの方式)をCHAPに設定します。
 
   
    SET PPP=0 OVER=ISDN-TOOS AUTHENTICATION=CHAP ↓
 
 
- IPモジュールを有効にします。
 
   
 
- LAN側(vlan1)インターフェースにIPアドレスを設定します。
 
   
    ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.20.1 MASK=255.255.255.0 ↓
 
 
- WAN側(ppp0)インターフェースにIPアドレスを設定します。
 
   
    ADD IP INT=ppp0 IP=192.168.100.2 MASK=255.255.255.0 ↓
 
 
- 経路情報を設定します。
 
   
    ADD IP ROUTE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 INT=ppp0 NEXTHOP=192.168.100.1 ↓
 
 
- 設定は以上です。設定内容をファイルに保存し、SET CONFIGコマンドで起動時設定ファイルに指定します。
 
   
    
CREATE CONFIG=router.cfg ↓
 SET CONFIG=router.cfg ↓
 
 
■ すべての着信呼に応答させたい場合は、手順2の代わりに次のように設定します。
  
    SET ISDN CALL=TOOS INANY=ON ↓
  
■ 手動で発信接続を行うには、次のコマンドを使います。
  
    ACTIVATE ISDN CALL=TOOS ↓
  
■ 手動で切断を行うには、次のコマンドを使います。
  
    DEACTIVATE ISDN CALL=TOOS ↓
  
■ ダイヤルオンデマンド使用時は、一定時間送受信が行われないと自動的に回線が切断されます(デフォルトは60秒)。切断までの時間は、手順3で次のように指定できます。例では30秒に設定しています。
  
    CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=30 ↓
  
■ PPPの認証方式をCHAPではなくPAPにする場合は、手順7の代わりに次のように設定します。
  
    SET PPP=0 OVER=ISDN-TOOS AUTHENTICATION=PAP ↓
  
■ PPPの認証方式がCHAPでもPAPでもよい場合は、手順7の代わりに次のように設定します。
  
    SET PPP=0 OVER=ISDN-TOOS AUTHENTICATION=EITHER ↓
  
■ PPPインターフェースをUnnumberedにする場合は、手順10、11の代わりに次のように設定します。
- 手順10(ルーターA、B共通)
 
   
    ADD IP INT=ppp0 IP=0.0.0.0 ↓
 
 
- 手順11(ルーターA)
 
   
    ADD IP ROUTE=192.168.20.0 MASK=255.255.255.0 INT=ppp0 NEXTHOP=0.0.0.0 ↓
 
 
- 手順11(ルーターB)
 
   
    ADD IP ROUTE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 INT=ppp0 NEXTHOP=0.0.0.0 ↓
 
■ 現在の設定内容を表示するには、次のコマンドを使います。
  
ルーターAのコンフィグ
[テキスト版]
| 
ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0612342222 PRECEDENCE=OUT INTREQ=bri0 ↓SET ISDN CALL=TOOS OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL ↓
 CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON ↓
 ADD PPP=0 OVER=ISDN-TOOS TYPE=DEMAND ↓
 ADD USER=BBB PASSWORD=PasswordB LOGIN=NO ↓
 SET PPP=0 USER=AAA PASSWORD=PasswordA ↓
 SET PPP=0 OVER=ISDN-TOOS AUTHENTICATION=CHAP ↓
 ENABLE IP ↓
 ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.10.1 MASK=255.255.255.0 ↓
 ADD IP INT=ppp0 IP=192.168.100.1 MASK=255.255.255.0 ↓
 ADD IP ROUTE=192.168.20.0 MASK=255.255.255.0 INT=ppp0 NEXTHOP=192.168.100.2 ↓
 
 | 
ルーターBのコンフィグ
[テキスト版]
| 
ADD ISDN CALL=TOOS NUMBER=0312341111 PRECEDENCE=IN INTREQ=bri0 ↓SET ISDN CALL=TOOS OUTSUB=LOCAL SEARCHSUB=LOCAL ↓
 CREATE PPP=0 OVER=ISDN-TOOS IDLE=ON ↓
 ADD PPP=0 OVER=ISDN-TOOS TYPE=DEMAND ↓
 ADD USER=AAA PASSWORD=PasswordA LOGIN=NO ↓
 SET PPP=0 USER=BBB PASSWORD=PasswordB ↓
 SET PPP=0 OVER=ISDN-TOOS AUTHENTICATION=CHAP ↓
 ENABLE IP ↓
 ADD IP INT=vlan1 IP=192.168.20.1 MASK=255.255.255.0 ↓
 ADD IP INT=ppp0 IP=192.168.100.2 MASK=255.255.255.0 ↓
 ADD IP ROUTE=192.168.10.0 MASK=255.255.255.0 INT=ppp0 NEXTHOP=192.168.100.1 ↓
 
 | 
CentreCOM AR415S 設定例集 2.9 #1 
(C) 2006-2017 アライドテレシスホールディングス株式会社
PN: 613-000668 Rev.N
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