[index] CentreCOM 8948XL コマンドリファレンス 2.9

ADD IP INTERFACE

カテゴリー:IP / IPインターフェース


ADD IP INTERFACE=vlan-if IPADDRESS={ipadd|DHCP} [MASK=ipadd] [BROADCAST={0|1}] [DIRECTEDBROADCAST={YES|NO|ON|OFF}] [FRAGMENT={YES|NO}] [OSPFMETRIC=1..65534] [PROXYARP={ON|OFF|STRICT|DEFROUTE}] [RIPMETRIC=1..16]

vlan-if: VLANインターフェース(VLAN-nameかVLANvidの形式。nameはVLAN名、vidはVLAN ID)
ipadd: IPアドレスまたはネットマスク


IPインターフェースを作成する。



パラメーター

INTERFACE: 下位のインターフェース(VLAN)を指定する。1つのインターフェースに複数のIPアドレスを設定するとき(マルチホーミング)は、「VLAN-name-1」または「VLAN10-1」のように、インターフェース名の後にハイフンと論理インターフェース番号(0〜15)を付ける。論理インターフェース番号を省略したとき(例:vlan1)は「0」を指定したものと見なされる(例:vlan1-0として扱われる)。

IPADDRESS: インターフェースに割り当てるIPアドレス。DHCPを指定した場合は、DHCPサーバーからIP設定情報を取得し自動設定する。DHCPで取得できる情報は、IPアドレス、ネットマスク、DNSサーバーアドレス(プライマリー、セカンダリー)、デフォルトルート、ドメイン名。DHCPを使う場合は、あらかじめENABLE IP REMOTEASSIGNコマンドを実行して、IPアドレスの動的設定を有効にしておく必要がある。また、複数のVLANインターフェースをDHCPで自動設定するときは、SET DHCP EXTENDIDコマンドで「EXTENDID=ON」に設定すること。

MASK: サブネットマスク。省略時はIPアドレスのクラス標準マスクが用いられる。DHCPを使う場合は自動的に設定されるので指定しないこと。

BROADCAST: IPブロードキャストアドレスをオール1で表すか、オール0で表すかを示す。通常は1(デフォルト)。

DIRECTEDBROADCAST: このIPインターフェース配下のネットワークに対するディレクティドブロードキャストパケットを転送するかどうかを示す。デフォルトはNO。

FRAGMENT: このインターフェースから送出するパケットがインターフェースのMTUよりも大きい場合の動作を指定する。NO(デフォルト)を指定した場合、DF(Don't Fragment)ビットの指示通り、DFビットが立っているパケットはフラグメント化せずに破棄する。YESを指定した場合は、DFビットを無視してフラグメント化する。

OSPFMETRIC: OSPFが用いる本インターフェースのメトリック(通過コスト)。デフォルトは1。SET OSPFコマンドのAUTOCOSTパラメーターにONを指定してコストの自動計算を有効にしている場合でも、本パラメーターでOSPFメトリック値を明示的に指定している場合は、本パラメーターで指定したコストが優先される。明示的に指定したコストを無効にして自動計算を有効にしたいときは、SET IP INTERFACEコマンドで「OSPFMETRIC=DEFAULT」を指定する。

PROXYARP: プロキシーARP(RFC1027)の有効・無効。ONかSTRICTを指定した場合は、ARP Requestの対象アドレスへの具体的経路(デフォルトルート以外の経路)があるときにだけ代理応答する。DEFROUTEを指定した場合は、対象アドレスへの具体的経路がなくても、デフォルトルートが登録されていれば代理応答する。OFFは代理応答しない。デフォルトはOFF。

RIPMETRIC: RIPが用いる本インターフェースのメトリック(通過コスト)。METRICも同じ意味。デフォルトは1



VLAN orangeのインターフェースにIPアドレス192.168.100.1を設定する。
ADD IP INT=vlan-orange IP=192.168.100.1 MASK=255.255.255.0

VLAN whiteのインターフェースにDHCPサーバーから取得したアドレスを設定する。
ENABLE IP REMOTEASSIGN
ADD IP INT=vlan-white IP=DHCP

VLAN beigeに2つのIPアドレスを設定する(マルチホーミング)。
ADD IP INT=vlan-beige-0 IP=172.16.10.1 MASK=255.255.255.0
ADD IP INT=vlan-beige-1 IP=172.16.20.1 MASK=255.255.255.0



備考・注意事項

複数のインターフェースに対し、同一サブネットのIPアドレスを割り当てることはできない。たとえば、vlan-whiteにIPアドレス192.168.10.1、ネットマスク255.255.255.0を割り当てた場合、192.168.10.2〜192.168.10.254の範囲は同一IPサブネットになるため、この範囲を他のインターフェース(たとえばvlan-white-1やvlan-red)に割り当てることはできない。

DHCPでアドレスを設定するには、ENABLE IP REMOTEASSIGNコマンドが必要。また、一部のISPでは、SET SYSTEM NAMEコマンドでISPから指定されたコンピューター名を設定する必要がある。



関連コマンド

DELETE IP INTERFACE
DISABLE IP INTERFACE
ENABLE IP INTERFACE
RESET IP INTERFACE
SET DHCP EXTENDID
SET IP INTERFACE
SET OSPF
SHOW IP INTERFACE
SHOW OSPF



参考

RFC791, INTERNET PROTOCOL
RFC792, INTERNET CONTROL MESSAGE PROTOCOL
RFC950, Internet Standard Subnetting Procedure
RFC1027, Using ARP to Implement Transparent Subnet Gateways
RFC1144, Compressing TCP/IP Headers for Low-Speed Serial Links
RFC1256, ICMP Router Discovery Messages


(C) 2004 - 2014 アライドテレシスホールディングス株式会社

PN: J613-M0021-12 Rev.M